キンコン西野がYouTubeをするなら、どう攻める?
このnoteは2021年3月29日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:日本の国蝶オオムラサキを日本一の数、飼育している、ちょうちょ大好き蝶太郎こと、林太郎 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
本題に入る前にお知らせを二つさせてください。
僕の絵本最新作『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』の予約がAmazonさん、楽天さん等で始まっております。
裏話ですが、僕は絵本を作る時に、とにかくすごい量の絵を描くんですね。
リモートでチームで作っているので、「ここはこんな感じでお願いします」という指示の役割を果たす絵です。
で、スタッフさんと会議をしている中で、「皆で描いた絵もいいけど、西野が指示の際に描くラフスケッチもいいよね」という話で盛り上がりまして、今回の絵本の表紙は、僕のラフスケッチを採用することになりました。
鉛筆一本で描いていて、しかも線を探っている痕も残っているので、少しお恥ずかしいのですが、スタッフさんが「いい!」というものですから、その言葉を信じて、そのまま表紙にさせていただきました。
中身は、キチンとカラーになっておりますので、ご安心ください。
そして、『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のサイン本のご予約も承っております。
西野が個人で受注して、サインを入れて、梱包して、配送する…という内職を続けております。
興味がある方はオンラインショップ「キンコン西野のサイン本屋さん」で検索してみてください。
宜しくお願いします。
そして、お知らせがもう一点。
4月19日の20時30分からおこなうオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大事なお金の話』の受講者が【3400名】を突破しました。
本当にありがごうございます。
こちらの講演会は、「学校では教えてくれないけど、生きていく上で絶対に持っておかなきゃいけないお金の超超超基本」についてお話しします。
なので、サロンメンバーさんや、金融リテラシーの高い人からすると、「いやいや、そんなことは知ってるよ」という内容になるので、ご容赦ください。
日本は、「そんなことは知ってるよ」ということを教わる場所が本当にないので、こういう機会を設けさせていただきました。
「お金の稼ぎ方」というよりも、「身の守り方」の話です。
興味がある方は、オンラインショップ『CHIMNEY TOWN BASE』で検索してみてください。
宜しくお願いします。
そんなこんなで本題です。
昨日、雨上がり決死隊の宮迫さんのYouTubeチャンネルで流れた動画観られた方いますか?
宮迫さんと、極楽とんぼ山本さんという、メン・イン・ブラックが僕の家に乗り込んできて、暴れ倒すという、昭和バラエティー感満載の動画です。
勉強になることは一つもありませんが、ただただ笑っていただけたら、僕の家も成仏しますので、是非、気構えずに、ご覧いただきたいのですが…時々、僕は、こういった形でYouTubeに出させていただくんですね。
コラボの依頼だとか、あとは新R25さんの企画に呼ばれた時に、ホイホイ出ていくのですが、基本的には僕、YouTubeをやってないんです。
「やっている」と言えるのは、毎週一回、梶原君と二人でウダ話をする『毎週キングコング』と、夜中に気まぐれにおこなう生配信ぐらいで、レギュラーでYouTubeに割いている時間は週に1時間ぐらいです。
一応、YouTubeチャンネルも持っていて、チャンネル登録をしてくださっている人もいるのですが、あまり期待には応えられていないと思います。
「申し訳ないなぁ」と思いつつも、どうしてもYouTubeに割く時間が作れなくて、こんな感じなっちゃっています。
そんな中、先日、新R25のチャンネルの中で「西野さんがYouTubeをするなら、どんな攻め方をしますか?」という質問をされたんです。
その動画も面白いので是非、観ていただきたいのですが、なんせ、新R25さんの企画内容は事前に知らされるものではなくて、その場で知らされるので、考える時間が3秒もないんですね。
だいたい、1〜2秒で答えを出さないけないのですが、その調子なので、後々、「ああ、あれを言い忘れていたなぁ」ということがあったりします。
で、あらためて、「西野がYouTubeをするなら、どうするか?」ということを考えてみたのですが、去年だったか、僕、たしかnewspiksさんの番組の中で「2021年は、YouTuberさんは厳しくなるだろうね」という話をさせていただいたんです。
もちろん、「極々一部の方を除いて」です。
その意見に対しては、そこそこ賛否両論あったのですが、そこは単純な算数で、発信する人が増える一方で、お客さんの数は増えていないので(※厳密にいうと、お客さんが増えるスピードよりも、発信する人が増えるスピードの方が早いので)、当然、パイの取り合いになって、一人あたりの取り分が小さくなる。
賛否両論も何も、ここって、抗えない部分じゃないですか?
で、実際、今、多くのYouTuberさんが去年までのようにはいかなくなったと思うんですね。
「再生回数を稼いで、いくら」という勝負は、極めて難しくなった。
多くの人は「広告費で稼ぐ」が厳しくなったので、「ダイレクト課金」を取りにいかざるをえなくなると思うのですが、しかしながら、多くの人は「商品」を持っていない。
お客さんがお金を払って買いたくなるようなものを持っている人って、稀だと思うんですね。
という大前提を踏まえた上で、「西野がYouTubeをやるなら、どうするか?」というところなのですが、まずは「スタッフを雇わない」というところから始めると思います。
ここも数学の話になるのですが、たとえばスタッフ一人を雇うのに月に40万円だとするじゃないですか?
カメラマン兼ディレクターと、あとは諸々のフォローをしてくれるスタッフ二人を雇って、80万。
で、自分も食っていかなきゃいけないから、自分の分も含めると、120万。
人件費だけで、月のランニングコストが120万円だとすると、1ヶ月が30日だから、1日の利益が4万円ないとダメですよね?
少し高く見積もりますが、たとえば、そのYouTubeチャンネルの広告単価が一再生あたり「0.4円」だとすると、毎日、10万回再生を突破しなくちゃいけない。
スタッフを一人増やすごとに、ここのハードルは高くなって、仮に二人増やしたとしたら、ドンブリ勘定で申し訳ないですが、毎日16万〜17万再生をクリアしなくちゃいけない。
ちなみに、今は「毎日配信」を前提に話していますが、これが二日に一回ペースで配信するチャンネルだと、毎日稼がなきゃいけない再生回数はその倍になります。
人件費って本当に高くて、その分を再生回数で稼ぐのって、かなり厳しいゲームになってきます。
問題は、「再生回数が稼げるような企画をしなくちゃいけない」という部分で、そうなると、意外と自由がないじゃないですか?
めちゃくちゃ当たり前の算数を堂々と話しちゃっていますが、これが一人でやると、1ヶ月のランニングコストは30〜40万円で、一日あたりの再生回数は2.5万回ぐらいでいい。
そうなると、結構、エッジの効いた内容をお届けすることができるので、コアファンが作りやすい。
コアファンというのは、自分の商品を買ってくれるような人のことです。
お客さんの取り合いになっている時代は、「たくさんのライトファンを作る」というよりも「少しのコアファンを作る」という方に目を向けた方がいいなぁと思うので、「西野がYouTubeをやるなら?」という質問の答えは、「再生回数が回らなくても、仕事が周り続けるように、スタッフを雇わない」です。
何かの参考になれば嬉しいです。
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