徒然なるままに、ユーチューブ。GWの民見るなるつべといふもの──
――労働者も見てみんとて見るなり。
こんばんは、玉手箱つづらです。趣味で小説を書いておる者です。後書きと称して関係ない雑文を垂れ流すのも趣味としております。
この文は先日書いた「シネキ」という小説の後書きです。本文とはほとんど関係ないですが、本文にユーチューブが出てくるのは僕がユーチューブ好きなのと無関係とまでは言えない気がしなくもないです。します。よろしくおねがいします。
さて、ゴールデンウィークですね(まあ待って)。
僕は仕事休みにならんので(は?つら)あんまり関係ないんですが、世間的にはコロナの影響もあって、なかなか難しいゴールデンウィークとなっているようで。巣ごもりのおともになるようなアレコレが注目されている気配を感じたりするわけですけども。
ゲーム、読書、ネトフリとかのサブスクなどなどと並んで、やっぱりユーチューブは巣ごもり娯楽としての存在感あるよね、なんて思ったり。する。わけで。
よし、じゃあユーチューブの話しよう!とか言ってる間にもうゴールデンウィーク終わったけど!
というのが今回の流れになります。ゴールデンウィーク、終わったんだな……働いてたらあっという間だった……(怒)。
なんなら休みをちょっと足してゴールデンウィーク延長戦みたいなことをしてた人もいるらしいですけど、それも終わっちゃいましたね。おかえり、みんな。
それでですね、最初は最近よく見るチャンネルとかを番号振って順番に紹介とかしようかなと思ってたんですが、なんか堅苦しいのでやめました。
もっとこう、怪奇!ユーチューブ徘徊男!(私です)の足取りを追うような、自堕落ユーチュービングの様を再現するようなものを目指そうと思います(何の話?)。
だからまあ、要するにユーチューブチャンネルの紹介もするけど、基本的にはユーチューブ見てる僕の日記の側面が強いかんじです、ご了承ください。
とはいえ、さすがに見づらいかなとも思ったので、区切り線くらいは入れておきますね。
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朝起きて、覚醒するまでの時間が日に日に長くなっていっている。このまま起きれん日がいつか来て、おしごとに遅刻したりするのかもしれないと思うと怖い。そしてこんなことを怖がりながら生きることはつらいというよりもはや暗い。暗愚の洞穴、光なし。
5分おきになるアラームを止め続ける関係で、覚醒する前からスマホには触っている。スマホに触るということは、ツイッターを開き、ユーチューブを開きするということである。ブルーライトが僕の目を痛め、心を照らす。
ユーチューブが健気にオススメの動画を並べている。適当なサムネに触れる。音声を子守唄に目を閉じる。
僕はVtuberが好きなのでオススメにもVの配信アーカイブや切り抜き動画なんかが多く挙がる。だからそれらも楽しく見ているわけだけれど、今日はその話はしない。予定。
今日はこう、そういうタレント系統のアカウントより、企画系統というか、バラエティ系統というか、番組然とした感じのものの話をしたいなあ、って。
ユーチューブ、そういうのもたくさんあって、改めてまじまじと見るとこれも面白い世界よなあって思ったりしてるのです、最近。って話をするのだ。たぶん。
というわけで適当なオススメを押すと、画面が開いて(サムネってほんとに「開く」感じしますよね。不思議)、あごひげの人と爽やかそうな人が2人、ちょこんちょこんと座っている。
「こんにちは。辞書ソムリエの見坊と」
「辞書コレクターの稲川です」
「今日も辞書部屋からお送りしております」
2人の手元には何冊かの辞書が、こちらに背表紙を向けて配置されていて……2人の背後は辞書をお腹いっぱいに詰め込んだ本棚で埋まっている……。
ヤバいとこ来ちゃった……と思うかもしれないが、まあ待ってほしい。お願いしますよ。
辞書。あるじゃないですか。どうですか、使ってますか。僕はぶっちゃけあんまりです。でした。
調べ物ならインターネットでいいし……まあ仮に持つにしても、デカいのが家に1冊あればいいくらいじゃない……?
