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3万人以上の巨大コミュニティーを運営してみて分かったコトbyキンコン西野

このnoteは2019年12月25日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:ホシノ リキオ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
3万人以上の巨大コミュニティーを運営してみて分かったコト
というテーマでお話したいと思います。

「数」のメリットはメチャクチャある

この3万人以上のコミュニティというのは僕のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』のことですね。

今現在、会員数が3万3,000人(voicy収録当時。2020年4月末現在は5万3000人)ぐらいですかね。インスタグラムの方も入れると3万4,000人くらいです。

オンラインサロンとよばれるものが世に出たのは5年くらい前ですかね。あの当時「オンラインサロンは人数が増えすぎるとコミュニティが薄まる」みたいな感じで言われていたんですよ。

twitterとかfacebookとかInstagramで何十万人とか何百万人とかのフォロワーを持つことが珍しくなくなった時代は、やっぱり広さじゃなくて深さ、濃さだと。

「コミュニティの濃さこそが、次の時代の覇権を握る」みたいなことが結構言われていたんですよ。

濃さを奪ってしまうものは何なんだって言うと人数であるって。
人数が増えれば増えるほど人との距離が生まれてしまってコミュニティが薄まってしまうと。

でも、それ本当かな?と思ったんですよね。
本当に人数が増えたら薄まってしまうのかな?って。
逆に、増えたことによって新たに生まれる濃さっていうのはないのかな?と思ったんですね。

だって、そもそも地球人が2人しかいなかったとしたら、オンラインサロンなんて生まれてないわけじゃないですか。

地球人がどんどん増えに増えて、そこでまた国っていう単位で細分化されて、日本っていう大枠の中でも多種多様な考えが出てきたから「気が合うもの同士で固まりましょうね」っていうことでオンラインサロンっていうのが生まれたわけですから。

これって人数が増えたことによって、新たに生まれた濃さだなあと思って。

その理屈で言うと、増えたことによって生まれる濃さ、新たなメリットっていうのはあるはずなんですよ。

そこで生まれた問題は、「大きなコミュニティを持っている濃さ、新たなメリット」と「小さなコミュニティが持っているメリット」を天秤にかけたときにどっちが勝つのか。

もしかしたら大きなコミュニティが勝つかもしれないじゃないですか。いままで誰も確かめていないから。なのに「コミュニティを大きくしちゃダメだ!」っていうのは憶測で喋ってると思って。

じゃあ、その確認作業を1回してみたいなぁと思ったんですよ。
つまり、人数を増やしたらどうなるんだ?ってこと。

僕のオンラインサロン、最初500人ぐらいでやってたんですよね。

それぐらいでいいと思って、それ以上増やすつもりはあまりなかったんですが、2018年の1月1日から「よし、増やそう!」と決めて、そこから人数を増やすための立ち居振る舞いあれやこれやと研究して、結果、現在34,000人(voicy収録当時。2020年4月末現在は5万3000人)になりました。

なってみてわかったことは、人数が増えたことによって生まれたメリットっていうのは非常にでかい。人数が増えたことによって生まれた新しい濃さがあったんですね。

たとえば、サロンメンバー同士でマッチングが起こってるんです。

『西野亮廣エンタメ研究所』のサロンメンバーだけが自分の働いているお店を登録できるマップがあって、どこかお店に行きたいときにそのマップで検索すればサロンメンバーがやっているお店に行ける。みんな、サロンメンバーの店に行きたがってるんですね。

お金を落とす先って、よく知らない人のところよりも、気が合う人のほうがいいから。だから、そういうマップを作ってみたら、やっぱうまく機能したんですね。

顔を知らなかったとしてもサロンメンバーとして繋がっているから、そこででサロンメンバー同士の新たなコミュニティが生まれる。新たな濃さが生まれている。

ここでいう濃さっていうのは、オフライン上で膝を突き合わせて会っているということですね。

絶対にツイッターとかフェイスブック、インスタでは「お店行きます!」とはなかなかならないわけじゃないですか。これは、サロンを大きくしたことによって新たに生まれたコミュニティのメリットだなと思いました。

もうひとつ、ここ最近『SHIBUYA FREE COFFEE』っていうグッズショップをはじめたんですけど、サロンメンバーの仕事を紹介することがサロンの中の新しいコンテンツとなってるんですよ。

サロン内でのお話だから、あまり詳しくは言えないんだけど、僕がやっているお仕事をサロンメンバーに手伝ってもらってあれやこれやと改善してくれたり、お手伝いしてくれたりしているんです。

それで、僕が「この方がこんなお手伝いしてくれました」みたいなことをサロンの中で投げるんですね。

そうすると、「この人ってこんな技術があるんだ」ってサロン内に知れて「じゃあ、その人に私も仕事頼んでみよう」ってなって、サロンメンバーの仕事をサロン内で紹介することがサロン内のコンテンツとなり、紹介されたサロンメンバーの結局宣伝となっている。

これを実現させたのは結局何かと言うと「数」なんですよね。
お店のマップにしても、やっぱ「数」の影響がでかかった。サロンメンバーが100人だったら、近くにサロンメンバーの店なんかないんで。

サロンメンバーが何万人っているから、東京でそのマップをパって検索したときに一気にサロンメンバーの店がバーって出て「この店いこう!」と選ぶことができる。それは「数」が成立させた。

サロンメンバーの仕事をサロン内に紹介することがサロンメンバーの仕事の宣伝になっているっていうのも、やっぱり「数」で。

これは読み手が5人とか10人だったら濃いかもしれないけれども、そのお仕事の宣伝にはなってない。やっぱお客さんが少ないんで、CM効果がないということですね。何万人が見てるから、結局CM効果があったということです。

これって本当に人数が増えたことによって生まれたメリットだなぁと思っていて「小さなコミュニティと、大きなコミュニティどっちがいいの?」の結論は、僕はうまくやれるんであれば大きなコミュニティの方がいいっていうのが今のところの結論です。

また進捗ありましたらご報告いたします。

というわけで、
3万人以上の巨大コミュニティーを運営してみて分かったコト
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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