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渋谷スクランブルスクエア屋上Shibuya Skyへ行ってきた

11月1日に開業した渋谷駅直結の商業&オフィスビル「渋谷スクランブルスクエア」、その屋上展望フロアである「Shibuya Sky」へオープン初日に行ってきました。

個人的に渋谷は馴染みの深い街で、通りがかるたびに何か作っているな~とは思っていたものの、こんな展望台を作っていたとは知らなかった。つい一週間ほど前に知り、これはぜひ行ってみたいと思って入場予約しました。

ちなみにここ、11月中は専用Webサイトからの事前予約制で、混雑状況の緩和を見越して12月以降は窓口での当日券販売も始めるらしい。予約に必要なのはメールアドレスと決済手段くらいなもので、価格も当日券より200円ほど安い1,800円とあり、基本的にはWeb予約がおすすめ。都合が悪くなったときなどは、指定の期間内で日時の振り替えもできるようです。予約は上記公式サイト内のリンクから。

なにはともあれ、Pixel 3aで写真をたくさん撮ってきたので、どんなところだったかというのをご紹介します。

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スクランブル交差点から臨む渋谷スクランブルスクエア
(左のビルは渋谷ヒカリエ)

頭おかしくなる高さ

当日は快晴で、絶好の展望台日和。予約した14:20までに現地へ行ってみると、2階のビル入口に長蛇の列ができている。なんと14Fまであるショップエリアに入場するための待機列(30分待ち)なんだって。さすがに初日だ。

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にしても、この2階でヒカリエへ続くデッキと直結し、さらに渋谷ストリームへと繋がる渋谷警察署側の歩道橋とも繋がったのはだいぶ便利になった。これまでは、地下も含めて登ったり下りたりが多かったのが渋谷の複雑さの原因のひとつだったから、さほど立体的な構造を意識せずに、ある程度直感的に移動できるようにはなりました。

展望デッキShibuya Skyの受付と入場ゲートは14階。係の方に予約している旨を伝えると、待機列に並ばずにエレベーターに通してくれた。

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ガラガラなのは、現時点ではまだ当日券の販売がないため。20分刻みの入場目安時刻にあわせて待機列が整理されているので、まあだいたい普通に時間までに着けばすんなり通してもらえる感じです。入場は予約バーコードで。

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渋谷、べらぼうに高い建物があるわけではなかったのでこの高さでも十分に未知の高さと感じる。スクランブル交差点とQ-FRONTをこの位置から見下ろすのが既にちょっと新鮮だ。

高速エレベーターに乗ると、45階まではあっという間。エレベーター内の天井のアニメーションと、扉が開いた先にちょっと凝った光の演出があり、かっこよかった。このあたりを含め、Shibuya Skyの空間的な演出はライゾマティクスが担当したそう。

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エスカレーターの先の46階には屋内展望フロアがあり、そこからさらに屋上へ出るためには、手荷物を預ける必要がある。バッグや傘などはもちろん、帽子、ストラップがついておらずポケットに収納できない小物類、および飲食物はすべて持ち込み禁止で、ここでロッカーへ預けていく形になっています。スマートフォンや、ストラップのついた一眼などは持ち込みOK。

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屋上へはこのエスカレーターで。ここからは完全に天井のないオープンエア空間で、東西南北すべての壁面は足元までガラス張りになっています。

でもうなんか、めっちゃくちゃ高いんですよ、ここ。好んでこういう所へ来ていてなんですが、私もそこそこの高所恐怖症で、ガラスの際に近づくだけでクラッと来るのを感じた。足元が揺れているような錯覚というのか、脳が足を踏み出すのを全力で拒否してくる感じなんですね。ガチで高いところダメな人は失神するまであると思います。

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っていうかそもそも、こんな天井もなく全方位ガラス張りで、一部は胸の高さまでしかないみたいな無茶苦茶な設計が、どうやって何がしかの安全基準をパスして、こうして実現しているのか全然分からない…みたいな感覚に陥ります。発想がぶっ飛んでいる。

けどまあ、実際調べてみると、際立って高いというわけでもないのです。例えば、都心近郊の高層ビル/タワーの展望台フロアの地上高の比較によれば、概ねサンシャイン60や六本木ヒルズと変わらないくらいなのだそうで、そんなもんかって感じ。

・東京スカイツリー 450m
・横浜ランドマークタワー 272m
・東京タワー(トップデッキ) 250m
・六本木ヒルズ森タワー(屋上) 238m
・サンシャイン60(屋上) 231m
渋谷スクランブルスクエア Shibuya Sky 229m
・東京都庁 202m

渋谷は、突出して高い建物というのがセルリアンタワーとヒカリエくらいしかなかったので、こうしてこの屋上に立ってみると全方位たいていの建物は遥か上から見下ろす感じになるのが、そう感じる理由なのかな。遠くに見える東京タワーやスカイツリーすらもここより低く感じる。

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六本木方面にはソファやテーブルが配置されていて、自由に利用することができます。左奥にうっすら見えているのが東京スカイツリー、右に六本木ヒルズと東京タワーという感じで一望できるスポットなんだけど、いかんせん空気が濁っている…。

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変わりゆく渋谷周辺の様子も俯瞰することができる。これは近く開業予定の渋谷フクラス。もうほとんど完成しているみたい。東急プラザの跡地にできたビルです。

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これは街ごと消えてなくなってしまった桜丘町の再開発地区。多少思い出のある通りだったから、こうしてポッカリ空いた穴のようになっていると、それなりに感慨がある。

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アーチが連なるようになっているのは工事中の新宮下公園。下から見上げてもそこそこ大規模な構造物を作っているのだなと思っていたけれど、確かにけっこうな大工事だ。どんな感じになるんでしょうね。

