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AI時代は、これまで以上に「ポジション取り」が大事【キンコン西野】

このnoteは2023年2月27日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。

 
 

去年、AIが急に距離を縮めてきた
 

もうタイトルで全部喋っちゃったんで、ここから先はただの時間稼ぎになるわけですけれども、まぁ、泣いても笑っても大AI時代が到来しました。
 
4月19日に出る最新刊『夢と金』では、最初から最後まで「お金」にまつわる話を書いているのですが、実は昨日、最後の最後で一ネタ追加したんです。
 
一番最後の「あとがき」の一つ前に。
 
そのネタというのが、「AI」です。
 
厳密に言うと、「AI時代にお金になる仕事、お金にならない仕事」です。
 
実はコレ、最近のサロン記事でも書いたことなんですけども(詳しくはサロンか本で読んでください)、今、僕らが思っていた未来と違う未来が来ちゃってるんですね。
 
人間の脳と同じレベルのAIが誕生する時点『シンギュラリティ(技術的特異点)』の話なんて、千年前から散々語られてきて、「まぁ、いつかはそういう日も来るよねぇ〜」ぐらいに思っていたら、去年、AIが急に距離を縮めてきた。
 
前までは、シンギュラリティは「2045年頃」とか言われていたのに、今では「再来年じゃね?」ぐらいになっている。
 
これによって、色々、おかしなことになっているんですね。
 
この件に関しては、先日の白熱教室でもメチャクチャ上手に喋れたので、絶対にチェックしてみてください。
 
まぁ、そんなこんなで、泣いても笑っても大AI時代が到来しましたもんで、僕らのチームはAIと共存する道を日々、模索しているわけですけども、AIを触れば触るほど、「ポジション」の重要性が明らかになってくるんですね。
 
たとえば、今、『CHIMNEY TOWN Landscape』というNFTプロジェクトをやっていて、これは、三重かどこかにお住まいの(これまで絵を描いたことがない)AZUさんという女性の方がAIを使って描いた『えんとつ町』の背景のイラストをAIにしているんですけども、毎日完売しているんですね。
 
絵が素敵なのは勿論のこと、やっぱり「ポジション取り」に成功しているんです。
「古い絵本タッチ」というのと、「えんとつ町」の合わせ技です。
 
えんとつ町モノが好きな人からすると、この「古い絵本タッチの『えんとつ町』」は欲しくてたまらない。
 
僕もこの絵が好きで、自分のTwitterのヘッダー(プロフィールの背景)にしています。
 
AIで描こうが、もう界隈では「古い絵本タッチの『えんとつ町』はAZUさんの絵だ」となっているんですね。
 
ここに価値がある。
 
ここで、AZUさんが、「えんとつ町」を絡めずに、あるいは「バンドザウルス」を絡めずに、AIを使って、0からオリジナル作品を描き始めたらどうなるか?
 
「わぁ、綺麗!」となるかもしれませんが、たぶん、売るのはメチャクチャ難しいんです。
 
「上手い」や「綺麗」だけでは、差別化を図れないのがAI時代なので。
 
 

AIという魔法には「無敵感」があるが、無敵なのは周りも同じ
 

やっぱり「ポジション」というか、「キャラ」というか、「このタッチの、えんとつ町は〇〇さんのモノ」という無言の既得権益めいたものが大事なんです。
 
これ、結構、昔から言ってたんです。
 
「あやかることが本当に大事になってくる」とか、「『えんとつ町』の背景を描く人になれば勝てる」と。
 
だって、えんとつ町と、そこにまつわるコミュニティーは、ほっといても、西野が、CHIMNEY TOWNが、その他、たくさんの人達が、宣伝し続けてくれるんだもん。
 
そういったものに自分のクリエイティブをのせることが大事で、そういったポジションをとることがメチャクチャ大事なんですね。
 
AIという魔法を手にすると、ある種の「無敵感」に包まれるわけですが、無敵なのは周りも同じなので、そこを見誤ると埋もれてしまう。
 
全員、魔法が使える時代だからこそ、「ポジション」が重要で、ここは慎重になった方がイイと思います。
 
今、ピクチャーブックというクラウドファンディングサイトで、「AIアートの個展を開催したい」という企画があがっているんですけども、「上手いだけの絵なら、AI時代は、もう世の中に溢れているわけだから、ここからどうポジションを設計していくのだろう?」と思いながら見ています。
 
※AIアートの個展を開催したい
https://www.picture-book.jp/projects/3730
  
当然、このチャレンジを応援しているから、ここで紹介させていただいているわけで、このあたりの議論を皆でしてみるといいかもしれません。
 
一度、チェックしてみてください。
 

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