と思ってました。
広辞苑くらいしか知らなかったけれど、広辞苑さえ知ってればいいでしょ、だってあいつはブ厚くて、つまりは情報量が多いのだから。情報を集めた本なんだから、素直に大は小を兼ねるでしょ。小さい辞書?なんのためにあるの……? え?新明解の奇抜な語釈が話題?あー…………ごめん、僕そういう、話題性狙いのやつは、ちょっと…………。
そう思ってました。
つまりはめちゃめちゃナメてたわけです。
そんな辞書愛と無縁の僕と、辞書部屋チャンネルの出会いはツイッターでした。最近ちょっと為になるかも、と思ってフォローした毎日新聞校閲センターのアカウント(語彙クイズみたいなツイートがちょくちょく投稿される)が、とあるインタビューネット記事を投稿したのです。そこにいたのがさっきカメラの前で並んで座っていた見坊さんと稲川さんでした。
その記事はこちら。
辞書大好き人間へのインタビュー、って記事なんですけど、この中で類語の扱いについて言及がありまして。2冊くらいその辺がちょっと手厚い辞書が紹介されてるんですよ、実際の写真とか付きで。2冊くらいっていうか、日本語新辞典と現代国語例解辞典なんですけど。
えっとですね。類語辞典がね、ずっと、ちょっと、気になってたんですよ。僕語彙力がないので、カバーできそうだな、って。
小説書いてると、おんなじ言葉をむちゃくちゃ使ってて、うーん流石に変えたほうが良くない?でもなんて言えばいいんだ?みたいなときがあるんですよね。語彙力がないので(2回目)。
でもなんか、じゃあ類語辞典買うか?って考えると、うーん、でもほんとに役に立つのかなあ……なんて思って、日本語シソーラス(高くてブ厚い)をほしいものリスト(欲しい物のメモに使っている)に入れつつ、結局スルーしてたわけです。
そこに来てのこの2冊で、おお、と思ったんですよね。使い分けかたとか載ってて、こりゃすげえな、と思いつつ、でもこれマジでいいなあ(とりあえず類語に関しては)と思った日本語新辞典はネットで新品手に入れるのはちょっと難しいようで、ふーむ、と思って……ほら、「思って」が多い。こうなってしまうわけです。
まあとにかく、この記事はなかなか面白かったんです。数多くの辞書がばらばらと存在しているなかでも、この辞書はこういうことをやってる、こういうとこに厚い、っていうのがあるのが分かった。ナメてた気持ちが2割くらい消えたんですね(少ない)。
そして、記事の中に、2人がユーチューブチャンネルを持っていることも書かれていて。ほー。と。
ユーチューブと言えばツイッターに次ぐ第2の生活空間なので、こりゃいいや、と思って覗きに行ったんです。
動画の数は、まあそこまで多くはない。サムネには何やら単語っぽいものが載っていて、タイトルを見るに、その単語を色んな辞書で「引き比べ」しているらしい。試しに一番最初の動画「パイナップル」の引き比べを覗いてみる。
本当に正直なことを言うと、ここでは一旦、途中で撤退しました。ツイッターから来たその足で、結構カクカクした語釈が並ぶ「パイナップル」回を浴びるのはやっぱりちょっと合わなかった。うーむ、と思いつつ、とりあえずチャンネル登録ボタンと高評価ボタンだけ押して、ツイッターに帰っていったわけです。
しかし1回見たチャンネルは、ユーチューブくんが結構オススメしてくるんですよね。色んな動画を見ている中で、チラッ、チラッ、と辞書部屋が背中越しに振り向いている。
そんで、タイミングが来たわけです。
なんかこう、エンタメ味が濃いものを続けて見てると、若干胃もたれ気味になる時ってありませんか? 僕はあって、そういうときはユーチューブ閉じちゃうことが多かったんですけど、その日は閉じる前になんとなしにオススメを眺めたんですね。そしたらいたんです、辞書部屋チャンネルが。
なんだったかなあ。たぶん「笑う」か「たぬき」の回だと思うんですけど、それがね、なんかこう、すごくちょうどよくて。
まあ、題材としては地味ではあるじゃないですか。やっぱり辞書なので。ポケモンスナップでかわいいポケモンに興奮してる推したちと比べると(まあお2人も辞書たちに興奮してはいますが)、うおおおお!!ユーチューブ!!!ってかんじではないじゃないですか。それが、逆にちょうどよくなるタイミングっていうのがあって……こう、焼肉食べ放題のなかでちょっとだけ食べるエリンギ、みたいな……。
あと、これは悪い意味とか皮肉とかじゃないんですけど、役に立ちすぎないってのも、僕の心にグッと来たところかなあ、って。
この語句について、この辞書はこう書いてて、この辞書はこう書いてる、なんてのは、まあ言ってしまえばそこまで人生の役に立つわけじゃないじゃないですか。致命的に駄目な辞書があるってわけでもないので、知らないとすごく損するとか、そういう話でもないんですよ。
こっちではこんな情報も載せてますね〜、こっちはこういうの拘るんですよね〜、みたいな話を聞いて、ほえ〜、ってなるだけの時間。そのなかで、ぼんやりと、何度か見た辞書の雰囲気が、なんとなく分かったような気になったり、ならなかったり……。
これくらいが、いいんだよ。
いや、役に立つ情報ももちろん嫌いじゃないですよ? でも、うん。やっぱり、これくらいが一番心地いい。
役に立つからこの世にあるんだ、為になるからここに置かれてるんだ、ってものばかりだと、なんだか疲れません?
