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『否定するなら、対案を出せ』も、ほどほどに【キンコン西野】

このnoteは2021年10月30日のvoicyの音源、『えんとつ町新聞』の内容をもとに作成したものです。

今日は「『否定するなら、対案を出せ』も、ほどほどに」というテーマでお話ししたいと思います。

本題に入る前にお知らせをさせてください。

お知らせ!いよいよ明日まで!『映画 えんとつ町のプペル』再上映


映画 えんとつ町のプペル』の再上映が、まもなく終了します。

10月31日までの「ハロウィン限定復活上映」となので、早いもので、泣いても笑っても、明日で終了です。

最終日の明日は、都内で「舞台挨拶」がございます。

「舞台挨拶」のスケジュールは以下の通り。

【10月31日(日)】
 
・Tジョイ PRINCE品川 【SOLD OUT】
・TOHOシネマズ 六本木ヒルズ 【SOLD OUT】
・渋谷 HUMAXシネマ 【SOLD OUT】
・TOHOシネマズ 新宿 【SOLD OUT】
・TOHOシネマズ 池袋 【SOLD OUT】
TOHOシネマズ日比谷 17:10〜
TOHOシネマズ日比谷 19:50〜 (勉強会)
 

  
現在、購入可能な、「TOHOシネマズ日比谷」の舞台挨拶は、「10万分の1秒の音響映画祭」内での開催となりますので、チケットは「ぴあ」アプリ限定で先行販売!

※ご注意ください。「チケットぴあ」のアプリではなくて、「ぴあ」のアプリです!
 
日比谷の舞台挨拶(30分トークショー)は、17時10分の回は、市川海老蔵さんと作る新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』の内容を喋って、19時50分の回は、に11月8日に日本武道館で開催する『サーカス!』という学校イベントで話す内容を先にお話ししようかなぁと思っております。
こちらはゴッリゴリのビジネスの話なので、ご了承ください。

お知らせ!『映画 えんとつ町のプペル』DVD&Blu-ray発売決定


そしてもう一点。

「映画館に行けないよ〜」という方に向けて、『映画 えんとつ町のプペル』のDVD&Blu-rayの発売が決定しました。

https://www.amazon.co.jp/s?hidden-keywords=B09GNX2HZD%7CB09GNWR6JR%7CB09GNYHR4Y%7CB09GNXQQ62

Loppi &HMVさん、Amazonさん、楽天ブックスさん等で予約がスタートしていますが、それぞれ特典が違いますので、詳しくは『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。

よろしくお願いします。

なぜ「否定をするなら対案を出せ」って思っちゃうのか?


そんなこんなで本題でございます。

今日は「『否定をするなら対案を出せ』はほどほどに」というテーマでお話ししたいと思います。

散々、擦られているテーマだと思うので、ちょっと実例を交えてお話ししたいと思います。

よく「否定をするなら対案を出せ」と言われるじゃないですか?

これって、是か比か?0か100か?で議論できるテーマじゃないと思っていて、僕自身、「否定するなら、対案を出してよ」と思うこともあるのですが、一方で、「対案を持たない限り否定しちゃいけない会議って、厳しすぎるよな」と思ったりもします。

つまり「時と場合による」というところなのですが、じゃあ、僕自身、どういう時に「否定するなら対案を出せ」と思っちゃうか?を考えてみたのですが、結構、「理屈」じゃなくて、「感情」が発動した時が多いような気がします。

 
簡単にいうと「ムカついた時」です。

こちらが提案したアイデアに対して「それは良くない!」と言われるのと、

こちらが提案したアイデアに対して「ごめんなさい。かといって対案は思いついていないのですが、その方向に進めない方がイイ気がします」と言われるのとでは、

結果的にどちらも否定しているのですが、後者に対しては「対案を出せっ!」という気持ちは湧かない。

むしろ、「なるほど。じゃあ、他の可能性を探ってみよう」と、“一緒に対案を出す方向”に向かいますよね。

反対意見の“言い方”が乱暴な人間に対して、売り言葉に買い言葉で「そんなに否定するなら、対案を出せよ」といった感じで言ってしまう…というのが実際の現場で起きていることだなぁと思うのですが、でも、ぶっちゃけ、「反対なんだけど、対案は無い」ことってあるじゃないですか?

