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文系の人間が考える低学年の算数脳開発(3)

算数脳!

3回目にして、やっと肝心の「算数脳」についてのお話しにたどり着いた。

「算数脳」とは大別して2つの要素から成り立っている。

見える力
詰める力

この2つである。

まず「見える力」について説明したい。
こんな経験はないだろうか?

中学生の頃、数学が得意なクラスメイト(あるいはご自身でも)がいて、どんな問題をやってもできてしまう。その一方で、数学が苦手なクラスメイト(ご自身でないことを願う)がいて、問題と睨めっこしてフリーズしている。

まず、数学が得意な子をよく見てみると、ずっと手が動いているはずだ。カリカリカリカリ問題用紙に何か書いている。一方、数学が苦手な子は、先程言ったように、睨めっこをして手が動いていないはずだ。

この違いは何を意味するのか?

「見える力」に関して、2つ言えることがある。その前に、前提として「見えないもが」を「見える力」ということを確かめておきたい。

一つが平面図形に関して、もう一つが立体図形に関してである。

平面図形について

では、彼らには何が見えているのか?
まず、平面図形の問題を解く時に、教わったことを思い出してほしい。

補助線を引きなさい

ではないだろうか。
そう、数学が得意な子は、この補助線が見えるのである。冗談みたいな話だが、浮き上がって見えるという子も中には存在する。例えそうでなくても、感覚的に「ここに引けばいいんじゃない?」と閃めくようだ。そして、その感は大抵あっている。

そう、「見えない補助線が見える力」なのである。

立体図形について

では、立体図形に関して、こんな問題に出会ったことを思い出してほしい。

三点ABCを結んで切断した切り口の…
図の四角形を⚫︎度回転させ…

というように、余計な動作を加える問題だ。
「切るなよ」「動くなよ」と思ったことがある人もいるだろう。
自分は間違いなく思っていた。
余計なことするなと。

余計な動きのため、数学が苦手な子は手が動かなくなるのだ。

では、スラスラ解ける子は何故解けるのか?
それは、頭の中で切断面が見えるから、そして3D-CADのように、頭の中で立体が動いているからである。立体の裏側も見えるのだ。

これが、立体図形における「見えないものが見える力」である。

これらの力を身につけるには、実は低学年の時に何をしていたのが大きく影響している。

例えば、ジグソーパズルに熱中していた子は、平面図形に強い可能性が高い。
また、LEGOのようなブロック遊びに熱中していた子は、立体図形に強い可能性が高い。

こういう環境を低学年の時に意図的に与えることができたら。
何度も言うように、まず前提として、楽しいということが大切なのである。

次回は「詰める力」についてお話しする予定だ。