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次世代型”御茶会”をやってみた話 #Ochakai vol.01

 Entervibeの岩敷謙作です。先月の8月上旬に行った風変わりな御茶会について書きます。

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Ochakai

 風変わりなお茶会といっても、実際に茶会を行ったわけではない。
 Ochakaiとは、身近なフシギに目を向け、それらを取り巻くロジックに思い切りいたずらするクリエイティブプラットフォーム。ざっくりいうと、論理的で堅苦しいモノゴトにクリエイティブで柔らかくしたいねという思いで動いている。

 茶会のイメージにあるような、茶を点じたり、和菓子を食べたりといったことは全くしていない。ただ、茶会とは日本特有のクリエイティブな空間と文化が詰まったものであり、その本質は、相手の大事なものを理解し別の何かに見立てたり、庭を作ったり、侘び寂であったりと、日常のさりげないところから面白く・柔らかくしている。また、茶の道具1つ取っても、何百年と醸成された文化の結晶であり、茶会にはこうしたクリエイティブが詰まっている。

 そのため、Ochakaiは茶会の本質をインストールして、現代版にアップデートしたものでありたいと考えている。

論理だけで解決する世界ほど辟易とする

 SDGsやESG投資など、社会課題に目を向ける動きが大きくなっている。こうした課題を分解して、個人レベルの小さな課題として1人1人が考え、行動に移すことが求められている。

 しかし、このように社会が提示してくる課題を、万人が理解し受け入れることは難しい。そもそも、「○○は××だから△△すべき」と言われたところで、他人事に流してしまうのは当然だと思う。

 ロジックで固められても、それが正しくても、受け入れられなければ全くもって意味がない。受け入れられない理由は当然、ジブンゴトに見ようとできないからだ。それが本当に自分のため、大切な人のためであっても、単なる正義を振りかざすだけじゃわからないし好奇心が燻ぶられない。

 マジョリティが正しいというものだけの世界ほど、味気なくつまらないものはないのだ。

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いつか置いてきた「子供心」を取り戻す

 そうはいっても、何らかの課題を解決するには正しい問いを正しくて解くしかない。それはデータと事実によって担保され論理的に構築する必要がある。どのような課題であっても、これからは絶対に逃れることができない。

 では、どのようにロジックにワクワクを装備するのか。答えはシンプル、「子供心」を思い出すことだ。

 小学校低学年くらいまでの子供は高い所からジャンプしたり、壁に落書きしたり、石を蹴ってサッカーをしたり、僕たち大人以上に日常に対して多様な視点を持っている。しかし、多くの人は大人になるにつれて、社会の目を基準に動き、より合理的に動こうとしてしまう、あるいは、いつまでも子供のままではいられないと悟り、どこかで「子供心」を置いてきてしまう。

 だがしかし、だからこそ「子供心」を思い出すべきなのではないかと思う。「子供心」とは「遊び心」でもある。遊び心を失ったままでは、人生で何を成そうと純粋に楽しかったと思えないのではないか。

 大人になった僕たちは、壁からジャンプするのではなく、ロジックからジャンプしてみるべきだ。

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身近な問いや課題にいたずらを仕掛ける

 第1回は、「学生エンタメを盛り上げるには?」をテーマに、学生クリエイターならではの悩みや課題を軸に、それぞれが思うワクワクを感じるいたずらをしてもらった。

 「どうすればもっと作品を見てもらえるだろうか」や「他のクリエイターと繋がりを増やすには」といったものを、どうやったら達成できるか、そして自分たちがワクワクする状態を創れるか。いつもなら曖昧なままにしてしまいがちなモノゴトを、どうすれば面白くできるかを真剣に考える機会を作れたのではと思う。

 多くの人は、日常の中からフシギやギモンを見つけたままにして、記憶の奥底に沈ませる、または記憶の箱から放り出してしまう。しかし、こうした身近なフシギから毎日を楽しくできることを伝えたい。

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更なるアップデートを試みる

 今回は、試験的にどれだけ自分たちが抱える課題にいたずらをすることで、多様な視点を取り入れることができるかを、アイデアソンという形で挑戦してみた。何か自分の心が惹かれるものを考えることは楽しく、参加者全員が楽しく真剣に取り組んでくれて盛り上がった。しかし、実際に形にできそうだと、何らかの形でアウトプットできそうだと感じた人も多かった。それをアイデアのままで終わらせるのは惜しい。なので、次回はカタチに起こせるようにOchakaiをアップデートする。


統括

 Ochakai企画ディレクターとして、初めて企業と共に継続性のあるイベントを行えたのが良かった。岩敷謙作はOchakai以外にもCARATや二十分休みの小咄など、他にも事業やプロジェクトを抱えているが、どの企画も一貫して、表現の多様性が溢れる世の中を創るクリエイターとして動いている。

 Ochakaiは、自分や自分の畑以外のクリエイターが何を見て、何を考えているのかを理解することで、参加者にしか味わえない表現の多様性の面白さを感じてもらえればと思い動かしていきたい。

クレジット
主催|ENTERVIBE
スタジオパートナー|パンケーキ株式会社
企画ディレクター|岩敷 謙作
プロデューサー|多田 圭吾

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