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「なるほど」を口癖にした方がイイよ byキンコン西野

このnoteは2020年12月28日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:鬼越トマホークと名前が似てしまっている さかいりょうすけ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

本題に入る前に近況報告をさせてください。

昨日、お話しさせていただきましたが、『映画 えんとつ町のプペル 西野亮廣舞台挨拶』あらため、『映画 えんとつ町のプペル 西野亮廣30分トークショー』が続いております。

ちなみに今日は、TOHOシネマズ上大岡の9時5分の回の上映後と、12時45分の回の上映前。

そして、TOHOシネマズ新宿の12時45分の回の上映後と、15時50分の回の上映前。

明日は、TOHOシネマズ海老名の9時5分の回の上映後と、12時10分の回の上映前。

そして、TOHOシネマズららぽーと横浜の12時15分の回の上映後と、15時20分の回の上映前です。

この『映画 えんとつ町のプペル 西野亮廣30分トークショー』は年末年始休みなく、ここから毎日やらせてもらっていて、1月1日は大阪でもあります。

正月からやっちゃいます。

ちなみにですね、上映前の30分のトークショーと、上映後の30分のトークショーは違うネタになっておりまして、回を重ねるごとに精度が上がってきておりますので、トークショーの回を調べて、是非、お越しください。

詳しくは『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。

(こちら↓)

もう一度言います。

「舞台挨拶」ではありません。「トークショー」です(笑)

で、もう一点。

これを近況報告というのか分かりませんが、恥ずかしい話ですが、僕、今、「#えんとつ町のプペル」でメチャクチャ検索してるんです。やっぱり、お客さんがどういう感想を持ったのかが気になるんです。

その中で、感想として多いのが、「二回目の方が泣けた」なんですけども、(自分で作っておいてアレですけども)この感想はメチャクチャ分かって…要するに『えんとつ町のプペル』って、オチを隠してないんですよ。

『ももたろう』が「鬼退治するまでの物語」として読まれているように、『えんとつ町のプペル』は「星を見るまでの物語」として打ち出していて、そこはサプライズにしていないんです。

作品を通じて問いかけているのは、「キミはどうだ?」で、あらゆる立場の「人」を描いたんです。

たとえば、皆さんもご存知だとは思いますが、キンコン西野の周辺には「アンチ西野」という層がいて、正直、昔は目障りだったのですが、どこかのタイミングで「彼らのことを否定してしまったら、何も前に進まないな」と思ったんですね。

僕の人生は「アンチ西野」と戦う為にあるわけではなくて、「エンタメで世界を獲る」という目標を叶える為にあって、その為に、時間や感情を割くべきで…となると「アンチ西野」に対して「目障りだな」と思ってる場合じゃないんです。

じゃあ、どうすれば「目障りだな」と思わずにいられるか考えた時に、結論、彼のことを徹底的に理解しようと思ったんです。

「なぜ、自分の時間を、人生を、西野の邪魔をすることに使ってしまうのか?」という部分を、否定するのではなくて、「こうで、こうで、こうだから、西野の邪魔をするんだ」という答えを出そう、と。

そこで理解ができれば、「彼らにも正義がある」と思えて、自分の時間や感情を奪われすに済む。

なので、『映画 えんとつ町のプペル』の脚本を書く時にまず決めたのは、「悪者を作らない」ということです。

全ての立場、全ての言い分を肯定して、全員、正義にしようと思ったんです。

戦争もそうですが、世の中の問題の多くは、正義のボタンの掛け違いで、本質的には、善悪で物事が進んでいくことって、あまり存在しない。

なので、「アンチ活動をする人」や「イジメをする人」にも憑依して、その人達の観点から台詞を書いていったのですが、おそらく『映画 えんとつ町のプペル』を2回以上観ている人というのは、1回目は「物語」を観ていて、2回目は自分を登場人物の誰かにおきかえて観られているんじゃないかなぁと思います。

「2回目の方が泣けた」という声が多いのは、おそらくそこで、ご自身の人生と重ねて、折り合いをつけたこと、折り合いをつけざるをえなかったこと、折り合いをつけずに走っているアイツを羨んだこと…そういったことを思い出して、泣けちゃうのかなぁと思いました。

で、この話の流れで、今日の本題に入ります。

タイトルそのままなのですが、人生を好転させる為には「なるほど」を口癖にした方がイイと思います。

これはまぁ、いろんなところで言われていることですが、「否定」から入る人の成長速度の遅さって半端ないんです。

ネタじゃなくて、「アイツ、イタイなぁ」を本気で言っていて、それが口癖になってしまっている人って、20代30代の頃は自分のエンジンだけで走り切れるのですが、やっぱり、自分と違う考えの人からエネルギーを吸収できていないので、40代後半に差し掛かったあたりから、かなり失速する。

僕の周りでも、そのままイイ感じに50代に入る先輩もいれば、40代後半あたりから急に失速する先輩がいて、その違いって、「肯定から入る人」と「否定から入る人」で、ここは絶対に抑えておかなくちゃいけないポイントだと思うのですが、両方とも20代30代は上手くいっていたんです。

僕は、放送作家の高須光聖さんのファンなんですが、高須さんの口癖って「ええやん」なんですね。

コチラが何か話をすると、まず「あ、ええやん」が飛んでくる。その後に、「でも、○○って、どうなってんの?」が続くんです。

実は一歩目から全てを肯定しているわけではなくて、そこには疑問が含まれているんだけれども、その疑問を理解・解決する為には、肯定から入らないと答えを引き出せないんです。

要するに「サイコパス」なんです。目的達成に対して、あらゆる手段を尽くす人です。

高須さんって、その調子なので、57歳ぐらいだと思いますが、今なお、新しいこと、面白いことをドンドンやられているんです。

秋元康さんとか、鈴木おさむサンとかもそうですね。なんか、どんどん面白いことをされているんです。

一方、「アイツ、イタイなぁ」が口癖になっていた放送作家さんとかって、40代後半あたりから、見かけなくなる。

自分一人の力で走り切れるのは、なんとなく45ぐらいまでなんだと思います。

そこから先は、(いい意味で)他人のエネルギーを食べることが癖にできているか否かで、かなり明暗が分かれる。

で、「なるほど」を口癖にするといいのが、理解できないものであればあるほど「なるほど」を言った後に費やす努力が必要になってくるというところだと思います。

「なるほど」と言った以上は、なんとしてでも理解しなきゃいけないので(笑)

話を戻しますが、「アンチ西野」を否定するのって、超簡単なんですよ。

「自分の人生を気に入らない他人に費やして、自分のストレスを増やして、何してんの?」と言えば、終了なので。

でも、それって、理解できないものを理解する作業を放棄しているので、脳ミソの運動になっていない。

自分のことを考えた時に、そこは放棄しちゃダメなんですね。

『えんとつ町のプペル』にはアントニオというキャラクターがいるんですけども、僕が、理解できないものを理解する作業を放棄する人間だったら、彼の物語は書けなかった。

「なるほど」とか「いいね」とか「たしかに」といった言葉から入る人と、否定から入る人とでは、30代後半あたりからジワジワと差が空いてきて、40代後半になると、もう取り返しのつかないことになるので、今のうちに設定しておいた方がいいと思います。


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