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拾遺詩編

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2017年7月の記事一覧

午後をいく船

工事中の神社の境内しか歩いたことがない。
どの樹にもとまらない蝉のあとしか追ったことがない。
「わたしの肩幅を覚えているあなたの抱く腕だけを
 記憶しながら」
工事中の神社の境内で
もうすぐだれもが知っている夕方がやってきて
きみを溶かしていく。
きみの感覚の濃度へとなにもかもが昇華するとおもえて、
もう見えない距離の島へと傾いていく無色に
溺れていたりする。

「あなたのなかのだれかと手をつない

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