留置されてから家族に連絡を入れるまで

前回までのあらすじ
一晩中取り調べが行われ、ほぼ寝ていない状態で留置所に入るまでの準備を行い、留置エリアに入った。

留置所に入るまでにいくつかエリアがわかれおり、前の記事で書いた扉で仕切られている。
留置所エリア、面会エリア、取り調べエリア、シャバエリアがわかれており、シャバエリアに出る時は時刻を記入する決まりになっているようだった。
留置所に入る前の荷物検査などは面会エリアにある部屋で行われた。
面会エリアには部屋(水道やベッドなどがあった。ここで荷物検査を行った)、弁護人優先の面会室、一般の面会室の3つの部屋がある。

留置所エリアに着くと、ルールなどの説明が行われた。
まずはじめに、留置生活スターターセットを購入させられた。
中身は以下で、合計で650円くらいだったと思う。

  1. 石鹸

  2. 歯磨き粉

  3. 歯ブラシ

  4. 洗剤(粉末)5回分

お金がない場合やその他事情で拒否できるようだったが、最低でも釈放されるまで(検察庁に行くまで)に1泊はしないといけないとのことで購入した。

また、その日は週に一度の購買日だったため、追加でコンビニから色々と購入できるとのことだった。
購入できる品と値段を覚えている限り書く。

  1. 和菓子セット(1000円)

  2. 洋菓子セット(1000円)

  3. ジュース(以下から一度に7つまで購入できる。どれも200mlのパックで100円くらい)

    1. オレンジジュース

    2. りんごジュース

    3. 豆乳

    4. 烏龍茶

    5. 緑茶

    6. 野菜ジュース

  4. シャンプー(650円)

  5. 雑誌(以下から一度に3冊まで購入できる。値段は雑誌により異なる)

    1. 少年誌メジャーどころ各種

    2. 青年誌メジャーどころ各種

    3. 週間◯◯系

    4. 女性誌いくつか

    5. ゴルフ雑誌

    6. 車・バイク雑誌

  6. リップクリーム(300円くらいだったと思う)

  7. ハンドジェル(600円)

  8. ニベアクリーム(500円)

  9. スキンケア系の化粧品?(1600円)

  10. 綿棒200本(260円)

他にもあったが身だしなみ系だったような…。
これらは購買日で注文書に書いてから4日後に届く。
すぐに出れると思っていたため娯楽系は買わずにシャンプーだけ購入した。
これらの購入に必要なお金は、押収された現金から払われる。

また、小説の貸し出しがあり、一度に3冊まで借りられるとのことだった。本はカバーが取られているため(ついでに栞になる紐も切られていた)、内容を知るための情報がなかったので、映画化されているタイトルがいくつかあったのでそれらを借りた。

次に、ロッカーの説明と、タオルの説明があった。
私は1室(いちしつ)という一番奥の部屋に収監されるのだが、その眼の前にロッカーがあり、隣にタオル掛けが設置されていた。自分の番号の書かれたタオル掛けに貸与されるタオルが掛けられていた。
ここの自分の番号というのは、施設管理番号のようなもので、部屋番号と1~3の番号を組み合わせたものだった。e.g. 1-3, 4-1
ロッカーも同様の施設管理番号が貼ってあり、そのすぐ下に磁石で留置者管理番号が貼られていた。留置者管理番号は、留置所では名前で呼ばれることはなく、管理番号で声をかけることになる、とその時に説明があった。
今後すべてのものにその管理番号が書かれたり貼られたりすることになる。
ロッカーは、幅20cm x 高さ60cm x 奥行き40cmくらいのもので、鍵付きのものだった。鍵は就寝時間直後に看守によって施錠され、起床時間直前に解錠される。中には網目状の金属の仕切りがついていて2段でしまえるようになっていた。着替えのパンツとシャツ、靴下が貸与されていたのでその中に入れた。

ロッカーとタオルの説明が終わり、1室に通された。部屋に入るときには毎回ボディチェックが行われる。襟元から足首まで触診するもので、5秒ほどで終わる。スリッパを脱ぎ、部屋の下エリアにいれ、部屋に入ると扉が閉められ施錠される。
部屋は3名部屋で先に1名(Aさん、としておこう)入っていて、部屋の奥に座って週間大衆?のヌードページを見ながらぶつぶつ独り言を呟いていた。看守にトイレはどうすればいいのか聞くと、部屋の後方にあると教えてくれたのだが、同時にAさんがトイレの壁を殴り大きな音がした。出会ったばかりだが、これからAさんと何日か過ごすのを想像して憂鬱な気分になった。

留置される部屋は8畳くらい(200cm x 600cmくらい?)、柔道場にある畳が4枚手前から奥に向かって並んで敷かれており、一番奥には壁と扉で隔てられたトイレがあった。
扉は檻にさらに金網をつけたようなもので重厚なものだった。扉の横に、猫が出入りするような小さな扉があり、ここから看守にものを渡したり、受け取ったりできるようになっている。
トイレは水洗洋式でトイレットペーパーはホルダーなどなくむき出しの状態で床に置かれていた。

部屋に案内されたのがちょうど12時前くらいで、すぐにお昼の時間になった。お昼はお刺し身が入っている容器と同じような材質の弁当箱が2つ、扉の横の猫ちゃん扉から渡される。Aさんが奥にいるため、私は必然的に手前側に座っていたので私が弁当を受け取りAさんに渡した。
お弁当の次に、箸を、すぐにあったかいお茶を幼稚園で使うようなコップに入れて渡された。

食欲がなくほとんど食べずに横になった。Aさんが食べ終わり容器やらを受け取り猫ちゃん扉に私の分と一緒に出した。
タバコももちろん吸えないので離脱症状+睡眠不足でご飯のあとはすぐに畳の上で寝た。

14時頃に看守に私の番号が呼ばれ起きると、逮捕された旨の連絡を誰かにしたいなら電話番号を教えてくれ、とのことだった。
この電話はかなり理不尽な仕組みで、

  1. 一人にしかかけられない

  2. スマホなどで番号が確認できない

  3. 電話番号を間違っていたら別の番号にかけることはできない

幸い妻の電話番号を記録していたのでそれを伝えた。
この電話では、逮捕されたこと、その理由、面会可能な時間や差し入れできるものの説明などがあったらしい。どこかのタイミングで妻がここについては詳しく書くと思う。

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