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現代の若手社員が背負っているリスク byキンコン西野

このnoteは2020年10月23日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:おかみかずや さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「現代の若手社員が背負っているリスク」
というテーマでお話しします。


本題に入る前に、近況報告を2つほどさせてください。

一つ目は、昨日もテレビ朝日さんの番組に出させていただいたのですが、ここから映画『えんとつ町のプペル』の公開までの間、キンコン西野にしては結構テレビに出ます。

べつに芸能界を引退したではないのですが、「作品を作って届ける」というのは、時間を要する作業でして……なかなか、出役として表に出れないんですね。

「出役としての才能もそんなに無い」という理由もありますが(涙)

 
なので、基本的に僕のスケジュールは、アトリエに籠るか、公園を散歩しながら一人でブツブツ言ってるヤバいオッサンをやるか……で、おそらく御近所さんからは、「あいつは仕事があるのか?」という心配をされています。

一応、働いていると思うんですけど、表に出てないと、そうなっちゃうんです。

ただ、今回は、結構いろんな番組に出させていただくので、御近所さんも安心させられるんじゃないかと思っております。
また、オンエア情報が出次第、逐一、ご報告させていただきます。


次に、二つ目の近況報告です。

僕はイイ人と思われたくて、支援活動めいたものを結構積極的にやっているのですが、そんなことをしていたら「僕も、私も、協力したい」という神様のような方が出てきてくださって、その結果、「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」というプロジェクトが立ち上がったんです。

【こどもギフト】

これは、「世界中の子供達に絵本を毎月1冊の絵本を贈る」という「支援のサブスク」で、ご自身のお小遣いの中から、会社の売り上げの中から、毎月2000円を支援してくださる方が、今現在、846名もいます。

つまり毎月846冊の絵本が子供達に届くわけですね。毎月です。

これが成立しているのって本当に凄いことで、どこかでキチンと取り上げた方がいいテーマだなぁと思っております。

そんなこんなで先日は沖縄の「兼原小学校」と「赤道小学校」の1年生〜3年生まで全員に絵本をプレゼントしてまいりました。

その時の模様は「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」の支援者グループの方に活動報告として出させていただいております。

『こどもギフト』は需要があるかぎり、生涯続けていこうかなぁと思っている活動ですので、興味がある方は是非、のぞいてみてください。

さて、そんなこんなで今日の本題です。

労働基準法の改正ってチョコチョコおこなわれていて、今年の4月にも改正されて、たしか時間外労働の上限が「月に45時間・年間360時間」とかなんです。
それを超えると罰則があるんです。

 
ちなみに、一般的な労働時間は1日8時間。
これを僕におきかえた時に、僕、大体、一日18時間〜20時間ぐらい働いているんですね。
仮に18時間だとしたら、労働基準に照らし合わせると、僕の1日の時間外労働が10時間。

月に300時間。
年間にすると3600時間です。

でも、労働基準法の上限は、月に45時間。年間360時間じゃないですか?

ちゃんと働いている人は、時間外労働でいうと、僕の1/10の時間しか働いていないわけです。
もちろん「働いている時間が長ければ、いい結果になる」という話じゃありませんが、よっぽど時間の使い方が上手い人じゃないかぎり、仕事の結果というのは労働時間に概ね比例すると思います。

「いやいや、仕事の時間を削って、家族との時間を作りたいんだ」というのであれば話は別です。
それは幸せの一つの形ですし、他人がどうこう言えるものじゃありません。

そうじゃなくて、シンプルに「成り上がりたい」と思っている人に対して、労働基準法というのは、なかなか厄介なハードルだなぁと思っております。

それともう一つ。

昨日、ウチの田村Pが、オンラインサロン内で、ウチの若手スタッフに対して、一言で言うと「お前ら、ナメなよ」という記事を投稿したんですね。

【西野亮廣エンタメ研究所】

ちょっと説明がややこしいんですけど……今、「全国の子供達に映画『えんとつ町のプペル』をプレゼントしたい!」というクラウドファンディングを実施していて、クラウドファンディング上で、「映画『えんとつ町のプペル』をプレゼントして欲しい」という子供施設と、「映画『えんとつ町のプペル』をプレゼントしたい」という大人をマッチングしているんです。

ちなみに、もし、期間中にマッチングしなければ、僕が自腹で子供施設にプレゼントさせていただくので、手を挙げてくださった子供施設には100%、映画『えんとつ町のプペル』の前売り券がプレゼントされます。

で、例えば、愛知県の○○幼稚園から手が挙がれば、すぐに「○○幼稚園に支援できる権」というものを、クラウドファンディングのリターンで出して、かつ、「新しいリターンが出ましたよ」ということをご報告する為に、僕がそのリターンをスクショして、画像を整えて、支援先のリンクを貼って、サロン内にある各県人会に投げていたんです。

愛知の幼稚園から手が挙がれば、「愛知県人会」の投稿に、「○○幼稚園から手が挙がりました〜」というご報告を。
やっぱり、「地元を応援したい」という気持ちがあると思うので。


で、僕は、映画やら何やらを作っている合間を見つけて、その作業をずっとやっていたのですが……その作業を僕がやっていることはウチの若手スタッフは全員知っているんですね。

それに対して、田村Pから雷が落ちまして……まぁ、要するに「なんで、西野亮廣に事務作業をやらせとんねん」です。
 
「西野亮廣が今、どれだけ大変な思いをして映画を作っているかお前ら知ってるやろ。制作に集中させてあげるべきやし、休ませてあげろや。お前らは事務作業をしている西野亮廣をなんで見て見ぬフリをしとんねんっ!」という大雷が落ちました(笑)


ウチの会社は「社内で起きていることは全部ネタにする」をモットーに、業務連絡ですらサロンの記事でおこなっていたりするのですが、今回は雷が落ちました。

田村Pは株式会社NISHINOの社員じゃないので、「外野の意見」として、それが言えたわけですね。

【田村サロン】

こういうのって、今「パワハラ」みたいに扱われてしまうので、なかなか言えないじゃないですか。

ただ、若手の未来を思うと、「とびっきりの愛を持って叱る」というのは絶対に大事で、僕も先輩に山ほどしごかれたクチなんですけど、今は感謝しかないんですね。
あそこで、しごかれないまま40才になっていたことを思うと、ちょっとゾッとします。

ウチの若手はタフなので、「田村Pに怒られたことをネタにして喋る会」というイベントを開催するらしいのです(最高!)

そろそろ話をまとめますね。

 
今、20代の方は労働基準法の改正や、「パワハラ」と言える権利を持ったことで、かなり守られている反面(これはとても素晴らしいことだと思います!!)、「労働時間による下克上を起こしにくくなっている」ということと、「しごかれなくなっている」という大きすぎるリスクを背負っていることは、把握しておいた方がいいと思います。


これらは安全とトレードオフの関係なので、そこは上手にやりくりしてみてください。
超絶応援しています。

今日は「現代の若手社員が背負っているリスク」について、お話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


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2020年12月25日公開!
映画『えんとつ町のプペル』

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※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。んでもって、ビジネス書に掲載するレベルのコラムを毎朝投稿しています。
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