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2024年初め nvidiaの株価がもう高いか、まだ安いか

注:本文は投資に関して助言やアドバイスをするものではない。投資は自己責任で行ってください。

nvidia株は過去一年で大きく上昇した。今の価格は高いかどうか、ファンダメンタルズの観点で見てみたい。

googleで調べるとnvidiaの株価収益率が60倍以上ある。通常は15倍だから、その4倍の値がついている。つまり単純計算するとこれからnvidiaの利益が4倍になってやっとこの株価を支えられる。それってどれくらい現実的だろうか。

まず利益についてだが、nvidiaはLLMをきっかけに売り上げと利益が爆上がりしているので、そこからまだ一年は経っていない。現状で考えるにはPERは四半期ベースで計算して、そこから引き直した方がいいだろう。

直近2023年10月期の利益は4.02ドルで、これが4回つづくと16ドルくらいで、株価は日々変動するので500ドルで計算すると32倍行かないくらいだ。これなら年率20%成長する企業の値段になる。それほど高くはないどころか、過去のnvidiaの平均的なPER水準だ。

安すぎないか、そうも思えてくる。しかし最近のGPU不足は急なものだから、競合もいろいろ出してきているし、これは一時的なもので、一度どこかでピークを打つ可能性もある。それを考えると、今の利益水準に2割の成長率を上乗せするのはむしろ高いという考え方もあるかもしれない。

ポイントは今の利益水準は続いていくかどうか。

そこは正直わからない。詳しい分析はまだ次の機会で行うとして、とりあえず私はGPU不足がそのまま続くと見ているので、ここではそのシナリオで考えよう。

nvidiaは10月より前の決算で2024年の生産量拡大計画を発表していた。ざっくり4倍にする(状況は変わっているかもしれないが、とりあえずこのシナリオで見積もってみる。状況が変わればそれに応じて計算し直せば良い)。今は作れば売れる状態で、売上のほぼ全部が利益になっていくから、それが来年も続くなら2024年の利益も4倍になるだろう。もちろん供給が増えれば1枚あたりの価格が落ち着くかもしれないから、多少の割引が必要だろう。しかし一方で、H100がメインだったのに対して、nvidiaはその後H200も発表したりしていて、さらにハイエンドモデルを打ち出してくる見通しもあるから、上ぶれ分もあるだろう。ここはもうざっくり4倍としよう。

2023年7月期の2.7ドルが4倍になって4回続くと、43ドルだ。これを15倍すると650ドルくらいになる。500ドルからは3割高い。しかしnvidiaのPERが15倍になることは歴史的にあまり多くない。実際は30倍くらいが多い印象だ。それでいくと1200ドルになる。どちらにしてもだいぶ安いと言えそうだ。

ちなみにここはあくまで一つのシナリオにおける適正価格を見積もった。状況が変われば値も変わってくるので、価格にそれほど自信がある話でもない。このシナリオだったらこの価格、という参考程度にしていただければ。

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