辞書って言うとザ・お役立ちアイテムって感じですけど、だいじょうぶ、そういう意味では、このチャンネル全然疲れないです。ただ辞書が好きな人たちが、辞書で楽しんでる動画です。
結局それが一番いいのよ、マジで。
ちなみに最初の方の広辞苑最強では?説について軽く触れておくと、大きくてブ厚い辞書は百科事典寄りで、物として現象として、っていう説明が比較的多いのに対して、小さいいわゆる国語辞典みたいな辞書は言葉としてどう使われるか、みたいな説明が多い。んだそうです。「たぬき」回で言及されてます。
僕はこの説明聞いて、ほえ〜!ってなって、チャンネルの動画全部見て、最終的に三省堂国語辞典を買いました。岩波国語辞典もいいなと思ったんですけど、まあ、今回はこっちで。数ある辞書のなかから選ぶなんてことをする日が来るとはねぇ、なんて思っちゃいましたね。どのへんが好き?とかは語れないので、辞書部屋チャンネルの動画見てください。
あと類語辞典もついでに買っちゃいました。色々解決したなあ、おい。今この文書くのには全然使ってないけどさ。
というわけで、辞書部屋チャンネルの紹介でした。地味に最近推してる(友だちと話すと大体この話する)ので、皆さんにもオススメです。いいぞ。
あとこれは色々語ったあとに結局!?って感じになってしまうかもしれぬのじゃが、小学生向けの辞書の紹介動画とかもあって、これは結構マジで役に立つ人には役に立つかもしれない。
というわけでチャンネルぺたっ。
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さて。では話をかえて。
あれはたぶん、ガラスペンだったと思う。縁もゆかりもないチャンネルをオススメするのはユーチューブAI?が利用者の好みの傾向を読んでいるのだ、というような話は聞くけれど、これに関してはあまり心当たりがない。文房具の動画なんて見た覚えもないし、なんなら本関連の検索なんかもユーチューブでは全然しない。グーグルのAIなのか?それならまあ、分からなくもないけれど。
ともかく、そのチャンネルは突然オススメに現れた。ガラスペンを小脇に携えて、変なゆるキャラみたいなぬいぐるみの顔をどアップに。
チャンネル名は――有隣堂しか知らない世界。
マツコのパクリじゃ…………となったと思うけれど、まあ待ってほしい。待ってもらっても、これといった弁明があるとかじゃないけれど。
まあたぶん大丈夫なラインなんでしょう。だって有隣堂だよ? 企業のチャンネルがアウトなことしないでしょ。たぶんセーフなオマージュよ。たぶん。
有隣堂。僕は今までの生活圏内に結構あったので、あのちょっとデカめの強い本屋を全国に展開しているつよつよ本屋企業なんだと思っていたんですけれど、実は関東圏、それも南のほうだけ?の展開みたいですね。
今このダラダラと長い文を読んでくれている優しい人たちの中には、有隣堂……?それこそ知らない世界なんですけど……って人がいたりするんでしょうか。僕のなかでは紀伊國屋の次席の座をジュンク堂と奪いあってるんだろうな、ってなってたくらい存在感がある本屋なんですけども。
そんな大企業の公式チャンネルだと思ってた僕は、え?有隣堂ってあの有隣堂?ユーチューブやってるんだ!と思って覗きに行ったわけです。そしてまあ、驚きましたね。
ゆるい。
まず、メインMCをブッコローというフクロウみたいなぬいぐるみが務めてるんですけど、この声が普通にボイチェンなんですね。なんていうのかなあ、なんかこう、バラエティーっぽいボイチェン声というか。え、あの有隣堂(←古風な威厳のある超つよつよ本屋、アマゾンと切った張ったをしている大企業、だと思っている)のチャンネルMCが、ぬいぐるみで、ボイチェン!? って。
それで、だいたい毎回1人、有隣堂で働いてる、なんかしらの専門分野があるかんじの人がアシスタントみたいなかんじでやってくるんですね。テレビチャンピオンで文房具王選手権に出た人とか。物産コーナー担当の人とか。料理コーナーの人(有隣堂が飲食物提供してたとは……)とか。プロレス好きの人とか(ん?)。サウナ好きな人とか(んん???)
