腰肚文化の再興。

以前、腰肚文化や呼吸について考えていた。斉藤孝先生の著作の影響である。

それは心のどこかにしまっていたのだが、今日ふとその思考の断片が蘇ってきた。

一時期、お昼時に横断歩道の見下ろせる場所に腰掛けて道を歩く人を観察していた事がある。

少し減ってきたのかもしれないが、いわゆる「歩きスマホ」をしながら歩く方は、足取りがまっすぐではなく、どこかフラフラと歩いている。

逆に、しっかりとした足取りで歩く方は老若男女問わず、「姿勢が良いな」と思う。

この相違は本当に顕著である。

自戒を込めて書くが、遠くから沢山の人の行き交う横断歩道を眺めていて、日本人の身体感覚の喪失は、歩きスマホの前傾気味の姿勢に象徴されるように、身体にかかる負荷が上半身に集中していることからもきていると思う。

これを考えるキーワードは腰肚文化である。丹田という言葉があるように、人間の重心はお腹辺りにある。

これとは違う話で別のトピックを立てる内容かもしれないが、最近、腸活という言葉も言われるようになってきた。腸内フローラと呼ばれる細菌叢が脳とも連携しているという学説だ。要は脳とそれ以外という二元論ではなく、脳も腸も全て繋がっているという話である。

昔の日本人はこの腹(肚)のポテンシャルを感覚的に知っていたのでは無いか。

腰肚文化の再興。

いきなり壮大なテーマだが、古いテーマのようで、「身体感覚の復権」という現代的なテーマにもなりうる妙味のある題材ではないか。

本稿の起案に当たっては以下のブログ記事を参照させて頂いた。

以上。

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