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日本経済をもう一度成長軌道に。新たなパーパスを掲げ、イノベーション創出に挑む ― enXross協賛企業インタビュー・みずほ銀行

皆さん、こんにちは。
enXross事務局です。

日本最大級のエンターテインメントシティ・東京ドームシティの新プロジェクトenXross(エンクロス)は、デジタル技術を活用した経済圏創出や、お客さまの感動体験アップデートの実現を目指す取り組みです。 

こちらのnoteでは、世界のエンターテインメントとイノベーションの交差点・enXrossのプロジェクトに携わるスタッフや、web3・ブロックチェーン領域の有識者、協賛企業の皆さまへのインタビューを通じて、イベントのビジョンと魅力などをお伝えします。

今回は、株式会社みずほフィナンシャルグループの梅宮真 取締役 兼 執行役副社長 グループCDO(株式会社Blue Lab 代表取締役社長 兼務)に、同社が目指すパーパス経営と新たなテクノロジーを活用した取り組みについて、お話をうかがいました。

お話をうかがった、株式会社みずほフィナンシャルグループ 取締役 兼 執行役副社長
グループCDO(株式会社Blue Lab 代表取締役社長 兼務)の梅宮真氏

「ともに挑む。ともに実る。」を掲げ、社会課題の解決に挑戦する

― 日本を代表するメガバンクグループである〈みずほ〉では、2023年5月にパーパスを策定されたとうかがいました。その詳細と背景を教えていただけますか?

梅宮CDO パーパスを決めるにあたって、社会が大きく変化していく中で、どのような世の中にしていきたいのか、私たちはどうあるべきなのか、議論を深めてきました。一人ひとりが健康で幸せに暮らせる社会、それらを支えるサステナブルな社会・経済といった「ありたき世界」を目指し、実現に導くことが日本のメガバンクグループとしてのミッションだと考えています。

今後、過去のやり方に捉われずに、社会変化に対応した新たな施策があらゆる分野で求められていくのは必然です。そのために「ともに挑む。ともに実る。」というパーパスを5月に策定しました。同時に中期経営計画も発表したのですが、ここも「挑戦」を意識した取り組みを数多く盛り込んでいます。

― 事業の方向性、また具体的にどのようなことに取り組まれるのか、教えていただけますか。

梅宮CDO メガバンクグループには日本が抱えている社会課題に取り組む使命があると思っています。特に「日本企業の競争力強化」、「個人の資産所得倍増」に寄与していくことは大きなテーマです。政府も、資産所得の倍増やスタートアップの強化、地域創生、DXなどの施策を打っていますが、それぞれにおいて、金融の領域で貢献できることはたくさんあります。〈みずほ〉の持つ顧客基盤や地域ネットワーク、アライアンスを駆使し、そこにテクノロジーを掛け合わせていけば、新たな価値を創出していけるでしょう。

そのためには、さまざまなステークホルダーとつながっていくことが欠かせません。資産所得については、楽天証券との戦略的資本提携の強化を目指し、同社の株式保有比率49.00%を取得。また、社会課題解決にむけては、みずほイノベーション・フロンティアというCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)を立ち上げました。

パーパス策定にあたって、〈みずほ〉の源流である、第一国立銀行や安田銀行など、先人たちの足跡を遡って考察することにも取り組みました。歴史を振り返っても、〈みずほ〉は本当にさまざまな方を巻き込み、協力しながらイノベーションを起こしてきました。私たちにはそのDNAが宿っていると信じています。

Fintechにとどまらない、ブロックチェーンを活用した新しい試み

― 今回のenXrossのテーマである「ブロックチェーン」についてもすでに取り組みを始めているとうかがいました。 

梅宮CDO ブロックチェーンを活用した、資産のデジタル化の取り組みを開始しています。

いくつか具体例をあげさせていただくと、まずはデジタル社債の発行があります。これまで、社債は株式と違って投資家の顔が発行企業からは見えづらいという特性がありました。これにブロックチェーンを活用することで個々の投資家と接点を持ち、エンゲージメントを高めることができます。第1号としてカゴメ様が導入され、大変好評をいただいています。このシステム基盤「デジタル・エンゲージメント・プラットフォーム」は、特にB to C企業にとって、非常に価値あるものになるはずです。

「デジタル・エンゲージメント・プラットフォーム」の概要。ブロックチェーンを
活用することで、社債発行企業と投資家との接点を構築することなどが可能になる


次に、不動産STOへの活用です。東京都心の超高層レジデンスを裏付け資産とした国内最大規模、134億円のSTO(セキュリティ・トークン・オファリング:資金調達の手法)を発行しました。また国内初のデジタル化された優待特典「ユーティリティ・トークン」付STOの事例もあります。宿泊利用券を特典とし、温泉宿にSTOを活用しました。

