見出し画像

【キンコン西野】今の40代~50代が抱えている葛藤

このnoteは2021年4月10日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:もっとコマ撮りアニメに効果音を付けていきたい。フォーリーアーティストの渡邊雅文 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

4月19日に開催するオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』の受講者数が【5900名】を突破しました。

本当にありがとうございます。
こちらの講演会は「学校では教えてもらえないけど、生きていく上では絶対に知っておかなくちゃいけないお金の超超超基礎知識」について、キングコング西野が、ものすごく分かりやすくお話しします。

お金リテラシーが高い人からすると「そんなの知ってるよ。もっと、新しい情報をくれよ」と思ってしまうような内容だと思うので、そういう方は誤まって受講しないでください。

今回の講演会が終わったら今度は、『映画 えんとつ町のプペル』の広告戦略で学んだことを1本にまとめた講演会(テーマ「マーケティングの今」)をやろうかなぁと思っておりまして、経営者さんや個人事業主さん達はそっちを選んでください。

今回は小学校高学年〜お爺ちゃん&お婆ちゃんを対象にした「お金の基礎知識」についての講演会です。
チケットは800円。視聴にはFacebookアカウントが必要です。
チケットをお求めの方は、『CHIMNEY TOWN BASE』で検索してみてください。

そして、もう一点。

『映画 えんとつ町のプペル』は去年の12月25日に公開された作品なのですが、東京では渋谷HUMAXシネマさん で今も上映してくださっていて、本当にありがたいなぁと思っている最中……なんと!!

このタイミングで、大阪・心斎橋にございます『シアタス心斎橋』で『映画 えんとつ町のプペル』の上映がスタートしました。

「上映がまだ続いています」じゃなくて、上映がスタートしたんです(笑)。

いやはや本当にありがたいです。
「まだ観ていない」という方や、「最後にもう一回だけ観たい」という方は、この機会に是非、劇場にお越しください。

全国でも、まだまだ上映してくださっている劇場があるので、一度、お近くの劇場のスケジュールを確認していただけると嬉しいです。

劇場スタッフさんを含め、長い間、作品を愛してくださって本当にありがとうございます。

そんなこんなで本題に入りたいと思います。

 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 今の40代~50代が抱えている「葛藤」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

僕は(株)CHIMNEYTOWNというチームで動いておりまして、このチームにおける主な役割は「新作を作る」なんです。

基本的に僕らのチームは、西野が作り出した作品をベースに事業を横展開していっているので、やっぱり僕は新作を作らなきゃいけないんですね。

去年12月あたりはいろんなメディアに出させていただきましたが……あれは「映画のプロモーションをチョコッとさせていただいてイイっすか?」というコチラ側のワガママを、テレビ製作の方々がご厚意で受けくださったからであって、「3〜4年に一度の出来事」です。

僕の基本的なスケジュールとしては、朝から晩までアトリエに籠る一年365日を送っています。
「超」が付くほどの、ひきこもり生活です。


そんな中、最近多いのが、(これも時代だなぁ)『YouTubeのコラボの依頼』です。

お世話になった方からのオファーなどは、「久しぶりにお話ししてみたい」という理由でお受けしているのですが、そうじゃない限りは、なかなかお受けできません。

もともと僕は、15年ほど前から「露出すること」を目的としていませんし、そもそも……YouTubeのコラボは「お互いの視聴者を行き来させて、お互いのチャンネル登録者数を増やしましょうね」という下心で成立している部分があると思うのですが、僕らのチームには「チャンネル登録者数を増やしたい」という意思がない。

というか、厳密に言うと、「チャンネル登録者数を稼ぎにいくことに時間を割くこと」よりも「新作の制作に時間を割くこと」の方が優先度が高かったりするんです。


今だったら、『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』という絵本を作っていて、そこには「締切」が絶対にあって……この制作を後回しにして、YouTubeの撮影に参加するのは、やっぱりチョット難しいんですね。

セコイ話ですが、会社としては、「作品の宣伝になる」などの何かメリットがないとスケジュールが切れないんです。

 
普通の社会人ならば、そこのメリットというのは「ギャランティー」で、
YouTuberさんだったら、それが「チャンネル登録者数」になると思うのですが、僕らは、そうではない。

ここがチョット難しいところですね。


いずれにせよ、最近は、まわりが「YouTubeでなんとかしないと!」という空気になっているのはヒシヒシと感じます。

一時期、芸能人が「Clubhouse」に大量に流れたのも、「今度こそは波に乗り遅れないぞ」という雰囲気が凄かった。
僕も僕で生き残りをかけて戦っていますし、皆も戦っているんですね。


そんな中、

20代〜30代のタレントさんはネットに体重が乗っている感じがするのですが、40代〜50代のタレントさんは若干、テレビに後ろ髪を引かれている感じがします。

これは昨日のオンラインサロンの記事でもチョコっと書いたのですが、
60代以上のタレントさんは、もう「テレビだ!」という感じで覚悟が決まっていて、
20代〜30代のタレントさんは「ネットという選択肢を省くなんてありえないでしょ」とスパッと判断できているのですが……
その間の40代〜50代のタレントさんには迷いが見える。


YouTube見ていても思いません?
どこかに「本気でやってませんよ」というエクスキューズ(弁明)を残している。
#お前が言うな

カジサックとか、オリラジ中田君とかは、両足突っ込んで「おりゃー」とやっていますが、そこまで振り切れている40代~50代って、なかなかいない。

これは芸能の世界に限らず、いろんな業界で起きていて、今の40代〜50代の人たちが活動を始めた頃にはSNSなんてなかったんです。

なので、お手本となる生き方は今の60代の人達なんですね。
今の60代の人達の成功の形がゴールだった。
なので、そこを目指した。

テレビの世界で言うと、冠番組やレギュラー番組の「本数」がステータスになり、
音楽の世界で言うと、「CDの売り上げ枚数」がステータスになっていた。

だから、「どうやったらレギュラー番組が増えるんだろう?」「どうやったらCDが売れるんだろう?」で走ってきたのですが、
ある程度、キャリアを積んだタイミングで、
カジサックや、オリラジの中田君のような「チャンネル登録者数」という成功の形が出てきて、
米津玄師さんや、KingGnuさんや、YOASOBIさんのような「再生回数」という成功の形が出てきた。

 
20代〜30代は、その成功の形ネイティブだから、「そっちだな」と割り切れるのですが、40代〜50代には、
「このまま、これまでの成功例を追えばいいのか?」
「それとも新しい形の成功例を追った方がいいのか?」
「今から新しい形の成功例を追ったところで、もうオジサンになってしまった自分が20代〜30代に勝てるのか?」
という葛藤がある。


キャリアを積んだタイミングでゲームチェンジがおこなわれた世代ですね。

もちろん僕も、そこに入っているのですが、これは「見もの」ですよね。
ここのハンドリング次第で、おもいっきり明暗が分かれる。

個人的には、面白い時代に生まれたなぁと思っています。

同世代の方に自戒を込めてアドバイスをするとするのであれば、「外野の声をほどほどに無視した方がいいよ」です。
この世代の正解は、まだ、ほとんどの人が出せていないので。

そんなことを踏まえて、40代〜50代を見てみると面白いと思います。



▼西野亮廣の最新のエンタメビジネスに関する記事(1記事=2000~3000文字)が毎朝読めるのはオンラインサロン(ほぼメルマガ)はコチラ↓

▼Instagram版はコチラ↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?