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ひとり親家庭を守る byキンコン西野

このnoteは2020年9月22日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:西野さん素敵な絵本を作ってくれてありがとう スタッフさんこの絵本をたくさんの人に届けてくれてありがとう 読者さんこの絵本を読んで大切な人を幸せにしてくれてありがとう きむらようじ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「ひとり親家庭を守る」
というテーマでお話しします。


今日の話は、結論が無いので、モヤっとするかもしれませんが、「こんなことを考えてるよ〜」という話をしたいと思います。


まずは、近況報告をさせてください。

僕、2週間ほど前に「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」というプロジェクトを立ち上げたんです。

知らない方の為に御説明させていただくと……オンラインサロンの決済の仕組みを使って、月額2000円で、国内外の子供に絵本を贈るプロジェクトです。

僕のオンラインサロンなら、毎日2000〜3000文字のメルマガが届きますが、この「「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」は、いわゆるリターンが無いんです。

しいていえば、「今月は○○の子供達に絵本を届けてきました」という写真付きの活動報告ぐらい。
混じりっ気無しの支援プロジェクトです。


 
僕らは会社として、被災地の子供達や貧困国の子供達…まぁ、そこに限らず、絵本を求めてくれる子供達に、絵本を配る活動をずっとやっているのですが、その活動を見られた方から「僕も、毎月1冊ぐらいなら贈りたい」と声をかけていただいて……「それならば」と、『こどもギフト』を立ち上げたところ、現在620名もの方が手を挙げてくださって、世の中、捨てたもんじゃ無いなぁと思っているところです。

 
「余計に仕事を頑張れる」とか、「毎日、飲んでいるビールの量を減らせるので、ありがとうございます」とか、届くコメントが優しすぎるんです。
こんなことを言われると、そして、こんな人達がいると思うと、僕も、頑張れるじゃないですか。
本当にありがとうございます。


そんなこんなで、本日(2020年9月22日)、『こどもギフト』の絵本配りをやってまいります。

スクリーンショット 2020-09-27 9.48.34

 
場所は山形です。

「ムービーオン山形」という映画館の前の駐車場に今、『プペルバス』という、車内が「光る絵本展」の会場になっているバスが来ていて、そこで絵本を配ります。

10時から〜16時ぐらいまでかな。
僕は、午後からお邪魔します。


月に1〜2回ですが、この活動はずっと続けていこうと思っていまして、それこそ『こどもギフト』の支援者が一人もいなくなっても、続けていきます。
 

やっぱり僕は、どうせ財産を移動させるのなら、奪い合うことで移動させるよりも、与え合うことで移動させる方が好きで……口で言っているだけじゃ仕方ないので、まずは他の誰よりも(「与える」と言ったら偉そうですが)支援させていただこうと思います。

ちなみに、最近だと、自腹で1億4000万円がブッ飛びました(笑)。
#ふざけるな

おかげで、お財布はスッカラカンですが、いいんです、別に(笑)
もともと、「人が喜んでいる顔が見たい」という超個人的なオナニーで始めた仕事なので。

僕の目的は達成されています。
同情するなら、誰かハイボールを奢ってください。

もうちょっとだけ踏み込んだ話をさせてください。

今はコロナなんでアレなんですけど、こうなる前、僕は「貧困国」と呼ばれるところに足しげく通っていたんですね。
それもあって、人よりも、ほんの少しだけ「貧困」の現実を知っているかもしれません。

「貧困」にも色々種類があって、一般的には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があると言われています。

「絶対的貧困」というのは、もう「生活していけねぇよ」という状態ですね。

一方、「相対的貧困」というのは、その言葉通り、その国の平均の生活水準を下回っている状態を指します。

日本は、相対的貧困率が高い国だと言われていて、「絶対的貧困国と違って、死にゃしないんだから、いいじゃん」と思うかもしれませんが、そんな簡単な話じゃなくて、これ、どっちも辛いんです。

 
変な話ですが…フィリピンに「ハッピーランド」と呼ばれている場所があって、ここではゴミ山の中で皆暮らしているのですが、ここで暮らす子供達って、日本の子供達よりも、ずっとずっと明るいんです。

貧しい世界しか知らないから貧しさを知らない。

つまり、貧しさって「感覚値」でもあって、人と比べた時に、目立ってくるものでもある。

日本の「ひとり親世帯」の貧困率って、メチャクチャ高くて、たしか50%ぐらいあるんです。
これ、裏を返すと、残り50%は「貧困じゃない」ということじゃないですか。

つまり、「お隣さんは食っていけているけど、うちは食っていけない」ということが起きている。これは、やっぱりツライです。

そんな中、僕は昔の田舎の集落のような世界観が結構好きで、たとえば僕の地元では、母ちゃんが仕事か何かに行く時に、友達のオバちゃんが、僕を預かってくれたんです。

「子供を一人見るのも、二人見るのも一緒やから」みたいなノリで。

それとか、「肉じゃが作りすぎたんで、よかったら、どうぞ」みたいなのが、本当にあった。

僅かではありますが、皆、富を施しあって、乗り切っていたんですね。

 
貧富の格差が広がってきている今、なんとなく、あっちのノリに向かわないとツライなぁと思っています。

子供一人を一人の親が育てるのは難しすぎると思っていて、そこに「お前が産んだんだから、お前が一人で育てろや」みたいな自己責任論を持ち込む世界を僕は望みません。

親が自分で言う分にはいいですが、まわりは「今日、一日ぐらいなら面倒見るで」と言ってあげて欲しい。

「一人の子供を地域で育てる」みたいな感じに持っていけるといいなぁと思っていて、たとえば子供に買い与える絵本は、買える人が買って「どうぞ」と、いう風になればいいなぁと思っています。

その為には、助けてもらうことが恥ずかしいことになってはいけないし、
もっともっとカジュアルにSOSが出せるようになった方がいいし、
ボランティアをしたことがある人ならわかると思うのですが、ボランティア活動なんかをしていると、実は「ボランティアをさせてもらっている」という気持ちになることが本当に多くで、なんか、帰り際に「ありがとうございます」とか言っちゃってるんですよね。つまり、与えている側が受け取っていることが意外と多い。

そういうことが一人でも多くの人に伝わればいいなぁと思って、『こどもギフト』という活動を続けています。

とりあえず今日は、山形に行ってまいります。

キチンと許可をいただいて、子供達の写真が撮れたら、こどもギフトのグループページの方で共有させていただきますね。

では、山形の皆様、後ほどです。

今日は【ひとり親家庭を守る】について、お話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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