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事前に「成長の形」を把握しておくといいよbyキンコン西野

このnoteは2020年6月20日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:くまもとかおり さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「事前に『成長の形』を把握しておくといいよ」
というテーマでお話しします。

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キングコング西野がやっていることは「やることなすこと狙いがある」と思われているようで、先日も「YouTubeのサムネのデザインは何か狙いがあるのですか?」という質問をいただいたんです。

僕のYouTubeのサムネって、僕の写真の上に白の帯が入っていて、そこにメッセージが入っているんですけど…これ、以前、インターンで働いてくれていた小田っちがデザインしたもので、最初見たとき、「めちゃくちゃダセーな」と思ったんです(笑)

それでも、最初から「ここがダメだ!こうしろ!」とするのではなくて、彼が躓きながらも、「ああ、やっぱり、これじゃないな」とか「やっぱコッチだなぁ」と自分で考え、成長していくことが大切なので、「小田っちのデザイン力が上がるまで、このダサいサムネと付き合って行こう」と決めたんです。

ただ、小田っちが成長する前に、インターンの期間が終わって、小田っちがやめてしまった(笑)

後を引き継いだスタッフが、「西野のサムネはこういうもの」と思っているので、「ダサいデザインがダサいデザインのまま残ってしまっている」という状態です。

俗に言う「負の遺産」です。

助けてください。

ただ、これを見る度に「小田っちってダセーなー」と思い出せて、僕にとってはサムネのカッコ良さや再生回数なんかよりも、彼のことを思い出せる機会の方が大事なので、まだ、しばらくは、このままダサいサムネでお届けすると思います。

どうか、くじけずにお付き合いください(笑)

そんなこんなで今日は「成長」について、お話です。

世の中には「肩書き」というものを重要視される方がいらっしゃいますが、僕は肩書きというものにはあまり興味がありません。

その時やりたいものを、周りの目を気にせずにやらせてもらっています。

要するに、ものすごいスピードで転職を繰り返しているんです。

おかげで、何かと新しいことを始めているわけですが、(芸人から絵本作家に転職した時もそうですが)当然、大急ぎで成長しなきゃいけないんですね。

僕は絵を描くのが得意だから絵本作家を始めたわけではなくて、「絵本という表現なら海外に展開して行きやすいな」という不純な動機で始めたので、スタートは絵がヘタクソなんです。

僕の処女作の「Dr.インクの星空キネマ」という作品を観ていただければ分かると思いますが、頑張って描いているのは伝わってきますが、下手なんです(笑)。

そういった「蒼さ」というのも、その時にしか出せない良さなのかなぁとも思いますが、とはいえ、いつまでも「蒼さ」で勝負できるほど甘い世界でもありません。

とくに海外戦になってきたら、「キングコング西野の物語」なんてカウントされずに、純粋に作品の強度のみで評価されてしまうので、やっぱり成長しなきゃいけない。

その後も転職を繰り返す度に、「急いで成長しなくちゃいけない」という状況に放り込まれるわけです。

で、僕は努力家なので、結構、どこにいっても成長に向けて頑張るんですけれども、「成長グラフ」の形って、基本的には、どのジャンルであろうと同じだということが見えてきました。

結論から申し上げますと、それは僕らが思っているような右上に向かってナナメに伸びているものではなくて、「階段状に上っていくものだ」と。

つまり、「努力しても伸びない時間帯がある」ということです。

たとえば英単語を丸暗記する時って、一晩寝かした方が覚えてたりするじゃないですか?

ああいった、情報を記憶した直後よりも、一定時間たってからの方が記憶をよく思い出せる現象を「レミニセンス効果」というんですけど、ああいったことが、各転職先で起こっています。

「レミニセンス効果」が起きる理由については、様々な仮説があって、その一つに、「疲労が関係している」とか言われたりしています。

要するに丸暗記中は疲れているので、脳みそが情報を飲み込む体力がないので、記憶が定着しない、と。一晩寝て、体力が回復した時に、ようやく飲み込んでもらえる的な話です。

ただ、今回お話ししているのは、そういった学術的な話ではなくて、僕の経験談です。

「僕が挑戦を繰り返した結果、毎度、同じことが起きているよ」という話。

昨日までできなかったことが、ある瞬間、突然、できるようになるんですよね。

「ガチャン!」と。

でも、その瞬間を迎える為には、努力を続けなきゃいけない。

毎日、成長の痕跡が確認できたら前に進む気にもなるのですが、どうやらそういうことでもない。

きっと、これは「挑戦を繰り返している人あるある」だと思います(笑)

まとめると、「世間的な結果は勿論のこと、『成長』という自分の中の結果に関しても、すぐに形になって表れないみたいなので、腐らずに頑張ってください」という応援メッセージです。

というわけで、
「事前に『成長の形』を把握しておくといいよ」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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