さらに、ブランドマーケティングの観点では、NFT・メタバース活用に取り組んでいます。熊本県の地酒である球磨焼酎ブランディングのため、焼酎プレゼント付きNFTを配布する仕組みです。web3に関心がある若年層やお酒に興味がある方をターゲットに、イベント参加者や情報発信など貢献活動を行った方に、活動履歴を証明するNFTを差し上げています。

これらの取り組みで言えるのは、web3の登場によって、これまで金銭で置き換えられなかった価値が可視化できるようになったということです。

― 梅宮様が代表を務める株式会社Blue Labをはじめ、〈みずほ〉ではどういったデジタルを活用した新たなビジネスモデル創出を目指されているのですか?

梅宮CDO Blue Labでは、金融にとらわれず社会課題解決のためのさまざまなビジネスアイデアを発散・挑戦し、イノベーティブな事業創出を目指しています。その他、〈みずほ〉でも今年4月にCVCを組成していますが、こちらは現業やその延長線上の新規事業や業務変革をテーマにパートナー企業と協働しています。

また、先ほど触れたCVCでは銀行業務の延長線上の新規事業や、生産性向上に資する取り組みを中心に投資を行っています。これまでの事業との地続き・飛び地、いろいろな角度から“挑戦”をしています。

テクノロジー実装のテストフィールドとして。東京ドームシティが持つ可能性

― enXrossの舞台である東京ドームシティに感じる魅力や可能性について、お考えをお聞かせください。 

梅宮CDO 東京ドームシティは日本国内だけでなく、グローバルに知られたエンターテインメントシティです。新しいことに挑戦する場・発信する場としての求心力があります。

北原会長兼CEOが発表されている、ドーム周辺地域でデジタル地域通貨を流通させるという構想は、非常に魅力を感じました。この地域やファン層を中心としたグローバルな経済圏を作れる可能性がありますし、新たな取り組みのテストフィールドとしても唯一無二の場所だと思っています。顧客データや購買データなどを掛け合わせ、地域通貨に組み込むことで、お客さま一人一人に最適化されたマーケティング施策を展開したり、新たな決済体験を提供したりできるでしょう。 

― enXrossが掲げるエンターテインメント×イノベーション、リアル×テクノロジーというテーマについてはいかがでしょうか?

梅宮CDO 〈みずほ〉でも来年度に「メタバースコイン」を発表する予定です。

現状、メタバースの中ではクレジットカード決済が主流ですが、決済の瞬間にメタバースの世界から離れる感覚があります。没入感を損なうオペレーションを改善するため、メタバースの世界観をそのままに、シームレスな決済を行えるコインを、複数のメタバースをまたいで使用できるよう開発を続けています。

東京ドーム様でも「バーチャル東京ドーム」などの取り組みを展開されていますが、リアル空間とバーチャル空間の決済体験が融合する未来もあり得ると思っています。 

enXrossから始まる、パートナーとの共創に期待

― enXrossに参画された経緯ついてお聞かせください。

梅宮CDO 東京ドームシティ様とは、メインバンクとして従来から親密な関係を築かせていただいています。enXrossのエコシステムの中に入ることで、多様なプレイヤーとつながることで〈みずほ〉のパーパスを実現し、新たな価値を生み出したいという思いから協賛させていただきました。

今回、展示会場でもBlue Labとして出展させていただきます。VTuberをAI化することで、時間の制約なくいつでも推し活ができるサービス「Fab Star」のPoC(概念実証)で、ファンエンゲージメント強化に関する試みをお披露目します。

Blue Labが展開する推し活サービス「Fab Star」は
enXross EXHIBITIONで展示が行われる


― 〈みずほ〉がVTuberの取り組みとは意外ですが、展示で拝見できるのは楽しみですね。enXross AWARDについて期待されていることはありますか?

梅宮CDO AWARDで、どのようなビジネスアイデアが出てくるのか、非常に期待しています。パートナー企業として支援したり、Blue Labと一緒に何か作っていくことも可能でしょう。

新たなパーパス「ともに挑む。ともに実る。」は、お客さまの挑戦を支え、自らも変革に挑戦しながら、豊かに実る未来を共創していくという決意表明です。アワードで登場するビジネスアイデアが、東京ドームシティという舞台でどのように成長し、結実していくのか非常に楽しみにしています。

日本経済を支えるメガバンクとして、さまざまなステークホルダーと共創しながら
課題解決・価値創出に挑む〈みずほ〉。web3領域での取り組みにも期待が集まる


東京ドームシティの新プロジェクトenXrossについてはhttps://www.tokyo-dome.co.jp/enxross/をご覧ください!


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