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2017年7月30日 01:33
工事中の神社の境内しか歩いたことがない。どの樹にもとまらない蝉のあとしか追ったことがない。「わたしの肩幅を覚えているあなたの抱く腕だけを 記憶しながら」工事中の神社の境内でもうすぐだれもが知っている夕方がやってきてきみを溶かしていく。きみの感覚の濃度へとなにもかもが昇華するとおもえて、もう見えない距離の島へと傾いていく無色に溺れていたりする。「あなたのなかのだれかと手をつない