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なぜ、劇団ひとりの「ウンコ事件」は問題にならないのか?【キンコン西野】

このnoteは2021年7月27日のvoicyの音源、『えんとつ町新聞』の内容をもとに作成したものです。

本題に入る前にお知らせをさせてください。

お知らせ!学校イベント『サーカス!』の出演者

連日お伝えしておりますが、11月8日に日本武道館で開催する学校イベント『サーカス!』の出演者(先生)が発表されました。

出演者は、僕の他に、
堀江貴文さん
オリエンタルラジオ中田君、
OWNDAYS代表の田中さん、
そして、
ROLANDさん

…となっております。
このバケモノみたいな五人が先生の学校です。

会場は日本武道館なのですが、プラネタリウムマシーンみたいな照明をブチ込んで、会場全体を星空の中みたいにしようかなぁと思っております。
かなり楽しいイベントになると思うので、11月8日のスケジュールは空けておいてください。
チケットは7月30日15時発売です。
詳しくは「OWNDAYS サーカス」で検索してみてくださ〜い。

https://www.owndays.com/jp/ja/news/sacus

よろしくお願いします。

そんなこんなで本題です。

ルールをキチンと決めて、経済を回しているアメリカ


今週の『毎週キングコング』で、今のラスベガスの状況をお伝えしたのですが、アメリカのコロナの感染者数って日本よりずっと多いんですね。

まぁ、そもそも人口や検査数に違いがあるから、どこまでいっても正確には分かりませんが…ただ、事実としてあるのは、「結構、日常を取り戻している」ということです。

当然、感染者数が増えれば、「マスクはしようよ」みたいなノリになるのですが、どちらかというと、インフルエンザみたいな感じで、「ゼロにする」というよりも、「付き合っていくことを決めた」みたいな雰囲気です。

なので、日本だと無観客でオリンピックが開催される中、ラスベガスのショーなんかは全然満席で、めちゃくちゃ盛り上がっています。

ただ、「なんでもかんでも、やってまえ!」みたいなことにはなってなくて、たとえば、舞台のバックヤードに立ち入るのであれば、『ワクチンパスポート』の提示を求められたりします。

日本だと、『ワクチンパスポート』って、あるようでないじゃないですか?
「コロナに感染してるかどうか分からないし、ワクチンを打ったかどうかも知らないけれど、まぁ、現時点での体温が高くなかったら入っていいよ」みたいなノリで、ここに関しては意外と日本の方がガバガバなんですね。

で、これも意外ですが、日本人が批判しがちな「政府」の方が、そこは結構シビアにやってます。

今は簡単に入国できないし、僕、この1ヶ月でPCR検査を4回受けさせられました(笑)


サンタモニカにも1週間ぐらい滞在していたんですけども、飲食店なんかも、すごく盛り上がってて……「ある種、割り切って、ルールをキチンと決めて、経済を回しているアメリカ」を見た後に、「ルールがアヤフヤな上に、ルールを守っている人すら叩かれてしまって、経済的に死にかけている今の日本」を見ると、まぁ、ちょっと思うところはあるのですが……その話は、また今度するとして……

負けてない。ただ、挑んでないだけ。

こうして、いろんな国に行って、いろんなエンタメを観ていると、いつも3つの感想を抱きます。

一つ目はシンプルに、「スゲー」
二つ目は、「これだったら日本人でもやれる」
三つ目は、「批評は海を越えない」

です。

やっぱ、スゴイものは無条件でスゴイです。

シルク・ドゥ・ソレイユの『O(オー)』や『デビット・カッパーフィールド』なんて今でも最高だし、あとは、小規模のショーですが、『アトミック・サルーン・ショー』も最高でした。

ただ、もう少しクローズアップしてそれらを見てみると、ラスベガスのショーのパフォーマーさんの中には、日本人キャストさんもチョコチョコいらっしゃるんです。

それこそ、シルク・ドゥ・ソレイユのキャストさんは、僕のオンラインサロンメンバーでした。

つまり、外側を作っているのは「ラスベガス」であり、「アメリカ」であり、今だと「中国」…といった海外資本なのですが、どっこい、中を覗くと、日本人が全然活躍できているんです。

ただ、日本の中で、そういった場所に挑む雰囲気ってあまりないですよね?

