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エピローグ

何事にも賞味期限はあると思っている。例えばいくら気に入った曲があったとしても何度も聞けば飽きてしまう。「いやいや、暫く経ったらもう一度聞き直すと良さが分かるんだ」と思うかもしれない。確かに曲はまた気に入るかもしれないが、暫く聞いていない期間があることで賞味期限はリセットされた状態になる。つまり一度賞味期限が過ぎている。僕の人生もそうだった。一度音楽を辞めたその時に賞味期限が切れた。今の僕にあるのはピアノを弾こうと思ったあの時からのものだ。世間は僕が音楽をしていた時のことを含めた評価を出すが、僕は一人のピアニストとして評価してほしい。僕なんかがこんなに良い評価を貰って良い筈がない。エルマ、僕はあの日からずっと覚えてる。君を殺し君の楽曲でデビューした僕を、きっと神様はずっと見てる。漸く裁きを受ける日が来た。これからインタビューだ。僕はありのままを話してこの世を去る。この紙が僕の寿命だ。さよなら

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