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上野あたり 岩崎邸

 不忍池の裏手から10分ほどに、三菱の創業家の岩崎邸があります。残念ながら、外装工事中の平日で人の気配がありません。

草刈り中で、盛りのどくだみの香りがたちこめています。でも、窓口のひとがにこやかに対応してくれて、ほっとしました。

中にはいると、木の使い方もですが、壁紙とかタイルとかのテキスタイルがぐっときます。

二階のバルコニーにはられたイギリス、ミントン製のタイル。かわいい。ここのキュートなコーヒーカップほしかったなあ。

イギリスでは皮らしいですけど、和紙でつくった壁紙。たぶん、京都の唐紙屋のもの。

日本刺繍を使った天井。全体的にピンクが基調ですが、色褪せが惜しい。

アラビア風だそうです。

さりげなく置かれてる、アンティークのバカラ。

そうか、持ち主は、去年行った、宮沢賢治が愛した小岩井農場を経営していた久彌氏か。駒込の名園、六義園も持っていたのですね。正しいお金持ちのすがた。

雨の玄関が美しい、足元を見ると

美しいタイルが。強化ガラスで大切に保護されています。ファッション界で有名な私塾、セツモードの長沢節の展覧会が近くの弥生美術館であったとはず、東大病院の裏手にむかって登ってきます。

そうかここが、さだまさしの歌にあった「無縁坂」か、岩崎邸の塀越しに雨に濡れた、どくだみの香りが香っていました。続きます。


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