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眠りネズミは完璧なティーパーティーの夢を見るか?

ー『ディズニー ツイステッドワンダーランド』アニメーションTVCM_ハーツラビュル寮_30秒よりー 感想その1


プロフィールを眺めているだけで時が過ぎる


ツイステッドワンダーランド、略してツイステ。なんとなく始めたゲームだったのですが、今ではプロフィールの内容やらパーソナルストーリーなどで頭の中がフル稼働な毎日です!肝心の戦う方のレベル上げがめんどくさくてゲーム進行は難航してしまっているのですが!笑


彼らのお話を公式のCMを参考に感想を書いてみました。きっかけはいつも雑です!ある一オタクの解釈と妄想ですのでゆるい感じで読んで楽しんでもらえれば幸いです

! 「EPISODE1 深紅の暴君」のネタバレありで書いておりますのでご注意ください !

こちらが公式のCM

美しいですね

ハーツラビュル寮は『不思議の国のアリス』をモティーフになっています。そこで、『不思議の国のアリス』での配役はどのようになっているのかを考えつつ、物語の役割にこじつけていきます。つまり妄想のパズルです!楽しい!

ハーツラビュル反転

まずCMの一部カットを反転してあてはめてみようと考えました。【鏡】というのはこのツイステの中でも重要な役割を果たしています

さて、中央に鏡を置いたとすると、真ん中がハートのカタチで黄色く光っているように見えます。この黄色い光の言及は少し置いておきます。人物に目をやるとエーデュースは何やら言い争いをしています。お互い向き合っているので鏡を見ることは出来ません
 その次に気になったのがトレイ先輩とケーくん先輩です。トレイ先輩はおそらく反対側の椅子を見ていて、ケーくん先輩はリドルくんの横顔を撮ろうとしているように見えます。ケーくん先輩から見てどのように映っているか、というのは次のシーンで分かります

まじか目世界

ケーくん先輩は自分の顔が映らないように前のめりでズレて鏡に向かって撮ったのかな?って思います。カメラのライトが点滅してるので撮った瞬間に薔薇の花びらになったということでしょう。また彼の椅子らへんが黄色く光っているのが気になりますが放置です

トレイ先輩の目線に関しては、正直よくわかりません笑。ですが個人的な願望で見るならば……
ところでケーくん先輩の一番端っこに苺のタルトと透明なグラスが置かれているのが分かるでしょうか?

タルトとグラス

これはリドルくんの心の世界を鏡を通して見ているのだとしたら、彼の幼少期のお誕生日には苺のタルトが食べたいという願いにトレイくんとチェーニャくんと一緒に食べた思い出が彼の片隅に在ることを表現しているのではないでしょうか

 そしてトレイ先輩はそれを知っていながら苺のタルトを作って「eat me」な状態を作り出している人物ということになります。確か原作では「eat me」のケーキを食べたらアリスは大きくなってしまって大粒の涙を流してお家に帰れないと泣いていました。彼のくれた苺のタルトはリドルくんにとって母親の言いつけを破ってしまったものだという表象かもしれません

 また、トレイ先輩は幼少期にリドルくんにある嘘をついていて、彼はそれをずっと信じ続けています。イチゴのタルトの隣にあるグラスの中身は透明です。ですがティーカップに注がれたのは私たちが最初に見たときは確かに紅茶だった気がします。ですが今私たちはその中身を見ることは出来ませんがおそらく紅茶ですそうであってください。「薔薇を塗ろう」状態です。リドルくんは今、注がれたティーカップを手にしていると思いますが、トレイ先輩が手にしているポットの中身は紅茶なのでしょうか?

ここではおそらく「drink me」の意味を表しています。トレイ先輩は体が小さくなる飲み物を差し出している存在でもあるということです。リドルくんが沈んでいく描写は、小さくなってティーカップの中に落ちてしまったのかもしれません

ここは本当に妄想なんですが、トレイ先輩から鏡を見たら小さい頃のリドルくんが彼の目には“そのまま”映っているかもしれません。また、彼が鏡を通した世界でメガネをかけているのも気になってしまって。眼鏡を反射するもの=鏡の役割を持ち、視力を矯正するもの=見えている世界の認識の矯正と深読みしてしまいます

トレイ先輩はリドルくんの過去を知っている幼馴染のひとりです。端っこの苺のタルトはリドルくんの本当の願望で、ケイト先輩の後ろに隠れてしまった、「お誕生日には苺のタルトが食べたかった」幼き頃のリドルくんが座っていて、トレイ先輩はその幼馴染の本当の願いを叶えたい友だちとして接していたのかもしれません。エース君に本当の友だちじゃない!って言われてすごく怒ってましたし


黄色い光はリドルくんの本当の気持ちを表現しているのでは?

中央の鏡に一番近い、つまり黄色い光に一番近くに居るのはデュース君です。彼は鏡に背を向けていて鏡を見ることはできませんが、「正しい」母親のために自分の願望を我慢をしていたリドルくんの心にとても近い感情を持っています。デュース君の過去に母親を困らせることばかりしていたけれどもそのことを反省して「正しい」優等生であろうとしている言及があります。彼はリドルくんの過去を知りませんので見えない、けれどもある意味で鏡合わせの存在であることを意味しているかもしれません

