【教えてキンコン西野さん!】母子家庭でお金が無い。どうすれば?
このnoteは2021年3月21日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:遠藤よのほんまちのエンドウコウスケさんを尊敬するイクミ さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
日曜日なので、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』(https://salon.jp/nishino)のコメント欄に届いた相談に本気でのっていきたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【Q】(近藤さん)
母子家庭で、3人子育て中。
長男が留学するけどお金がない。
2年後には次男が大学。
恐ろしいほどお金がかかります。
クラファン猛勉強中です。
応援してもらえる個人になる為にどぶ板します。
子供達のために、私が頑張らないとと思う反面、心が折れまくっているのですが、どうしたら良いですか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【A】
えっと……3つあります。
一つ目は、クラウドファンディングについて。
勝率を上げる為に、「手をつける順番」を整理した方がいいと思います。
たとえば、僕のサロンには約7万人のメンバーがいるのですが、そのタイムラインは「承認制」になっているのですが、僕が承認さえすれば、タイムラインに記事が流せるようになっているんですね。
そこで、時々、「今度、こんなクラファンをやるんで、支援お願いしま〜す」という記事を書かれる方がいらっしゃるんです。
もちろん、僕は承認しないんですけど、もし、承認したら、どうなると思います?
きっと、その人は7万人から「自分の取り分しか考えない人(テイカー)」だと思われて、距離を置かれる。
実際そうでしょ? 道端で、知らないオジサンが「パチンコ行くから、お金ちょうだい」と言ってきたら、気味が悪いですよね?
おそらく、記事を投稿した人は「7万人に告知できる。ラッキー」と思っちゃったと思うのですが、全く逆で、7万人の見込み客を逃しているんです。
…ということは絶対にやっちゃダメなので、まずは「信用を貯める」というのがセオリーです。
その後に、リターンをちゃんと設定する。
「オリジナルTシャツ」とかは絶対に作っちゃダメですよ😁
僕、クラウドファンディングのリターンで「『ありがとうございます』と全力でお礼を言います」みたいなのを時々出していて、その都度、「詐欺ですか?」「ボッタクリですか?」と批判されるのですが、残念ながら、あれは全員間違っています。
「近藤さんに使って欲しい」と思って出していただいたお金を、近藤さんが使わない方が詐欺です。
そこは絶対に見誤らないで。
2つ目は、もっと長期的な話です。
「クラウドファンディング」だけで窮地を乗り越えようとするのは危なすぎると思います。
こういう時こそ、確実に守備を固めた方がいいと思っていて…
ものすご〜く簡潔にいうと、僕らが持っている「労働力」って二つあるんです。
一つは「自分の体」、もう一つは「お金」です。
で、残念ながら、多くの日本人は「自分の体」しか働かせていない。
学校では、それしか教わらないからです。
「お金に働かせる」というと、途端、「リスクのある投資」みたいなイメージを持っちゃいますが、とはいえ、すっごい長い目でみた時に、メガバンクに入れているお金を少し金利が高いネットバンクに移し替えたり、あるいは国債を買ったりして、「お金に働いてもらう練習」はしておいた方がいいと思います。
ネットバンクだと1000万円以下だと、最悪、ネットバンクが倒産してもお金は返ってきます。
今、言った二つは、ノーリスクです。
お子さんを守り抜くために、こういった知識・選択肢を一つでも多く持っておいてください。
3つ目は、自立の話です。
2年後には「次男が大学」とあったので、長男さんは、大学生ぐらいだと思うんです。
これは、決して、他人と比べているわけじゃなくて、たとえば僕は普通の高校を卒業して、19歳の頃にはお金を稼いでいました。20歳で『はねるのトびら』が始まったので、たぶん、そこそこ稼いでいたと思います。
それも20年前の話です。
今だと、たとえば僕のまわりだと、15歳で起業して働いている子や、起業とまではいかなくても、普通にnoteとか、ちょっと前だとbrainとかで稼いでいる中学生や高校生なんて普通にいて、何が言いたいかというと……子供が稼ぐ選択肢は普通にあって、少し勉強をすれば留学の費用ぐらいは自分で負担できるハズで、もし、留学費用を母ちゃん一人に負担させているのであれば、僕が隣にいたら「留学する前に、最低限の勉強はしろよ」と怒ります。
「まさか、今の時代に学校で学ぶ知識だけで、生きていけると思うなよ」と。
