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あなたは正しい だから嫌われる

若者は順序と説明を求めている

マリーの社長と雑談していたら、「最近の若い子は命令を聞かない。順序立てて説明しないとやらないし、ミスをする」と言われました。

ヤクルトのヘッドコーチを退任した宮本慎也も、「最近の若い選手は、きちんと説明しないと納得して動かない」と言っていました。

私ら団塊ジュニアくらいまでは、上司からの命令は絶対で、疑問を覚えてもまず指示に従ってきましたよね。だってやらなきゃ殴られるし。宮本コーチは元PL学園ですから、そりゃもうボッコボコに殴られたでしょうよ。若者の意識変化だとあれこれ言われてるけど、実際は社会的に体罰禁止の流れとなったのが大きいと思うのよ。

ただ、マリーのスタッフに「ホテル名の理由と理念」を見せたら、若者だけじゃなく60代のおばちゃんにも好評だったのさ。そして明らかに清掃の質は上がった。ほんのちょっとずつでも、言われたことをやるようになった。

ひょっとしたら若者だけじゃなく、日本の社会全体の変化じゃないのか? と思うようになりました。今日はそんな話です。


絶対的な正義を好まなくなった日本人

アメリカでは映画ジョーカーが大変な人気となり、アカデミー賞の最有力候補となっているそうです。

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バットマンの悪役であるジョーカーの誕生秘話を描いた同作品では、主人公は亡き母親からの「どんなときでも笑顔で人々を楽しませる人間になりなさい」という教えを胸にピエロを演じます。そんな純粋で善良な人間が悪へと変貌するストーリーは、勧善懲悪ヒーロー大好きなアメリカ人に驚きを持って迎えられました。

「悪人にも理由がある」という筋立ては教育に良くないとして、子供へ見せてもいいかどうか議論になったというから驚きですね。

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