『デイズニー』や『シルク・ド・ソレイユ』を、高次元の別世界の生物の仕事のように捉えていて、そこに挑もうとする日本人がいようものなら、「身の程を知れ!」と攻撃してしまう。

違うんです。身の程を知れば知るほど、全然やれるんです。

負けてない。ただ、挑んでないだけ。

やっぱり「日本人の批評」は海を超えない

そして、もう一つ。


これは僕のサロンでもよく議論になりますが、やっぱり「日本人の批評」は海を超えない。

海外で見かける「日本」は、「食」であり、「スポーツ」であり、「アニメ」であって、街を歩いていても、生活していても、「日本人の批評」には絶対に出くわさない。

ただ、日本だと、下手すちゃ、「作ること」よりも、「批評すること」の方が取り分が大きかったりするじゃないですか?

明石家さんまさんが『漁港の肉子ちゃん』を作って、品川さんが『リスタート』を作って、どちらの作品も本当に最高だったのですが、それらの作品を批評した方が、場合によっちゃ、「アンチの賛同を煽る形でYouTubeで発信して、再生回数を稼いだ方が、イイ暮らしができる」みたいな雰囲気になっていきている。


で、ぶっちゃけ「批評」自体はいいんですよ。

世の中に必要なものだと僕は思っています。


ただ、今は、「批評とは呼べない何か」にもポイントが入るようになりましたよね。


それこそ吉田豪さんとかは、徹底的に調べた上で、「あれは良い」「あれはどうなの?」という批評をされるので、そこに成長やら生産性があって、批評の意味を成していると思うのですが、それとは違って、もう見てすらいない、「ただ、ヘイトを集めただけの何かしら」に広告収入が発生するようになっていて、決して少なくない人が、そっちに流れている。

これ、一人一人の道徳観に訴えかけても前に進まないと思うんですね。

やっぱり人は弱いから、ラクな方に流れちゃう。

「アンチのインセンティブ設計」が必要

なので、前に進もうと思ったら、やっぱり「インセンティブ(取り分)」を見直す必要がある。

その具体的な例が、先日の五輪の開会式なんですけども……以前の放送で「西野さんが五輪の開会式の総指揮だったら、どうしますか?」と質問されて、「開会式前にクリエイターを公表しない」と返したんですね。

僕、イジメや差別は許されるものではないと思うし、キチンと議論されるべきでだと思うのですが、罪に対して罰の度が過ぎちゃうと、それはそれで問題だと思っているんですね。

今回の五輪の開会式のクリエイターの起用に関しての議論でいうと、「正義」で参加していた人と、「面白半分」で参加していた人がいて、「アンチ」と呼ばれる人は後者ですよね。

そんなこんなで、いろんな人が開会式直前に辞任・解任に追い込まれ、五輪の開会式が執り行われたわけですが、当日、サプライズで登場したキャストやクリエイターさんの身体検査って、その後、おこなわれてなくないですか?

 ちなみに、劇団ひとりサンは、以前、ある番組で西野の肛門に指を突っ込んだどころか、自身の肛門を西野の鼻にカポッとハメたことがあります。

その際、明らかに「ウンコ」が確認できたのですが、本人は「それは、ケツの穴の『カス』だ」と苦しい言い訳をしていました。

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実際は、いくつかのメディアが当日のキャストやクリエイターの過去の問題発言について、取り上げているのですが、そのニュースって、全然、盛り上がってないですよね。

これ、理由はシンプルで、アンチが今さら叩いたところで、アンチに取り分がないからです。

なので、「ああ、この人は過去にそういうことをやってたんだ。それは良くないよね」で話が終わる。

これでイイと思います。

つまり、『開会式直前のクリエイターの公表』というのは、「アンチにインセンティブ(取り分)を与えまくっている」という状況で、この放送を国の偉いさんが聴いているかどうかは知りませんが、今後、国を挙げて執り行うイベントに関しては、「アンチのインセンティブ設計」をしっかりとしておかないと、税金がウン十億円レベルで溶けちゃうから、そこは押さえておいた方がいいと思います。

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