第一回十角館の殺人の実写化方法予想会

2023年末、日本を震撼させる衝撃の情報が発表された。

まさかの十角館が実写化するとのことだ。

「映像化不可能」とされてきた小説が実写映画として公開された例は実は結構ある。
※イニシエーションラブとかハサミ男とか

だが、その中でもある種の聖域と化していた十角館の殺人が満を辞して映像化とは、なんと感慨深いことだろうか。

とはいえ、このご時世に『実写化』というワードはどうしても身構えてしまう。前科が多すぎるせいだ。キャストが例のあの人とかだったらもう、ね……

キャストがどうなるかは置いておいて、実際のところどのように映像で表現されるかに関しても、不安6割と期待4割といったところだ。

そこで、詳細が公式から明かされる前にどのように実写化されるか予想していこうと思う。

ちなみに、予想するに当たっては本作の最も核となる部分について容赦無くネタバレをするので、未読の方は今すぐにお近くの書店へと向かうことをオススメする。
図書館含め中古はページの開き癖でネタバレ喰らいかねないので、必ず新品を購入するように。

身も蓋も無いが、十角館のネタバレに関してはもはや“読んでない方が悪い”のレベルである。

※以下重大なネタバレを含む

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十角館を映像化不可能たらしめている最大の要因は、角島にいるヴァンと本土にいる守須が実は同一人物であるという叙述トリックを如何様に描写するかであることは間違いない。

ということで、これをどうにかする方法をいくつか考えてみた。

1:同好会全員が仮面とボイスチェンジャーをつけている

奇面館と被るが、とりあえず方法のひとつではある。
素顔と声でヴァン=守須にさえならなければ良いのなら一番シンプルだ。

一応「ヴァン・ダインです」のシーンでそこそこ驚けるだろう。

ただ、原作には食事や喫煙などのシーンがある上に、ポウとカーの殺害に関わってくるためカットも出来ないので、仮面パターンはやはり少々無理がある。

2:POV方式で見せる

角島:ヴァン、本土:江南がそれぞれビデオカメラを回しているというパターン。
声の問題を演技力でカバーしてもらえば割と現実的な気もする。

また、同じ撮影者ということでヴァン=江南?と視聴者に思わせることも出来て一石二鳥だ。

最後にヴァンがカメラを置いて自分が映り、ヴァン=守須が視覚的にも明かされるというオチもナシではないだろう。

ただ、完璧なアリバイを作ろうとしたヴァンが一部始終をビデオに残す理由が無いのは懸念点である。
強いていえば亡き千織のために復讐の瞬間を記録した、とかだろうか。それでも動機が弱いが。

3:逆ファイトクラブ

角島サイドの物語からヴァンの姿を消すのはどうだろう。観客の視点だとヴァンの姿も声もわからないが、ミス研のメンバーはちゃんと存在を認識しているとか。

ただ、これだとあまりにもヴァンが怪しすぎるのと、ヴァン=守須が発覚するシーンの衝撃度合いもイマイチだ。

4:守須くん出番大幅カット

角島のヴァンはそのままに、本土サイドの守須の出番を可能な限り削ってみる。
江南くんのセリフで「守須はこう言ってた」みたいな伝聞形式で登場させつつ、要所要所でヴァンがちらっと画面に写っていたことが最後に明かされるパターン。

ただ、あまりにも印象が薄すぎて「守須って誰だよ」となってしまう可能性もある。まあ原作の時点で、守須=ルブラン?というミスリードがどれくらい機能していたかはわからないが。

5:本土と角島の時系列を誤認させる

もはやヴァン=守須を隠さず、代わりに本土の方が時系列的に過去のように見せるパターン。
序盤で「島に行ったメンバー全員が死んだ」と言ってて、本土のアレコレの後にヴァンもやられたのかと思わせながら実は同じ日の出来事でしたというオチ。

とはいえ、本作の最大の見せ場が完全に別物になっているので論外である。

6:漫画版と同じ方法で頑張る

一番無難なのはこの方法ではないだろうか。
ヴァンが角島と本土とで、髪型・服装を変えてあとは演技力で観客を騙す。

ヴァン役に求められる技量が尋常ではないが、これをクリア出来たら本当に大したものだ。

このパターンに関しては純粋に見てみたい。

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とりあえず以上6パターンが私の予想である。

原作読了済みで完全にトリックを知っているとは言え、やっぱりそこそこ楽しみなので、まずは続報を待とう。
キャスト発表でお通夜にならないことを祈って……



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