この人たちや、たまにゲストさん、あるいは紹介されてるものの企業の人なんかもまじえて、色んな世界を紹介するわけです。ガラスペンの世界。油性ボールペンの世界。読書用品の世界。寄席演芸雑誌の世界。
うまい干し物の世界。本に出てくる料理のレシピの世界。シャチハタの世界。クラフトパンチの世界。
バレーボール漫画の世界。古文訳J-POPの世界。プロレスの世界。三沢光晴の世界。
…………なんでもありか?
いや、ほんとにいい意味で、企業としての利益にあんまり縛られてないというか。有隣堂だからこれ推さなきゃね、みたいなかんじをあんまり出してないんですよ。好きなもの、語れるものを語りに来ました、ってかんじで。売りたいもの推してます、って感じがしない、というか実際そんな気はさらさら無いんだろうな、っていうか。
だって有隣堂で扱ってないもの紹介したりもしてますからね。店員さんがそれやって、ブッコローがツッコんだりしてるわけです。
このサイコーさ、伝わりますかね。ゆるゆるの空気が最高に美味いんですよ。
あとはまあ、これ言うとちょっと信者っぽくはなるんですけど、ブッコローの軽妙なMCっぷりがいいですね。シンプルにトークスキルたけ〜、ってなっちゃうんだなこれが。
忖度と無縁なのもよくて。有隣堂で普通に取り扱ってる商品だったりしても、感想は結構正直に言っちゃうんですよね。
売り物の紹介してるのに、欲しくなって買っちゃうけど使うのは最初だけになるタイプのやつ、とかまあ言わんじゃないですか普通。結構本気で致命的だぞそのコメント。
一方で、色んなもの比べてるなかでこれが一番好き、とかも地味にあんまり言わない昨今かなと思うんですよね。一番じゃないものに配慮しちゃったりして。でもブッコローは言っちゃう。つよい。
ブッコローがその辺をゆるめて、適度に気軽な発言ができちゃうかんじにしているせいか、このチャンネルは結構みんな素直に喋ってるかんじがします。
極細ポールペンの世界で、ブッコロー、文具担当の岡崎さん(人気)、ボールペンの会社から来た人(ゲスト)の3人がみんな極細そんな好きじゃないって結論になったときはほんとに笑いましたね。極細ボールペンくんがいたたまれないよ。極細、俺は好きだぞ。
友だちにこのチャンネルを紹介したときにもらった感想なんですけど、深夜番組の空気感というか。そんなかんじなんですよね。そういうの好きな人には強くオススメです。
推し回は変な文房具対決と、夜の書店を徘徊する(マツコのパ(略))です。
チャンネルぺたっ。
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さて、話をかえて。
ユーチューブと言えば、やはりゲーム動画とは切っても切り離せない。
配信とゲームの関係はかつてのグレーゾーンから、企業側の歩み寄りもあってだんだんラインが明白になり…………みたいな話はね、もういくらでもちゃんとした文があると思うんでね、しませんて。ていうか、できませんて。詳しくないもの。
まあでも、ゲームの動画はほんと多いですよね。配信というか、プレイ実況というか、配信者は結構な割合でやってるし、最近は芸能人なんかもやってたりして。僕も普通に推しのゲームプレイを見てキャッキャしたりしてるんですけども。
そんな生活をしていると、お?おめぇゲーム動画好きなんかぁ?そんならこれも食ってみろ、うんめぇぞぉ。ってなかんじで、ユーチューブくんがちょっと変わり種のチャンネルをすすめてくることがあって。
その先に、知らない世界が待っていることがあるんですよね。(マツコさんすみません、このワード使いやすすぎるわ)
ゼルダの伝説ブレス・オブ・ザ・ワイルド。ブレワイ。ニンテンドースイッチでプレイできる超人気ソフト。
神ゲー。
僕はそんなにたくさんゲームをやってきたわけじゃない(人並みか、それよりちょい少ないかもしれんくらい)(ちなみにゼルダを自分でちゃんとプレイするのはブレワイが初)けれど、こいつが神ゲーってことくらいは分かる。それくらいの神ゲー。
オープンワールド?っていうんですか?世界が全部地続きで、息を呑むようなあの景色、のすべてに行けるんだよな……。最高。心が常にどっかに惹かれる。
俺みたいなゲーム下手人間でもボコブリンの鼻っ面を矢で射抜いたり、ライネルの剣を避けてラッシュ決めたりはできて、これがなんか、俺ゲームできるじゃん!ってなって最高に気持ちいいんだわ。
何時間やったかわからん。マジで最高のゲーム!
