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聖と俗 船橋 2

海老川沿いは古い漁村の風情が残っています。いくつもの橋があり、そのひとつにうなぎの絵がある店があったりします。途中、いくつかの神社があります。お参りしている人が必ずいて、多くの高層マンションに取り囲まれているのに、信仰が生きているのが不思議です。海老川橋を渡ったところで、お昼をとり、ゆっくりと市が出したガイドマップを取り出しました。

船橋大神宮という名前が飛び出してきます。どうやら、神社の親玉のようです。道を引きかえして、海老川沿いの神社に行ってみました。ちょっと、坂になっていて、かつては小高い丘のはじまりだったのがあらかさまにわかるところに神社がありました。入ってみると古くて、清らかな社があります。旅の無事を祈って、しばし休憩です。かつて、太宰治が住んでいたあたりにある、玉川旅館に行ってみます。それは、市役所を中心としたオフィスビルとマンションに取り囲まれた中にぽつんとありました。

そこだけが、時間がとまっているようです。入りづらいです。どうやら、団体のツアー客の受け入れはあるようです。ある意味、太宰治のおかげで生き残っています。彼は、今でも読者のこころに住み着ける作家なんだと思いました。背後にある六角型のマンションは塩田のあとだそうです。遊侠の地として、かつてはずいぶんと栄えたんでしょう。

街は狭い範囲で、駅近くは多くのちいさな社と高層ビルとマンション、下町風の家屋と漁村、そして、歓楽地のなごりとしての飲み屋がまじりあっています。そして、海沿いは子供達の多く住む家族向けのマンションがあります。そして、駅の反対側には戸建てと緑が広がる丘陵が広がっています。梨畑は、そのあたりにあるようです。ふなっしーをはじめ、いろんなものが潜める、人くさい街でありました。

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