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社会現象になった「ビックリマン」はどれだけ凄かったのか?【キンコン西野】

このnoteは2023年1月19日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。



今の20代は『ビックリマン』をあまり知らない


CHIMNEY TOWNという会社で働いているんですけども、42才の僕が最年長者で、あとは大体20代中盤というメンバー編成になっております。

なので、ジェネレーションギャップなんかが普通にあるんですけども、最近、NFTを担当しているスタッフと『ビックリマン』の話になったんです。

僕ら世代の人間には説明不要ですが、今の20代って『ビックリマン』をあんまり知らないんですね。

ギリギリ知っているのは、「ももクロとコラボしているビックマン」とかそういうので、あの社会現象になった『ビックリマン』を知らないんです。

というわけで、このラジオをお聴きの方の中にも当時の『ビックリマン』のことを知らない若者がたくさんいると思うので、今日は、そんなナメくさった若者に向けて、「当時の『ビックリマン』がいかに凄かったのか? そして、どんな歴史を辿ったのか?」を叩き込む回になります。

耳の穴かっぽじって聴きやがれ。
 
 

『ビックリマン』の始まりは、ビックリするぐらい売れなかった

 
まず、『ビックリマン』の始まりは、1977年です。
 
僕が生まれる前からあるんですね。

当時は、「ビックリさせるシール」というコンセプトだったので、キャラクターうんぬんかんぬんじゃなくて、「ハエ」とか「血のり」とかのシールだったんです。

それを冷蔵庫とかに貼って、お母さんをビックリさせたりしていたんですね。

そして、この「ビックリさせるシール」だった『ビックリマン』ですが、ビックリするぐらい売れませんでした。

「株式会社ロッテの社員さんが一番ビックリした」という噂です。

そこから「もっと、こういうデザインにした方がビックリするんじゃないか?」と試行錯誤を続け、第2弾、第3弾と出したのですが、あまり目立った売れ行きを見せなかったそうです。

そんな試行錯誤を続けた1985年、『ビックリマン』としては第10弾となる「悪魔VS天使」シリーズが始まったんです。

名前と簡単なストーリーを背負ったキャラクターが「悪魔」と「天使」と「お守り」という3グループに分かれていて、「どのキャラクターが当たるか分からない」という多少のギャンブル要素があったんです。

中でも、「キラ」とか「ヘッド」と呼ばれるキラキラホログラムのシールは数が少なくて、これが出た日にゃ大騒ぎです。
 
 

本格的な『ビックリマンブーム』の到来

 
翌1986年に本格的な『ビックリマンブーム』が起きるのですが、この時はコロコロコミックやテレビなどのメディアミックスで、もう大変です。

『ビックリマンシール』はチョコレートのオマケなんですけども、皆、シールに夢中で「チョコが大量に捨てられる」が全国各地で起きて、社会問題になりました。

で、とにかく出せば売れるもんですから、ビックリマンチョコを買うのは「1人3個まで」という決まりができたりしていました。

そんなことあります?

チョコレートに購入制限がかかったんです。

で、年間の売上個数を調べてみたんですけども、ピーク時でどれぐらいだと思います?

100万個? 200万個?

全然違います。

年間、4億個です。

よんおくこ!

大人が買ってるわけじゃないですよ。

子供が、どうにか親を口説いて、資金調達をして、駄菓子屋に走って、それで4億個です。

この数字を聞くと、当時の『ビックリマンブーム』が、いかにイカれていたかが伝わると思います。
 
 

『ビックリマンブーム』が収束した理由

 
じゃあ、この異常な『ビックリマンブーム』が、どこで収束するかというと、なんと、「公正取引委員会」から指導が入ったんですね。

「キラ」とか「ヘッド」とかが当たる確率が極端に低いので、そして、その「キラ」とか「ヘッド」が高額で売買されたりしていたもんだから、「これ、ギャンブルだろ」というツッコミが入り、「キラとかヘッドとかが当たる確率を、他のシールと同じにしろ(同じ割合にしろ)」と言われちゃったんです。

でも、それだと「キラが当たった〜!!」という感動が無くなるわけじゃないですか?

だけど、公正取引委員会に言われちゃったら仕方がないので、言われた通りにして、それをキッカケに年間に4億個の売り上げをあげていたビックリマンブームが収束していったんです。

今はコラボとかで、またチョコチョコ盛り上がったりしていますが、1986年頃のビックリマンブームというのは本当に凄かったんです。

今、あらためて、ビックリマンのデザイン(仕掛けを含む)を見直すと、本当によくできていて、NFTにも活かせるところがたくさんあるなぁと思っています。

今、 CHIMNEY TOWN USAという会社からNFTを出す話が上がっているのですが、ビックリマンに習うところがたくさんありそうなので、ちょっと色々と調べてみます。

今日は、とんでもない社会現象になった『ビックリマン』のお話しでした。
 
 

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