…………はい。すみません。脱線しました。
まあ、好きなんですよ。ソシャゲとかばっかやってた20代で、唯一むちゃくちゃやった非ソシャのゲームかもしれない。
そしてブレワイは人がプレイしてるのを見るのも最高で。推しのVtuberがプレイしたりしてるとついつい見に行っちゃうんですけど、そしたらユーチューブくんがたぶん、こいつブレワイが好きみたいだな?って思ったんでしょうね。なんかちょっと違うものをススメてきたんですよ。
ゲームスタートから初めて、急に壁に向かって走り出したと思ったらカメラの視点をくるくるくるくるやって…………スチャ、と壁の外に出て…………リンクはそのままひたすら走っていき、ポンポンポンポンと、目にも留まらぬ速さで祠をクリアしていく…………。様々な技を駆使してハイラルを吹っ飛んでいくリンク。その横にはタイマーが表示されていて、プレイヤーの、常軌を逸した攻略速度をまざまざと見せつけている。
なんだこれは……と呆けた顔の視聴者(私です)を置き去ったまま、リンクはガノンにトドメを刺し、タイマーが止まる。示されたタイムは40分。
40分…………?
ブレワイを、40分でクリアしたの…………?
これが、僕とRTAの出会いでした。
RTA、リアル・タイム・アタックの頭文字、らしいです。たぶん(ゲーム詳しくない僕が知るくらいだから)知ってる人も多いのではないかと思うんですが、一応簡単に説明させていただきますと、要するにスピードを競ってるんですね。
多くはゲームのスタートからクリアまでなんですけど、タイマーのスタートとストップのタイミングをルールとして共有して、それをとにかく無茶苦茶に短くしあうんです。リアルっていうのは、必要ならゲームをリセットとかもするから、ゲーム外のタイマーを使う辺りからきてる、のかな、わからん(わからんのか)。
いや、ほんとすごいんですよ。ブレワイ40分で、ブレワイやってた人には通じたかと思うんですけど(これも動画投稿当時は最速クラスだったと思うんですけど、今ではもっと早くするやり方が見つかってるようです)、他のゲームでも無茶苦茶な人たちがたくさんいるので、このゲームなら分かる!ってタイトルにRTAって付けて検索とかしてみてください。
ちなみに僕は生まれてはじめてやったゲームがスーパードンキーコング2で、結構今でもやったりする(今スイッチでもできますしね)のでドンキー2に関しては普通の人間よりできる自信があったんですけど、RTAを見たときは世界が違いすぎて顎外れました。
あんまりニワカが語るのもアレなんですけど、ニワカなりにお話させていただくと、やっぱりまず技術が目を引くんですよね。
たとえばアクションゲームならもう色んな動作のタイミングとか強弱とかが、もうほとんど体に叩き込む勢いで身につけられていたり、RPGとかでも街の歩きかたとか攻略順とかアイテムの使いかたにステータス管理まで、きっちりチャートが組まれていたりして。とにかく無駄を削るために、それを可能にする知識と技術を積み上げているんですよね……。
ゲームによっては、ひと目見たらもう尋常な動きじゃないってのがわかります。フレーム(無茶苦茶雑に例えるとアニメーションのひとコマみたいなものです)単位で操作してたりするんですよね……。
(最近だとポケモンの金銀とかを見たんですけど、ポケモンセンターに寄って回復するのはタイムロスだから、って言ってわざマシンのやりくりとかで技のPPを綺麗に管理してて、マジか…………って思いました。)
だから見ていると、ここまでやれるようになるための努力を感じずにはいられなくて、おお……!おお……!って胸を打たれてしまうわけです。
それと、特定のRTAのなかでの、技術や知識の共有のされかたも面白い&いいなあ、と思います。
そもそもRTAって、スタートとストップのタイミングとかバグ使用のありなしとか、100%クリアorラスボスさえ倒せばいい(Any%とか言われます)みたいな条件なんかを、レギュレーションとして決めて共有して、そのなかでのタイムを競うんですけども。
そのレギュレーション内でタイムを縮めるやりかたなんかが見つかると、それを見つけた人が配信とかで試すんですね(RTAプレイヤーの人たちは配信プレイで練習することが多いらしいです)。
