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テクノ新譜試聴メモ:2023-11
Dejan (SE) - Yeux Vides [Binary Cells]
Dejan (SE)、このアーティストはすごい! フランスのダーク系テクノレーベルBinary Cellsから11月に出たこのV.A.盤で初めて存在を知った。スウェーデンのプロデューサーで、Illusoriska Takterという自分のレーベルからのみ淡々とリリースを重ねてきたらしい。こんなの見つけようがないよ。
この曲もそうなんだけど、確かなサウンドデザインの骨太のテクノを基調としつつ、複数の要素を組み合わせた独創的なグルーヴ作りがおもしろい。初めに出てくるパーカッシブなブリッジ部分が、最初のブレイクを経てまた別の要素に繋がっている感じ、こういうのはセンスですね。
にしても、特に意識しているわけでもないのに自分好みの音を作っている人がスウェーデンだと、ベイヤーカリレケを例に出すまでもなく、またスウェーデンかと思ってしまう。最近だとLakejとかも。いまだに層が厚いのかな。
Dejan (SE) - Prorok [Illusoriska Takter]
同じDejanの自分のレーベルからの新譜。6曲ともちゃんとクオリティが高く、なかでも"Misterija nepoznatog"のヒプノティックなシンセと金物系パターンの応答や、タイトルトラック"Prorok"のアンビエンスとノイズが形作るグルーヴが気持ちいい。
過去のリリースからだと、この"Naopaki Svet"という曲もすごい。前半だけで充分な強度を持つトラックなのに、後半に全然違うシーケンスのアイデアが出てくる。こんな展開めちゃめちゃ上がってしまう。
Dejan (SE)、たぶん今後いろんなレーベルから出てくるアーティストだと思います。楽しみだ。
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Spotifyのプレイリストも更新しておきました。
「テクノ新譜試聴メモ」は、R-9が習慣的に行っている新譜チェックのなかから、気になったトラックについて個人的な覚え書きを残しておくものです。原則としてBeatport上で当月内にEPないしアルバムとして新規にリリースされたものが対象。ピックアップは楽曲単位、またはEPやアルバム単位でも紹介しています。