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漢字の「空」を象ったモニュメントがある。「渋」をモチーフにした渋谷スクランブルスクエアのロゴと対になっていてクール。

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まだ使用されていないけれど、キッチンもあるようだった。なにかのイベントで使うことも想定されているのかな。楽しそうだね。

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冒頭の、スクランブル交差点側に面してガラス壁の高さが低くなっているあたりは、実際のところこうした二重構造になっているのでご安心だ。そりゃそうだよ。にしても、落ちたらタダでは済まないので、警備スタッフさんが始終「柵の外にカメラやスマートフォンを突き出さない」ようアナウンスしている。

夕暮れ

不思議なことに、屋上にいると全然飽きない。いつまででもいられる。初めはひとしきり堪能したら下りようかと思っていたんだけど、いつの間にか日が傾きかけてしまったので、せっかくなので日没までいることにしてみた。幸い、入場時間の制限はあれど、退場時間の制限はないとのことで、しかも営業自体は23:00(!)までやっているという。

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いやもうなにしろ、このヘリポートの上がものすごく居心地がいい。人工芝になっていて、好きなだけゴロゴロできる。ハンモックのあるスペースもあるんだけど、屋上のなかでも高台になったヘリポートエリアの解放感が最高でした。

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三軒茶屋方面に沈んでいく夕日。こっち方面、あいにく大気が西日を反射する影響で、わたしが到着した午後2時過ぎの時点で既に遠くまでは見通せなくなっており、かろうじて二子玉川ライズや左奥に武蔵小杉のタワマン群が視認できる程度。富士山は見えない。にしても、このディストピア感!

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おそらく、滞在したなかでこの時間帯が最も屋上が混雑していたと思います。みんな夕日に向かってカメラを構えていた。それもそのはずで…

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なんと、日が落ちて初めて富士山の輪郭がその姿を現したのです。上のディストピア写真と同じ方角、40分間程度でこれだけダイナミックに絵面が変わるのだから、これはまたきっと季節や空模様ごとにそれぞれの表情があるんだなと思います。条件によっては、昼間でもきれいに富士山を拝めるタイミングはありそう。

室内展望フロア

屋上が混んできたので、一度46階の室内へ降りて、展望フロアの「スカイギャラリー」を見学してみることにしました。ちなみに、屋上と室内は何度でも出入りすることができます。

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意外にも、足元を見下ろして高さを実感するなら、屋上よりもむしろこちらの室内のほうが良かった。スクランブル交差点の見栄えは断然こちらのほうがいい。

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これくらい際まで寄れる。もうこの時点では高さの感覚が麻痺していて、怖さは感じなかった。わたしの場合ビルの7階くらいってすごい怖くて、位置エネルギーが全力で弓を引き絞っている実感があるものだけど、ここまでくるとあまりに現実感がない。たぶん脳がどこかバカになっている。

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明るいうちは低い空の汚さが気になった六本木も、夜景だと見栄えがする。スカイツリーと東京タワーのライトアップもくっきり見えました。

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フロアの一角はこうしてDJブースを備えたバーラウンジになっていて、超オシャレだ。FPM田中知之さんがセレクトしたといういい感じのハウスがかかっている。お酒も別に高くはなさそうだったので、あまり混んでいなければここで飲んでいくのも楽しそう。

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また別の一角はショップになっており、ひと通りのおみやげ物が揃っている。だいたい「渋谷みやげ」という発想が今までなかったので、こうして観光地としてショーアップされ始めたのは新鮮に感じます。どんどんやったらいいと思う。

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夜景が美しくなってきたので、再び屋上へ上がってみることにしました。

夜景

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こうして夜になってみると、また全然表情が違って見える。18時前にしてこんな感じ。屋上そのもののライトアップは控えめで、街の明かりを邪魔しない程度に暗く抑えられていてとても良かったです。なにかと段差があるので、移動のときは気をつけて。

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やっぱ夜の東京はいい。なんだかんだと4時間くらいこの地上約230m地点から東京の街を眺めていて、少しも飽きないのはなぜかと考えると、わたしが20代から30代にかけて多くのことを、この渋谷を中心とした東京で経験してきたからなのだということに思い至った。

例えば、見下ろせばフリーター時代に足しげく通った渋谷のかつてのレコード屋街があり、そのまま新宿方面に目を移せば初めて働いた会社の入っていたビルがあり、高樹町には散々鍛えられたベンチャー時代のオンボロビルがあり…。あそこのクラブで遊んだなとか、あのお店で美味しいもの食べたなみたいな思い出が、同じ地点に居ながらにして、全方位に、無限に沸いて出てくる。

このとき、わたしはただ風景を俯瞰しているのではなくて、時間軸というレイヤーさえも重ねて、自分の人生を俯瞰して見ているんだなということに気がつく。慣れ親しんだ街の高いところに立つというのは、こういうことなのだ…。これが全然知らない国で、知らない街だったらこうは感じなかったのだろうし、また年齢によっても違ってくるのだと思います。この屋上で感じるものは、きっと人それぞれなのだ。

そうこうしているうちに、環境音的に流れていたアンビエントサウンドに交じって、シグナルのような音が鳴り始めた。気になって振り向くと、サーチライトの演出が始まっていた。

光線を出しているのはこういった装置で、クラブやフェスで見るようなものの延長のようだけれど、間近で見るとだいぶサイバーでかっこいい。

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この演出に関しては、今のところは特にスケジュールが公開されているものでもないらしく、たまたま見れたらラッキーなのかも。

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1,800円の価値全然ある。またそう間を空けずに行くと思うし、もっと言うと年パスがあれば渋谷に来るたびに寄っちゃうかもしれない。いやあ、渋谷にやばい場所ができてしまったなと思います。みんなも行ってみて。

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