それで、それを見た別のプレイヤーも真似をしてみる。それを使うとできる新たな技なんかも見つかる。試す。それをまた誰かが真似する。
みたいな形で、なんていうか、その世界のなかで、みんなで共有財産を積み上げてるかんじがあるんですよね。プレイヤー同士(海外のプレイヤーもたくさんいる)はもちろん、配信を見てる人たちのポロッとこぼした疑問とかがさらなるタイム短縮に繋がることもあるらしいです。(そんなかんじで初代ポケモンのRTAで攻略に使うポケモンがカメックスからニドキングになったとかなんとか聞きました。はえ~)
学問とかにちょっと似た感じがするというか、僕なんかはすごく雑に「文化〜!」みたいな感想を抱いてしまったりするわけです。
ほんと、身を削るような競い合いなのに、なんか不思議な爽やかさがあるというか。
あと、これはレギュレーションによりけりなんですけど、バグありのルールだととんでもないバグが見られたりして、それが単純に無茶苦茶楽しかったりすることもあります。
最近のゲームはもちろん、むかし懐かしのゲームであってもいまだにバグを研究されてたりして、ゲームのなかにまだまだ解明されていない場所が眠っているって思うと、ワクワク感がすごいです。
僕がRTAをよく見るのがRTA in JAPANさんっていう、えーと、大会?って言いかたでいいのかな、色んなゲームのRTA走者さんを集めて、基本一発通しでタイムを見せてもらう、みたいなイベントのアカウントです。
一発通しということで、普段だったらリセットして最初からやり直し、とかのロスがあってもそのまま突っ切るし、タイムテーブルを守るために万が一用のセーブを挟んだりするしで、本気で世界記録を狙う!っていうための形とはちょっと変わってきちゃうようなんですけど、お祭り感があって楽しいし、たぶんRTAっていうもの自体の普及を狙っているんだと思うんですけど、僕みたいなニワカにも優しい空気があります。
具体的には解説が結構厚くて、なんならやったことないゲームでも凄さがそこそこわかったりします。
あとこのアカウントをひとつチャンネル登録しておくと、いろんなゲームのRTAがズラーッと見れるので、本屋をぶらつく感覚で気になるゲームのRTAを探せます。
チャンネル貼るのでぜひぜひ覗いてみてください。
(ニワカ語りすみません。浅いのはお見逃しください……。何か間違ってたりしたらお教えいただけるとありがたいです)
ペタッ。
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さて。
ゲームと言えば、インターネット的にはやっぱり外せないコンテンツがある。その面白さによっていつまでも語り継がれる傑作たちとは対称的に、つまらなさ、出来の悪さ、致命的なバグ等々、ネガティブな要素によって、しかし時にとてつもない熱量をもって語られ続けるゲームたち。
クソゲー。
おそらくは面白くしようと頑張っていたのだろうものから、控えめに言っても手抜き制作と断じざるを得ないものまで、どうにもダメダメなゲームというものは存在する。仕方がないといえば仕方がない。
しかし財布を痛めてそれらを買った人々は、黙ってひとりため息ついて、ハイさようならとはいかないもので、やっぱり愚痴のひとつくらいはこぼしたい。
友人、家族、商品レビュー……ぽろぽろと愚痴っていって。インターネット掲示板に書き込んだりもしちゃって。
あれがこうで、これがああで、だからもう困っちゃうよ。なんて言葉が世にあふれるうちに、人々は気づいてしまった。
クソすぎるのも、笑える。
はい、完全に想像なんですけど、たぶんこういうかんじで生まれた文化なのかなあ、って。なにが?クソゲー愛好が。
年間で1番のクソゲーを決めるクソゲーオブザイヤーなるインターネット掲示板上の企画が広く話題になるようになってからもう10年以上は経ってるのかなと思いますが、その間に意識としても結構広まったのではないでしょうか。
クソゲーは時に無茶苦茶笑える、と。(世の中のことみたいに言ってるけど、要は僕の意識がそうってことです)
ここでクソゲーの面白さについて、ひとつ特徴らしいものをニワカなりに挙げるなら、それはプレイヤーのリアクションあってのものだろう、ということです。
シンプルに面白くない内容も、理不尽な難易度も、無茶苦茶なバグも、そのままでは本当にただただダメってだけの要素。