「戦争反対」なんて、まさに。

 
「戦争反対」を歌うジョンレノンに対して、「対案を出せ」とか言う人って、あんまりいないと思うんですね。

クリティカルな対案を出せていれば戦争は終わっているハズで、出せないから続いている。

だけど、全体的には「終わらせる方向でいきましょうよ」という形で進んでいます。

そういうことって、実際の現場では普通にあるじゃないですか?

特に、モノ作りの現場では、クリティカルな意見が出る前の段階として、「方向性を決める」という作業があるんですね。

アイディアを出し合ったことで辿りつけたゴール


具体的な話をします。

現在、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』を制作しているのですが、先日、カンパニーの皆と「ラストシーンをどうするか?」という議論になったんですね。

『えんとつ町のプペル』のラストシーンは、ゴミ人間「プペル」と、煙突掃除屋の少年「ルビッチ」が、船に乗って、煙の上に行くのですが、絵本や映画だと、地上と空でカットを割ることができるので、「プペル」と「ルビッチ」のツーショットを作り出すことができますが、舞台で「プペル」と「ルビッチ」のツーショットを作ろうと思ったら、基本的には、「その二人以外はステージをハケる」か、「その二人以外には照明を当てない」か、のいずれかになります。

議論の中では、「二人以外はステージからハケましょう」「二人以外には照明を当てないようにしましょう」という意見が最初に出てきたのですが、

それに対して、「ごめんなさい。対案がないまま喋り出しているのですが、『二人以外はステージからハケる』や『二人以外には照明を当てない』は、もう何も思いつかなかった時の最後の手段にとっておくとして、やっぱり、せっかく全員野球で進めてきた作品ですし、『ラストシーンは全員がステージ上にいて、全員がライトが当たっている』方向でアイデアを出し合ってみませんか?」という“反対意見”が出たんです。

今、聞いてどう思いました?

不快には感じなかったですよね?

「対案は無いんだけど、そっちの方向に進めない方がイケてるんじゃね?」という言い方をされて、これには、その現場にいた皆が「そうだね。一旦、全員がステージ上にいる方向で考えてみよう。で、最悪、何も思いつかなかったら、今、出ているアイデアでいこう」となったんです。

その結果、とんでもないアイデアが出てきて、「やっぱり全員がステージに残る方向でアイデアを出し合って良かったね」と全員がなりました。

「否定をするのなら、対案を出せ」がまかり通っているチームだと、絶対に辿りつけないゴールです。

今回の作品だと、主演の吉原光夫さんが、そのあたりのハンドリングが本当にお上手で、もう毎日勉強させていただいているのですが、吉原さんって、よく、「ごめんなさい。何も思いついていないのですが、なんか、そっちの方向には進めない方がいい気がします。どうしたら、いいですか?」という言葉を使われるんです。

僕らは、往々にして、「自分と違う意見」を敵対視してしまうことがありますが、「違う意見」というのは、山頂に向かう別のルートの提案であって、むしろ、自分の味方でしかない。

あとは、「提案の仕方」「否定の仕方」ですよね。

もう、この一点に尽きる。

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の稽古現場は勉強になることばっかりで、意見の出し方一つ、リアクションの仕方一つに、いちいち「気付き」があるので、そこで学んだことは今後も積極的に皆さんに共有していきたいと思います。

ちなみに、主演の吉原光夫とキングコング西野による公演終了後のアフタートーク付きのオンライン配信チケットの発売が開始しました。

「えんとつ町のプペル オンライン」で検索かけていただけると、『えんとつ町のプペル オンライン劇場ZA』というサイトが出てきますので、そちらでゲットしてみてください。

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