黄色い光が隅っこにいるのは「パーティーに呼ばれていないのに座るのは失礼だ」という意味かもしれません。それがケーくん先輩の後ろにいておそらく同じ向きで座っています。けれどケーくん先輩が同じ向きで座っているため、ちょうど隠れてしまって見えなくなっています。彼はリドルくんの過去を知らないけれど、マジカメでカメラを見て、そこに“在る”ことに気がついてはいるかも知れません。だからリドルくんを救ってくれたエーデュース達に感謝の言葉を呟いたのかなあ
 物語の終盤、彼はトレイ先輩に本当は甘いものが嫌いなことを暴かれてしまいます。彼ももしかしたら「パーティーに呼ばれてないのに座るのは失礼だ」という引け目を持っていたのかもしれないです。トレイ先輩があの時に明かしたのは子供の頃のリドルくんをケーくん先輩に見たのだと思います。どうすることもできないと言っていたけれど、だからといって必要以上に負い目を感じる必要はないよと声をかけたのかもしれません。唐突過ぎてびっくりしますが

トレイ先輩関連のパーソナルストーリーなどを見ると、彼の価値観が少し垣間見ることが出来て興味深いです。
ストーリーの初めに温泉卵のカルボナーラで戦闘に発展するくらいにすごい生徒が出てきました。めちゃくちゃ卵を神聖視していますし、食べ方のこだわりはもはや儀式です。また、デュース君が卵がヒナになるとずっと信じ続けていたものがそうではなかったときにひどく落ち込んでいました。その内容はともかく、もうその信じていたものをそのまま信じることはないでしょう
 そしてリドルくんのオーバーブロット前の寮生たちとのやりとりでは寮生の中にリドルくんに卵を投げつけています。ストーリーの中で「卵」が神聖なものから侮辱するものの意味へと意味する、価値観の転換が起きています。卵がひっくり返った、ハンプティ・ダンプティが落っこちた表現のようにも見えます
「ハンプティを元には戻せない」 
それでも彼はリドルくんの暴走をなんとかしようとしてユニーク魔法で上書きしました。その行為自体が割れた卵を戻すようなものです。どうすることもできないよ、と口にするのはこうした世界の持つ価値観の捉え方にも要因があると思います。
同級生のリリア・ヴァンルージュの制服エピソードで「流行り廃りで変わる、人の価値観はあてにできない」ということを言っていてリリアの話を作り話かどうか疑っていたのはこう言った出来事を含めて指しているかもしれません。
そこから考えると元来は時代や上辺の言葉ではなく本質を捉えることの出来る人なのかなあと
個人的にトレイ先輩は読み取りが1番難というか、考えるのが楽しいです笑

薔薇の花びらになった2人とリドルくんというこの3人、原作、ディズニーアニメのお誕生日でない日のパーティーの構図に似てます

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アリスはリドルくん、三月ウサギが隣に座っていて眠りネズミと帽子屋がいます。トレイ先輩の持ってるティーポットは眠りネズミを入れるポットかもしれません

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アリスが振り返って2人を最後に見た時には眠りネズミをポットに入れているところでした。この原作の眠りネズミをポットに入れようとしている構図は、エース君から言わせれば、友だちが間違ったことをしているのに見て見ぬふりをしてきたトレイ先輩とケイト先輩のようにも見えます。
 けれどそれはアリス(エース君)からの視点で、もしかしたらポッドの中に入りたがっていた眠りネズミの手伝いをしていたかもしれないし、ポッドから出してあげようとしていたかもしれません。此処でエース君はリドルくんを助けようとしたところがアリスとの違いかもしれません

眠りネズミは井戸の中に住んでいる三姉妹の話をします。三姉妹は糖蜜を井戸から汲みあげて生きているというのに対して、アリスはでも彼女たちは井戸の底にいたのでしょうと疑問を口にするとより深くにね、と返します

そこで分かるのは三姉妹も汲み出せる(救い出せる)ということで、エース君はリドルくん、トレイ先輩、ケイト先輩を救い出してくれたのかもしれないです

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リドルくんのオーバーブロット後に開かれたお茶会で、眠りネズミは居ないようです。それは眠りネズミが目を覚ましてポッドから抜け出している状態、つまり眠りネズミのお話は聞けない状態です。眠りネズミが必要かどうか「女王の法律」としての言及は直接的にはなかったと思います。トレイ先輩はないとダメではなく、あったっていいにしていけばいいと言っているので、これはハーツラビュル寮の伝統やマナーとか形式のものでしょう。余談ですが原作の時代ではイギリスでポッドの中に眠りネズミ(ヤマネ)を飼うことは「普通」だったようです


シナリオでの『不思議の国のアリス』をモティーフにしたハーツラビュル寮のヴィランキャラクターは、厳格な精神に基づいているハートの女王という設定です。このハートの女王とは「女王の法律」によって「理不尽な」理由でアリスを裁判で処刑しようとします
 この「ハートの女王」とは誰なのか?それは心の中に居たリドルくんにとっての「ハートの女王」は自分の母親であったのだと思います
リドルくんは母親の「普通」に疑問を持っていました。そしてそれが彼にとっての世界、「不思議の国のアリス」であり、リドルくんは白ウサギを追いかけて落とし穴に落ちてしまって家に帰る道を探して迷うアリスなのです
 そしてCMではリドルくんがその「普通」だと信じている世界が、眠りネズミの良く出来たお話だと気がつくこと、つまりその世界から抜け出すことで自分自身が本当に望む「完璧なティーパーティー」は成立するという表現だと感じ取れました。CMを見てリドルくんの沈んでいく姿は、眠りネズミのお話の糖蜜の井戸の3姉妹の「アリス」であり、そこは眠りネズミの飼われていたポットの中でもあったかもしれません


追記2020/8/24 リドルくんお誕生日おめでとう❗️
2021/1/28見返すと脳内お花畑過ぎるな…っと思って下げてたんですが、まあ良いかな…と思ってまた上げました。感想がぐだぐだしてきたので切ります。

挿絵はWikipediaより。表紙はunsplashから

Photo by https://unsplash.com/@eddrobertsonより

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