しかしそこにプレイヤーとして飛び込んだ人間が悲鳴をあげ、苦しみ、なんでやねん!と叫ぶことで笑いが生まれる。
つまり、ツッコミがいてこそ輝くボケということです。
とあるクソゲーについて「陣内智則がエンタでやるゲーム」と言い表したコメントが話題になってるのを見た(マジで笑った)んですけど、これがむちゃくちゃ腑に落ちたのも、ツッコまれるべきボケとして見ているってことなのかな、と。
ちなみに陣内さんユーチューブでほんとにそのゲームやったらしいです。すごい時代。
話が逸れましたが、つまりクソゲーをプレイする人っていうのも重要なファクターということで。
世の中には、クソゲーの魅力(魔力かも)に取りつかれ、自らすすんでクソゲーをプレイすることを趣味?としている人たちが結構いて、彼ら勇者たちの歩みが僕に笑顔を届けてくれているのですね。
いや、本当にたくさんいるらしいし、かといって僕は自分のオススメに出てきたものをたまたま見たとかでそういう人たちを知っているので、詳しいとかは全然なくて。
クソゲーオブザイヤー、とかでユーチューブ検索かけるとクソゲー愛好家たちの集合知が見れて面白いと思うので、そっちもオススメなんですけど。
でもでもせっかくなので、今回はほんとにただ僕が好きでよく見ているプレイヤーさんを1人ご紹介させていただこうと思います。
Ha kuさんです。チャンネルこちら。
えっと、本当に手広くクソゲーをやっている方で、ビックリするくらい古いハードからsteam(ネットでダウンロードゲームが買えるやつです)まで、場所を選ばずクソゲーに手を伸ばされてます。
あ、いや、たまに古くて変わり種だけど良ゲー、みたいなのも紹介されてる(奇ゲー礼讃)(これも面白い)から、たぶんクソゲー専門というわけでもないんですが。割合が圧倒的に高いだけで。
古い海賊版のゲームも収集・プレイされていて、台湾とかタイとかにレトロゲーム(含海賊版ゲーム)との出会いを求めて旅行する動画がある(旅行動画としても面白い)んですけど、そこで入手された海賊版ゲームの数々にはなんか不思議な面白さがありました。カルチャーショックすごいです。
僕はドンキーっ子だったので、スーファミのドンキーは全部プレイしたんですけど、海賊版ドンキーの動画を見たときは、そのパラレル感と、本家に比べてあまりにもひどい出来と、色んな種類の“面白い”に一気に迫られて大変でした。
さらっと今言ってしまいましたが、海賊版ゲームがクソゲーを兼ねることは結構あって、そういう意味でも面白いです。たまに出来がいいと、それはそれでおお〜ってなりますしね、まあ海賊版なんだけど。
海外に結構強い方なので、クソゲー分野にもそれが活かされていて、日本じゃあまり知られていないような海外のクソゲーなんかもたまに出てきます。
海外の会社に版権を貸したことで生み出された、つまり一応公式だけど、ほぼ黒歴史らしい海外のゼルダの動画が最近挙げられていて、僕は今そのクソのトライフォース3つめの動画が上がるのをとても楽しみに待っています。
言ってもゲームに「知らない世界」ってもうそんな無いでしょ、クソすぎてもインターネットで有名になる時代だし……と、少しさみしさを感じているような人には特にオススメしたいです。
世界の隙間の多さを思い知らされるようなあの感じ、味わってほしい。
(ほんとはもう1人挙げたかったけど、たぶん動画に使ってる素材とかが権利とか的に結構グレーだよなあ……と思ったのでやめておいたりした)(ニコニコ動画っぽくて僕は正直大好きなんだけど……まあ、うん、そうね)(クソゲーの動画を見てたらそのうちつべくんにオススメされるかもとは思う)(これも言わないほうがいいかなぁと思ったけど、ついつい言いたくなっちゃうくらいには楽しませてもらっている、ありがとうございますKさん(イニシャル))
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いや。
後書きに12000字て。
てか後書きで長文すぎやろがーい、ってのはネタとしても、真剣に何回かに分けていい話だった気はしますね。……けど、まあユーチューブと言えばダラダラなのでね、無限にリンク飛んでしまうようなあの感覚とね、同じです。(???)
