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公立高校志望の人こそハイレベルな学習で準備すべき理由。

公立高校を受験する際の前提について考えてみたいと思います。

志願者全員に当てはまるわけではありませんが、海外からの受験を考えている方は、ほぼ皆さん大学受験を前提としているのではないでしょうか。

行きたい公立高校に入学した3年後には大学受験があるということを無視した高校受験の取り組みはどのようなリスクを孕むのかを理解する必要があります。

公立校を受験する場合、まず第一に気になることが「学校内申」という方も多いはずです。

例えば、日本人学校に通っているとした場合、中間テスト・期末テストといった定期テストの成績をしっかり取らなければならないということです。

当然無視することができない視点ですが、学校内申を揃えることは、受験準備において絶対条件であって十分条件ではないということです。

よく起こる勘違いが、学校で学習する内容が最重要であり、定期テストの得点がしっかり取れていることが、高校受験において志望校合格の手がかりとなると考えることです。

地域や受験する学校によって、確かに学校の学習を中心に据えていることで対応できる場合もあるでしょう。しかし、受験する公立高校のレベルが高くなればなるほど、入試問題そのものの難度が高くなり対応できなくなることが起こりえます。

自校作成問題を採用している学校や、大阪のように入試難度によって複数の問題を用意している場合は、なおさらです。

例えば、東京都の自校作成問題の難度は相当高く、日比谷などでは合格者平均が60%前後ということも珍しくありません。受験者は早慶高などを併願している層が多いにも関わらずです。中には開成高校合格者が含まれることもあります。

ですので、この点においても、学校の学習が十分条件にならないことは絶対に自覚すべきですし、我々のような塾は、そのことをしっかりと喚起すべきです。

もう一点あります。

冒頭で大学受験ということに触れましたが、公立高校に進学するということは、生徒の大半は入学後3年経過すると大学受験に挑むということになります。

中学入試、高校入試、大学入試を並べてみたとき、一般論として実は高校受験だけ難度が大きく下がることになります。

例えば、早稲田を考えた時、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学高等学院、早稲田大学の中で、最も合格しやすいの早稲田大学高等学院です。(大学は学部にもよりますが)

もちろん、簡単ではありませんが、中学と大学の難度と比べると差が出てしまいます。高校のレベルが低いということではなく、制度に理由が隠されています。

まず、高校受験の場合、中学受験をした優秀な層がごっそりいないという点があります。しかし大学受験では、付属校の生徒たちはいないにせよ、私立・国立の中高一貫校で鍛えられた受験生が戻ってくることになります。早稲田のレベルで言えば、麻布や武蔵、駒場東邦、聖光学院などの高校募集をしていない難関校出身の受験者たちと競うことになるわけです。

そこで、公立高校を受験するという点に立ち返ってみます。

3年後に、このような厳しい状況が待ち受けているという中で、果たして中学時代に学校の定期テスト中心の学習でよいのかということを一考してみるべきだと思います。

確かに、公立高校の入試問題は一般的に言えば、いわゆる私立難関校の問題より平易です。

だからと言って、そこに照準を合わせて、難しいことやチャレンジングな学習を経験していないことは、将来的に大きなリスクとなって跳ね返ってきます。

中には、中学時代は学校の学習しかしていないのに、大学入試時に平気で難関国公立大に合格する生徒もいます。しかし、それは特殊な例であり、通常は積み重ねがあることで難度の高い目標もクリアできるわけです。

だから、大学受験を前提とする公立高校志願者こそ、しっかりと難関校受験する受験生たちと同レベルの学習をする必要があると思っています。

高校受験はあくまで通過点、大学受験ですら通過点。

不透明な時代を生きていかなければならない今の中学生のみなさんは、本気で将来を見据えてチャレンジングな環境を乗り越えていく耐性とスキルを身につけていく必要があると、心から思っています。


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