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「ITサービスマネジメント」を確立する! 第2弾 ~成功へのプロセスをオーダーメイドでガイドする~

「情報システム部門」は「情報サービス部門」に生まれ変わり、全社のビジネスを支えるITやデジタルを「サービス」として提供していく必要があります。ビジネス部門に信頼されるITサービス体制を構築するには、「ITサービスマネジメント」が不可欠です。これを効果的に構築する方法について、3回にわたって紹介しています。第2弾は、DIG2ネクストがサポートしてきた企業事例について聞きました。

▼「第1弾」の記事はこちら

「システム」と同時に「サービス」のモダナイゼーションも必要

――システムのモダナイゼーションにおいて、企業が気を付けるべき点は何でしょうか?

鈴木 多くの企業がシステムのモダナイゼーションを進めています。しかし、それと同時に「サービスマネジメント」のモダナイゼーションも必要になるというのが、当社が発信し続けている重要なメッセージです。システムに気を取られ、ITサービスマネジメントの重要性に気づけていない企業が少なくありません。

システムのモダナイゼーションや新システムの導入を支援するコンサルティング会社はたくさんありますが、ITサービスマネジメントの知識とノウハウを持たないところが多いです。他のコンサルティング会社の支援を受けて新たなシステムを導入したが、ITサービスマネジメントができておらず、混乱してしまう事例が増えています。

また、近年のITサービスでは「フロー効率」が重要なテーマになっています。フロー効率とは、サービスを提供したり、ユーザーの課題を解決したりする流れ(フロー)のスピードのことです。かつては「リソース効率」のみが重視されていましたが、デジタルやクラウドのサービスを多数使うようになり、技術環境やビジネス環境の変化のスピードに整合させることの重要性が増しているわけです。

トラブルや課題に見舞われている企業は、「早く解決したい」と願うものです。しかし、焦りは禁物です。まずは落ち着いて、目の前の事態をよく観察し、課題を整理し、可視化していきます。その一方で、本来あるべき理想的な姿を考えます。

理想と現実のギャップを見出し、焦らず順序立ててマネジメントシステム(仕組み)を計画、実行して行けば、どんな課題も必ず解決できます。

単なる課題の解決だけでなく、モダナイゼーションも含めた理想的なITサービスマネジメント体制を構築し、必要な変革を進めることも可能になります。当社では、ITサービスマネジメントの理論と経験を持つコンサルタントが、成功へのマネジメントシステムの構築をオーダーメイドでガイドしていきます。

――DIG2ネクストのコンサルティングは、どのような企業におすすめでしょうか?

鈴木 情報システム部門の方から相談を受ける場合が多いですが、上層部の人がサービスマネジメントに対して理解と意欲があり、リーダーシップを発揮できるような状態の会社なら、当社のコンサルティングは効果的に機能します。

上層部の理解がほとんど無く、上層部の意識変革から始めなければならない場合は時間がかかります。他の変革と同様に、良くも悪くもリーダーの意識が重要になるのです。


戦略の立案から人材育成まで、順序立てて進める

――DIG2ネクストが提供するコンサルティングサービスの実績について、教えてください。

鈴木 一番多いのは、製造業のお客様です。「ITサービスマネジメントを実践したいが、複雑化したITシステムにおいて、何から手を付けてよいか方法がわからない」といった相談が多いです。

例えば、資本金6億円、従業員4000人のある企業の情報システム部門から「サービスデスクを改善したいが、方法がわからない。ヘルプデスクの業務委託先にITサービスマネジメントの経験や知識がない」というご相談をいただきました。

この案件では、まずは課題の整理とあるべき姿のモデリングを行い、サービスデスクの導入、バリューストリームの改善、サービスデスク要員への教育などを進めています。

大手メーカーの情報システム子会社からの相談も多いです。資本金9000万円、従業員2万1000人の大手製造業の情報子会社から「リソース効率からフロー効率への転換を進めたい。システムとサービスマネジメントのモダナイゼーションに、どう取り組めばよいか分からない」というご相談をいただきました。

この場合は、まずサービスマネジメント戦略の立案から入り、サービスカタログの定義、バリューストリームとツールの最適化、システムモダナイゼーションに沿った新たなクラウド環境におけるサービスマネジメントシステムの構築、という順番で進めていきます。

ITサービスマネジメントの構築に失敗し、多くの課題を抱えた状態で相談に来られるお客様も少なくありません。

例えば、資本金700億円、従業員数75000人のある大手製造業のシステム部門からいただいた相談は「サービスマネジメントツールを導入したが、ITサービスマネジメントの取り組みが思うように進まない。ツール先行型の取り組みになってしまい、効果が得られない」というものでした。正しい進め方がわからず、メンバーの理解も不十分なままツールを導入し、現場が混乱してしまったのです。

同社は国内外に多くの拠点とシステムを持つため、グローバルレベルでの立て直しが急務となっていました。この場合も、あるべき姿を構想するところから始めます。

必要なITサービスマネジメント体制が見えてきたら、導入計画を立て、組織変革のワークショップやプロセス設計、ツールとの整合性のチェックという形で進めていくことができます。規模が大きいため、3年以上の長期にかけて継続的に支援を続けています。

――DIG2ネクストのコンサルティングは、今後どのように進化していきますか?

鈴木 IT部門のサービス化が、ますます重要な時代になっていきます。IT領域だけでなく、デジタル領域も含めたサービスとしてマネジメントし、会社のビジネスに貢献していくことが必要です。

その柱になるのが、サービス統合(サービスインテグレーション)です。クラウドを含む様々なサービスを1つのエコシステムの中でどう統合し、管理していくか。そのあたりの知見を活かし、将来に向けて進化させていくことになるでしょう。

▼DIG2ネクストのコンサルティングサービス 詳細はこちらから

(第3弾では、DIG2ネクストが提供する新しい教育プログラムについて、詳しく見ていきます!)