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アツいエンタメ 24年6月号

私EPOCALCが極個人的に「アツい!」「面白い!」と感じた任意のエンタメについてご紹介します。(要はマイブーム)

ことラボ

Youtubeチャンネルことらぼがアツい。

言語学・言語哲学近辺について解説してくれているチャンネル。登録者4桁の頃から追っているが、毎回のクオリティが非常に高い。また参考文献リストも充実しており、そこを読んでも楽しい。毎度の更新をとても楽しみにしている。


滅相もない

テレビドラマ・滅相もないがアツい(アツかった)。

まず「世界中の空中に突然大穴が開いた」という設定が奇抜。そこに入ろうとする人たちが集まり、彼らの人生を回想するという物語。回想シーンは演劇のようなセットで繰り広げられ、小学生時代のシーンも大人の役者がランドセルを背負ってやっている。日本のテレビドラマにありがちな大袈裟な演技はほぼなく、自然体で繰り広げられるのも素晴らしい。

大変斬新なドラマだったが、つい先日終わってしまった。見たい人はBlurayか何かで見よう。


ラテンアメリカ文学

ラテンアメリカ文学がアツい。

ラテンアメリカ文学は音楽で言うところのプログレ枠らしく、「文学ファンなら誰でも知っているがそうでないならほとんど知られていない」ものらしい。私はボルヘスをよく読んでいたが、今度『百年の孤独』が出版されると言うので本腰を入れてラテンアメリカ文学を読んでみようと思ったらハマってしまった。
ノーベル賞作家も多いのでお堅いのかな、と思いきや結構ユーモラスな作風。マジックリアリズムの発展を担ったということもあってか、シュールなコメディの空気感が漂う。

百年の孤独も結構シュールで面白いらしい。文庫の装丁もカッコイイし買おうかな。


つねにすでに

ホラーサイト・つねにすでにがアツい。

オモコロやSCPで幅を利かせている梨氏が一枚噛んでいるこのサイト、突然ネットプリントの番号を載せたりDiscordのサーバーに招待したり、あらゆる方法でホラーをしかけようとしてくる。メタが多い最近のホラーブームの集大成のような出来。6月末まで新作仕込み中らしいので、過去作を是非読んでみよう。


虫プロの実験アニメ

虫プロの実験アニメがアツい。

突如としてYoutubeのおススメに上がってきた。見てみると、70年代のネオダダ的野心に溢れた非常に前衛的な作品ばかりである。ガロに対抗しようとした手塚治虫の意気込みが感じられる作品群。

他の方も口々に虫プロの実験アニメを呟いていたのでYoutubeのアルゴリズムのせいだと思われる。シティポップもこうやって流行ったのだ。


「傀儡」

佐藤瀬奈氏の現代音楽作品「傀儡」がアツい。

コントラバスによる現代音楽作品だが、「楽器を育てて日記を付けなさい」という指示があったことで大変話題になった一作。私も大変に気になったので演奏会まで足を運んだ。
日記をスライドショーで見せながら、狂ったように叫び声をあげながら特殊奏法を続ける曲。なんだか生きた人を解体しているような、血なまぐさく恐ろしい曲であるように感じた。

最近はオモコロの人がホラーを書いたりするのに代表されるように、ユーモアをベースにしたホラーが一種のトレンドである気がする。現代音楽はファニーなことが多い(と勝手に思っている)が、今作は現代音楽的ユーモアに立脚したホラー作品かもしれない。今後とも彼女は要チェック。


網膜ボカロ

いととと氏提唱の概念・網膜ボカロがアツい。

前提として網膜音楽というのがある。音を想起させるような絵画を作り、「これは楽曲だ」と言い張るものである。演奏しない図形譜・絵画譜というと近いかもしれない。
音楽にボカロがあるんだから網膜音楽にも網膜ボカロがあるだろう、とできたのがコレ。いかにもボカロが流れそうな動画だが無音である。否、あなたの頭の中でうっすらと流れているそのイメージこそがこの楽曲そのものなのである。

網膜音楽は音楽たり得るのか?の一種の回答であるように思うこの作品。網膜音楽から目が、耳が離せない。




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