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さて。
というわけでもうちょっとだけご紹介。(!??)
双頭アトさん。チャンネルこちら。
一言で言い表しにくいんですが、変わったものを紹介してくれるチャンネルです。
すごくつまらないことで有名らしい映画。「カルト的な人気はある」と頭に付くような、奇書。奇ゲーム。フックの強い漫画。etc.
おそらくは好きなものを紹介されてるのだと思うので、結構ジャンルはあっちこっちなのですが(上に挙げたものもののなかにさらっと忠臣蔵とか入ってもくる)、そこに不思議なまとまりが感じられたりもする、なんだか人間味のあるチャンネルです(……人間味?)。
一方でインターネット系文化のなかの物事、たとえば笑いの表現とか、ゲーム実況文化とか、の軽い歴史?的な動画(こういうネット文化のアーカイブ化?みたいなの、熱いよね)も作られていて、更にはご自分の創作歴を振り返る動画なんかもあって、カオスといえばそうなんですけど、なんか違和感ないんですよね。
というかんじで、説明はしづらいんですけど面白いチャンネルです。
オススメは「グレンとグレンダ」回。オススメというか、僕がハマった回なんですけど。
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続いてガラッとジャンル変わって。
モノづくり面白いよ《 くらひと 》さん。チャンネルこちら。
工作チャンネルなんですけど、アイデアをとりあえずガンガン試していくスタイルと、ゆるい字幕とが合わさって、楽しい雰囲気に満ちたチャンネルです。
試行錯誤を見せてくれるこの感じが、日ごろ結論を急いで生きている我々に刺さっていくというか。
単純に実験として興味深いようなことも多々あって、サムネで気になる度が毎回高いんですよね。
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お次はomozocさん。チャンネルこちら。
ストップモーションで動画を作られてる方ですね。
コマ撮りにすることで現実にはできないことを映像の中で起こしていて。なんか色んなものを食べものに変えてることが多い、ような。
たとえば、ネクタイを包丁で切ってお寿司のネタみたいにしたりとか。アイフォンを切ってお寿司のネタみたいにしたりとか。カゴを切ってサラダにしたりとか。
サクッ、サクッとありえないことが起こる小気味よさよ。
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よし、満足した。
なげえ。
ゴールデンウィークは終わりましたが、ユーチューブは永久に不滅です。ユーチューブライフ、楽しんでいきましょう。
今回は見てるなかでもほんとに一部だけご紹介させていただきましたが、ユーチューブは本当に色んな動画があって、このゴチャゴチャ感が本当に最高で。
いったことないんですけど、コミケとかも一部こんな感じなのかなあとか思ったり。趣味を楽しんでる人っていいですよね。
太田上田をやたら見てしまう話とか、ナイツのチャンネルにあげられる漫才が妙にとがってて最高な話とか、今回あえて避けたけどぶっちゃけ一番見ているVとかオモコロとかの話はまた今度。(たぶんしない)
そしてそして、今回紹介させていただいたようなチャンネルに手を出しまくると、たーぶんなんですけど、いろんなものの解説動画みたいなものがちらほらオススメに来るようになると思うんですよね。僕がそうなので。
変わった生き物とか、江戸時代の風物とか、自分が検索することはないようなものが「解説動画好き」の括りで薦められる。これがね、ダラダラユーチュービングにはうってつけなんですよ。
むかしツイッターで「大学生たち!もっと大学で教わった変わった知識垂れながしてくれ!需要あるから!」みたいなツイートを見た記憶がぼんやりと浮かんできます。わかる。垂れながされる知識、いいよね。
うん。
話の出口がようわからんくなった。ので。
おわり!
最後の最後になりますが、小説置き場だけ貼らせてくれ。ペタッ。
読んでいただけたら、飛び上がるほど喜びます。
ではでは。ノシ