きみの胸にかかる橋

時々島がぼくたちの海に
まるで半音階の響きとなっている
愛を救う光学となって踊るきみはゆれている
ただ言葉でしかない詩を望めば
鳥が群れている内海に音楽は終り
怖くない眠りが待っている

時々島が半透明の毛布をかぶり
ぼくたちのすぐ横で眠りにおちる
砂浜のように波に反応しながらきみは海流からすべりおち
見つからない貝となって窓を閉じる
何かをさがすために窓を閉じる

いつか終わる波だけが打ち寄せてもいいがきみを変えるな
変えたとしてもきみの冷淡な変貌を悲しむな
きみの胸にかかる橋だけが島々をつなぐ
目だたない愛に飢えよ
もうすぐ波が終わるとぼくたちに
怖くない眠りがやってくる

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