日本一の忘年会『天才万博』に大竹しのぶ降臨byキンコン西野
このnoteは2019年12月28日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:瀬戸口 祐太 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
提供の瀬戸ちゃんって、たぶんうちのスタッフの瀬戸ちゃんですね。
ほんとは苗字は瀬戸口なんですけど、口とかいらなくね?ってなってここ最近瀬戸になってます。でもたぶん瀬戸口だったと思います。
瀬戸ちゃんどうもありがとうございます。
今日はですね、
日本一の忘年会『天才万博』に大竹しのぶ降臨
というテーマでお話したいと思います。
やらなくてもいいことを、やろう
年末のこの時期の僕のvoicyの更新頻度の低さったらなくてですね。
原因は何かというと天才万博ですね。
天才万博ってなにかっていうと音楽フェスなんですよ。
フェスって、基本は集客のことを考えなきゃいけないから、集客力ある人だとか人気のある人をキャスティングしていく。そうすると、どのフェスもだいたい同じメンツになってくるなぁと思って。
それはそれで素晴らしいんですが、そうじゃないフェスがあってもいいよなってことで、集客力とか知名度とかどうだっていいから、天才しか呼ばない
ってフェスをやっちゃおうと。
この天才の定義はなにかというと「知らない曲であろうがのせてくる人」です。
僕が音楽ライブ行ったときに知らない曲歌われたときのノレなさ加減って半端ないんですね。
それがちょっとつらいなぁと思っていて、「知らない曲であろうが乗せてくれる人」しかキャスティングしない、と。
逆に言うと、知らない曲であろうがのせてくれるならど素人でも全然いい。
天才万博の「天才」の定義はそうしています。
なので、ほとんどのお客さんが、今日誰がでるか知らないんですよ。
僕がでる日があって、昨日がそうだったんですが、僕がでる日はオンラインサロンで「明日でるよ」って言ってるからそれくらいはギリ知っているんですが、ほとんどの人が今日誰出るか知らないし、場合によってはそこで歌われてる楽曲も知らないんですね。
そういう前提でお客さんがきているので、アーティストにファンがついてるっていうより、天才万博にファンがついてるってかんじになってるんです。
今年の来場者数は2600人ですかね。もうみんなが熱狂するんですよ。
最初から最後まで大盛り上がり。やってることはくだらないんですけどね。
昨日も、くだらねえな〜とか思ったのが、カラオケバンドで「お前らががんばれ」ってのがあるんですよ。「お前ら」っていうのはお客さんですね。
終始、客席にマイクが向けられていて、お客さん全員で『赤いスイートピー』を歌ったりするんですね。それで、歌う前に議論になるんですよ。
ラストサビのむちゃくちゃ気持ちいいところあるじゃないですか。あれの「す〜きよ〜」を言いたいんですけど、それを言おうと思ったらその前の「赤い〜スイ〜トピ〜」が言えないんですね。これどっちかとるしかないんですよ。
これむずかしいところは、どっちかが犠牲になってしまうと。これ議論になるんですよ。
でもやりたいのでってことで客席をふたつに分けて、「す〜きよ〜」を言う派と「あかい〜スイ〜トピ〜」を言う派でわけるんですね。
みんなどっちにするか僕が代表してわけさせてもらうんですけど、みんな「す〜きよ〜」を言いたいんすよ。「あかい〜スイ〜トピ〜」は死に役なんですよ。
だから「こっちはあかい〜スイ〜トピ〜言ってください」とか言うとブーイングが怒ったりする。
それが、くだらねぇな〜と思って。ポジティブな意味でね。
みんなそんなに「えー!」っと思ってないのに、だけどノってくれてるわけですよね。そのかんじがすごいしあわせだったんですよね。
そんで、うまくいったらみんなで拍手するんです。
赤いスイートピーをお客さんが歌って、歌えたらみんなで拍手するみたいな、よくわからないカオス空間ですよね。
昨日は天才万博にシークレットゲストで大竹しのぶさんが来てくださって。
もうね、すごかった。表現力、歌唱力がずば抜けてることは言うまでもなく、とにかくむちゃくちゃかわいかった。
好きになっちゃうよ。ほんとかわいかった。
すごいなと思ったのが、本番前に楽屋挨拶行かせていただいたときに、ギリギリまで歌詞を覚えてはったんですよ。
天才万博なんかべつに譜面台だしてみながら歌ってもらっていいんですけど、ステージ上がられるときに譜面台だしてないんですよ。
歌詞完璧に覚えてて。すごかった。
女優さんだな、プロだなって。
大竹しのぶさんが歌われた曲があるんですが、お客さんは「ふだん何回も歌ってるんだろうな」「過去何十回も何百回も歌ってきたんだろうな」って思ったと思うんだけど、そんなことないんですよ。
本番前に歌詞入れてるんですよ。
それを微塵も感じさせずにすっごい表現力で。
それを聴いたお客さん泣くんです。
さっきまで「赤いスイートピー」でブーイングしてたようなお客さんがですよ。
それがほんとうに最高だったなぁ。
今日は天才万博の感想みたいになっちゃって申し訳ないんですけど、あと僕はきのうはね、ダンスをしました。モーニング娘。とUSAとRYUSEIですね。
あらゆるジャンルの中でダンスがいちばん苦手なもんですから、サロンメンバーのみなさんに協力していただいて苦手なこと挑戦しようと思って。
この場を借りてお礼申し上げます。
どうもありがとうございました。ダンス練習に付き合っていただいて。
本番ギリギリまで階段とか楽屋でみんながフリのチェックとかするんですけど、なんか文化祭っぽくてすげぇよかった。
天才万博っていうのはそういうかんじで、DJダイノジとかむちゃくちゃ走らされるし踊らされるし、お客さんみんな汗だくだから若干の臭さもある。それでもみんなめっちゃ頑張る。
立野さんっていう幻冬舎のえらい方がいらっしゃるんですけど、素人で手震えながら一生懸命ギターを弾かれるんですけど、それを見てお客さんが胸を打たれて「がんばれー!」とか言ってるんです。
プロが完成品をみせるエンタメもすばらしいし、素人がしなくてもいい挑戦をしてもがいてる姿をみせるエンタメっていうのもあるなって。
天才万博っていう空間をひとことでまとめると、スタッフ、出演者、お客さんがみんなやらなくてもいいことやってる。
べつにそれをやったからといってお金もうけができるわけでもない。
みんな時間とお金を、それで食って言ってる人間じゃないのにね。
自分たちでダンススタジオおさえて、お金と時間はらって、やらなくてもいいこと全員がやってるっていう。
阿波踊りとかに近いですね。
これがいまっぽいなって感じがしました。
天才万博は年々盛り上がってるんでまだ続くと思います。
今年来られなかった方は来年ぜひあそびにきてください。
これはもうひいき抜きにおもしろいイベントになってますので。
というわけで今日は、天才万博の感想でした。
ではまた。
※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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