事例から学ぶ SNSの力と怖さ【情報リテラシー論】
10/16日の情報リテラシー論のテーマは「ソーシャルメディアの台頭」。SNSの歴史についてお話をいただきました。
「アラブの春」の始まりとなったチュニジアのジャスミン革命で、集会が制限される中、SNSがデモに大きな役割を果たしたこと、また、東日本大震災でTwitterが情報伝達の面で活躍したことが印象的でした。
今回は、これらの出来事以外の世界で起きた(起きている)出来事とSNSの関わりを見ていきます。
2016年アメリカ大統領選挙
トランプ氏が当選した2016年のアメリカ大統領選挙は、SNSが主戦場となる本格的なSNS選挙として注目を集めました。マスメディアで圧倒的有利とされたクリントン氏に対し、トランプ氏はソーシャルメディアで絶大な人気がありました。
一方、支持者の間でもtwitterやfacebookなどで論争が起こり、「ローマ法王がトランプ氏の支持を表明した」「クリントン氏陣営の関係者が人身売買に関わっている」などの誤った情報も拡散され、信じた人による事件も起こりました。
Black Lives Matter
ソーシャルメディアによって痛ましい事件の様子が拡散され、運動のきっかけとなったBlack Lives Matter。新しいネット世代による抗議運動とも言え、ハッシュタグやキーワードを駆使してデモの日時やデモ中の様子の共有が行われています。
また、SNSを介することで世界に情報が発信されることが、人種や国境を超えた運動の広がりにつながっています。
新型コロナウイルス
コロナの流行に伴いマスメディアと共に主な情報源となったSNS。感染拡大やワクチン接種に関する情報が拡散され、人々の行動や意識に大きな影響を与えました。
そして、有益な情報もあった一方、デマも問題となりました。
特に私自身影響を実感したのが「トイレットペーパーの多くは中国で製造・ 輸出しているため、新型コロナウイルスの影響でこれから不足する」というデマに関してです。このデマはすぐに否定され、信じる人はあまりいなかったようですが、「トイレットペーパーが不足する、というデマが存在した」という情報が広まったことで人々が急いで買いに行き、品薄となる事態になりました。
地元のスーパーでも在庫は十分あると言いつつも、棚は空っぽで「一人一つまで」と呼びかけられていました。
ウクライナ侵攻
侵攻直前、ソーシャルメディアを通して市民によりロシア軍の不穏な動きが拡散されたことから始まり、侵攻以来ウクライナの被害がリアルタイムで我々に届いています。
また、フェイクニュースも多く出回り、情報戦としても注目を集めています。特にゼレンスキー大統領は、国外逃亡の情報が出回る中、首都に残り戦い続けることを宣言するなどし、メッセージの発信にもSNSを活用してきました。
BLM運動の黒塗り問題のように、支持しているつもりで邪魔してしまったり、トイレットペーパーのデマのように自分が信じていなくても「信じる人がいるのではないか」という疑心暗鬼が混乱を引き起こしたり。
今回調べる中でSNSの力の大きさと利用の難しさを知ることができました。
正誤判断力、投稿によって起こりうることへの想像力の必要性を改めて感じ、以前より「情報リテラシー論」を学ぶ大切さを理解できたように思います。
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