なかなか親から切り出しにくいテーマではありますが、そこは話し合った方がいいと思います。
「一人で負担を背負っちゃダメだよ」という話です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【Q】(亮太さん)
挑戦をしているときに、基本は応援されません。
他人に自分の挑戦を信じてもらえなかったり、小馬鹿にされるのは慣れているのですが、家族のような近い距離の人に応援されないと心理的に少し辛いです。
西野さんはどのように乗り越えられてきましたか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【A】
トレードオフだと思って割り切った方がいいと思います。
つまり、「プロ野球選手になりたくて練習をしているのですが、練習すればするほど筋肉がついちゃって、似合う服が減るので少し辛いです」みたいな。
批判は、挑戦のサイズに概ね比例するので、そこを受け止めるしかない。
僕なんて、理不尽とか、巻き込み事故だらけです(笑)
でも、それを受け止めて、そこで痛みを知るから、強くなれるし、優しくなれるし、たしかな説得力を持って、人に寄り添えるのだと思います。
その類の力を手に入れたいのならば、今の状況を受け入れるしかないと思います。
頑張ってください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【Q】(MIHOさん)
次の大きな目標を見つけたいです。
現在、ハリウッドでネイルアーティストとして活動しているのですが、
レディガガ、ビヨンセなど夢だったアーティストと仕事も出来、仕事もプライベートも200%充実しています。
ただ若かった時の夢に向かう勢いみたいなのがなくうずうずしています。
次の新しいステージに立ちたいです。プロデューサー能力がすこぶる高い西野さんに私が次向かうべき目標・ステージをご指導して頂きたいです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【A】
面白い相談ですね😁
幸福度って、点数じゃなくて、伸び率なんで、できることをやっていたら幸福度は徐々に落ちちゃうと思います。
なので、今やっているお仕事を少し減らして、時間を作って、今のお仕事から、すっごい離れたところにある仕事を始めてみるといいと思います。
MIHOさんも散々、見てこられたと思うのですが、プロの世界で成功されている方って、「この人、他の仕事をしていても、上手くいくんだろうなぁ」と思うこと、多くなかったですか?
たぶん、そうなんですよ。
そもそも積んでるエンジンが違うし、トライ&エラーを高速回転でやるから、きっと何をしていても上手くいくんだと思います。
そして、MIHOさんもそうだと思います。
ならば、おおよそ先の展開の想像がつかない仕事を始めてみると、スタートは一番下なので上がっていく楽しみがあるし、ネイルで培った技術との掛け算は絶対に起こって、そこで上手く掛け算をしたら、オンリーワンになれるので面白いですよ。
お笑いをやって、絵本をやって、ウェブサービスやウェブコミュニティーを運営して、映画を作る過程で、僕は5年おきぐらいに仕事をリセットしていますが、「そもそも絵本って、どうやって作るの?」というところから始めるのは面白かったし、「芸人×絵本」の正解を探すのは楽しかったです。
今も、新しいことに挑戦していますが、分からないことだらけで、先週なんて、ついに長崎から伝統芸能の先生をお招きして、勉強会まで開いていただきました。
そこで学んだことと、映画で培った技術を掛け算したり…とにかく、意識的に辞め続ける限り、挑戦が終わることはありません。
なるべく、ネイルから離れた職業を始められることをオススメします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【Q】(奈良坂さん)
今や一億総発信者の時代ですが、そうなると受信者(受け手)の奪い合いが酷くてイチ素人では完全に埋もれてしまいます。
そこからの脱却方法はありますか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【A】
受信者の奪い合いになっているのであれば、受信者になればいいと思います。
オンラインサロンを活用する方法でいうと、僕の記事に、毎朝、数百件のコメントがついていると思うのですが、そのコメントに返信すると、一気に応援者を増やせると思います。
それでは、素敵な日曜日をお過ごしください。
(おしまい)
▼西野亮廣の最新のエンタメビジネスに関する記事(1記事=2000~3000文字)が毎朝読めるのはオンラインサロン(ほぼメルマガ)はコチラ↓
▼Instagram版はコチラ↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?