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【10月2本目】話題のニュース・日本学術会議問題とは

ここ数日わさーっとニュースになっている、日本学術会議の新会員に対する任命拒否問題を触れてみます。


学術会議とは

日本学術会議とは、戦争に科学技術が使われたことを反省する立場から、学者の意見を発信しようというスタンスで1949年に設立されました。内閣府の機関であり、経費は国が負担しており、その額は10億4900万円に達します。

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「科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること」
「科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること」

会員数は210名。3年ごとに半数ずつ交代します。任命された学者は国家公務員の扱いとなり、年240万円の給与をもらえます。

発足当時は各学会のトップが任命されていました。しかし、より現役の学者に門戸を開くべく、親分さんは日本学士院に任せ、学術会議は自分達で個々の学者を選び、それを内閣が任命する形になりました。

ちなみに日本学士院は学者の頂点であり、事実上の終身年金制度を用意してあります。一部では学術会議にも終身年金があるよう報道されていますけど、これは間違い。ただ、日本学士院に学術会議OBが多く含まれるのは事実です。


なんで揉めてるの?

学術会議の指名した105名の学者のうち6名について、菅総理は任命を拒否したのです。

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任命権は内閣総理大臣にあるんだから拒否することだってあるだろうよ、という話なんだけど、これまで一度も拒否したこと無いもんだから学者側が怒っちゃったのね。何で拒否するんだ、説明しろと。

よほど腹立たしかったのか異様な勢いでヒートアップし、これは憲法違反だ、学問の自由の侵害だと言い始めます。しまいには「ここに手を出すと(任命を拒否すれば)内閣は倒れる」と脅す始末。

学術会議の人事に手を出すな、手を出せば内閣は倒れるぞという主張を、まさにその任命を拒否された教授が言ってしまった。

民間企業では考えられないよね。「支店の人事に社長が手を出せば会社は倒れますよ」と、支店長になれなかった人間が言っちゃうようなものです。


学問の自由は侵されるの?

されません。

好きなだけ研究できます。

これまでも、これからも。

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