巨人の倒しかた byキンコン西野

このnoteは2021年2月6日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:ビールを克服して西野さんと飲みに行きたいさえこ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

ノンスタイル石田君と同期水いらずで喋るオンラインイベント『ノンスタ石田×キンコン西野 ~呑みながら語るエンタメの未来~』が2月12日に開催されます。

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アーカイブは2月14日まで残ります。

こちらのイベントは、2月2日〜2月10日までの『映画 えんとつ町のプペル』のチケットの半券が参加券となります。ので、その期間内に映画をご覧になられた方は、チケットを捨てずに持っておいてください。

参加方法等、詳しくは『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページの方でご確認ください。

(※こちら↓)

石田君とはデビューの頃から一緒に切磋琢磨してきた仲なので、結構、面白い話になると思います。宜しくお願いします。

そして、もう一点。

先日、ニュースが出ましたが『映画 えんとつ町のプペル』の台湾の公開が4月1日に決まりました。

これに伴って、僕のオンラインサロン内で『台湾』のグループを立ち上げました。

一昨日立ち上げて、現在、600名弱の方のグループになっておりますが、こちらは主に、台湾在住の方や、台湾にご家族&お友達がいらっしゃる方に、ご参加いただいております。

僕は仕事がら、よく海外に行くのですが、やっぱり勝手が分からない異国の地で「繋がりがある」って、これほど心強いことはなくて……今回は『映画 えんとつ町のプペル』をキッカケに、ここで交流が生まれたり、また、日本から一人で台湾旅行に行くときに迎え入れられる場所にしたいと思っています。

興味がある方は僕のサロンの昨日、一昨日の記事にグループのリンクを貼っておりますので、ご確認ください。


そんなこんなで今日の本題です。

昨日、「『映画 えんとつ町のプペル』がシブトイ件」という記事を読んだんです。

記事を要約すると……

・去年公開された映画の中で、今でもランキングのTOP10に入っているのは『鬼滅の刃』と『えんとつ町のプペル』だけ。
・西野のドブ板営業が泣けてくる。
・ドブ板営業をしている西野が批判されるのはなんで?

といったところです。

僕のやっていることが丸裸にされて、恥ずかしくなっちゃったのですが、是非、読んでいただきたいです。

この記事の中で、「ドブ板営業をしている西野が批判されるのはなんで?」とあったのですが、僕の口からご説明させていただきます。

僕、映画公開後から、トークショーで1日2〜3劇場をまわったり、緊急事態宣言後からは、トークショーはできないので「一緒に映画を見る」と称して、各劇場をまわったんですね。

それに対して、一部で、「西野の知名度に頼ってる!」とか「作品の力だけで勝負しないのは卑怯だー!」という批判がありまして…まぁ、確かにあったんです(笑)

「ズルイぞー!」みたいな。

で、記事には「それを言い出したら、『鬼滅の刃』はメディアの力をフル活用して、特番を組んだり、アニメを再放送したり、特典をつけたりしているけども、それはいいの?」とありまして………あの、くれぐれも、この記事では「『鬼滅の刃』のやり方がダメだ!」と言っているわけではなくて、「皆、何かしらの特典をつけて集客していたりするのに、なんで西野が個人で動く特典だけレッドカードが出ちゃうの?」とあるんですね。

あと、「『鬼滅の刃』のメディアを使った大々的な特典に比べて、西野の『一緒に映画を見る』という特典は、規模が小さすぎて泣けてくる」とも(笑)

このへんが、すっごく恥ずかしかったポイントです。

ウチは、お金がないから、こうするしかないんです(泣きたい!)

で、「なんで西野のやり方だけ批判されちゃうの?」という点についてですが……シンプルに「僕の好感度が低いから」というのもあると思うのですが、やっぱり「個人の顔が見える」というのが大きいと思うんですね。

「仕組みで解決するか、個人のマンパワーで解決するか?」というところで……メジャー作品の、いわゆる「特典商法」的なものに対しての批判って、少なからずあると思うんですけども、仕掛け人の顔が出てきていないので、誰にパンチを打てばいいか分からない。

一方、『映画 えんとつ町のプペル』に関しては、仕掛け人は明らかに僕なんで、「何か不満があれば西野を殴れ」となる。

もっとも、ここは最初から背負うつもりでいたので、たいした問題じゃないです。

ただ、事実として、こういうことってあるよなぁ、という話です。

それこそ、AKB48のCDの握手券のやり方が批判された時って、国民は皆、秋元康さんを殴りにいったじゃないですか?

当時から、僕はあの批判には違和感を覚えていて、「音楽で勝負しろ−!」とか言っていたアーティストが、CDのジャケットを3パターンぐらい出していて、「初回限定バージョン」みたいなのも出していて、「え? そこはスルーなの?」と思ったんですね。

でも、そのCDのジャケットを数パターン用意する(=ジャケットを特典にする)というやり方は、アーティストの皆がやっていて、仕掛け人が誰だか分からないから、結構、ウヤムヤにされちゃう。

暗黙の了解で「これも特典商法だけど、ここまではOKだよね」という感じになっている(笑)

「全員で犯している罪は無罪」みたいな。

ただ、今回、自分が誰よりもドブ板営業をしてみて、痛感したんですけども、仕掛け人の顔が前に出てくるような「マンパワーでの課題解決」を否定してしまうと、もうベンチャーには勝ち目はないです。
#キッパリ

「全員で犯している罪は無罪で、それ以外は犯罪」ということで進めちゃうと、当たり前ですが、資本があるところが勝つので。

『えんとつ町のプペル』は同日公開の映画が『ポケットモンスター』だったんですが、ポケモンは毎週金曜日に30分放送されるんですよ。

テレビCMって、15秒でもすっごいお金がかかるので、なかなか打てないのですが、ポケモンに関しては毎週30分間のCMが流れているんです。
ポケモンって、土曜日(放送翌日)の客入りは明らかに増えるです。
 
そういった大資本と戦わなきゃいけないんですね。

となると、やれることは「個人で踏ん張る」しかないんです。
最初はそれしかない。

どうしたって、個人の顔は前に出ちゃうんです。

なので、「『個人の踏ん張り』を特典とした活動」を批判しちゃうと、確実に逆転は起きなくて、強者はより強者になり、弱者がより弱者になる未来しか待っていないので、そこの批判は、自分の首を絞めることになるから、控えておいた方がいいと思います。

今回、『鬼滅の刃』とか『ドラえもん』とか『ポケモン』とか『約束のネバーランド』とか『ワンダーウーマン』とか、あとはスターがズラリと並んだ作品とか、そういった巨人に挑んでみて、いろんなものが見えました。

「ここは付け入る隙があるな」というところと、「やっぱり凄いな」というところ。

「巨人と対峙した場合には、どこで戦えばいいのか?」が明らかになったので、そういったことをサロンで共有して行きたいと思います。


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