【詩】冀求の月光
ご覧よ この真相のない世界
否定が過程に過ぎないと言うのなら
どこまでも全てに抗ったら
あの境界を超えて膨張していけそうじゃないか
あらゆる憎悪を呑み込んだなら
その分だけ大きくなれる?
時間の底面を崩して
もっと遠くへ落ちていける?
そうしたら、好きなだけどこへでも行けて
ここにないものさえも手に入れられそうじゃないか
嘲笑と疑心と諍いをどうぞ観客たち
拍手よりもずっといい音で
眼底揺さぶる月ノ光
水に浮かぶもの全部丸呑みにして
生命の殻を破りたい、
それだけさ
巡らぬ星を奪いにいく
それだけさ
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