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キングコング西野は何故「梶原雄太」を選んだのか?

このnoteは2019年12月23日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:岡本 拓斗 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
キングコング西野は何故「梶原雄太」を選んだのか?
というテーマでお話したいと思います。

贔屓目抜きにして、梶原雄太しかいないでしょ。

電通とか博報堂って、ふつうに生きているとあまり馴染みがないかもしれませんが、広告代理店とよばれるものがありますよね。

商品やサービスをつくったらたくさんの人い広めないといけないわけですが、企業は広めるプロではないから、広告仕事を代理でやってくれるプロ=広告代理店にお願いするわけですね。

ヒューマンキャピタルって会社がキャリオクっていうサービスを広めたいから電通さんにお願いして「じゃあキンコン西野を使ってCMしよう」って話になり、CMの制作からなにから、電通さんが音頭をとる。

企業が広告代理店の仕事を依頼してタレントを起用する場合は、広告代理店がタレントにオファーをする。

なんとなく企業と代理店のあいだにはタレントが挟まっている、ということをイメージしていただけるとまちがいないと思います。

そもそもの話なんだけれど、企業さんの目的は、一人でも多くの人に商品を広めたい、売りたい。

見誤っちゃいけないのは、広告代理店に仕事を出してわけじゃない。
企業はあくまで、一人でも多くの人に商品を広めて売りたい。
べつに電通さんとか博報堂さんに仕事だしたいと思ってるわけじゃない。

一人でも多くの人に商品を広げて売りたいから、そのための方法として、現時点で考えられる最適解が「広告代理店に頼む」ということになっているということですね。

こう考えた時に巨大化したオンラインサロンは広告代理店になると思ったんです。

それで、2018年の1月からオンラインサロンを大きくしようと思ったんですよ。

オンラインサロンって、これまでは「人数を増やしたらコミュニティが薄れる」みたいなことを結構言われていたんですね。

なんか「人が管理できる人数は200人か300人までだ!」とか言われていて、それ以上にするとコミュニティが薄まってしまって、結局オンラインサロン本来の目的が達成されないんだって言われていて。

それほんとかな?そもそも人数を増やした人いる?数千人とか数万人規模のオンラインサロンを作った人が地球上にいるっけ?って考えたらいないんですよ。

じゃあ、いないのになんでそんな答えがわかるんだ?って、憶測でしかないと思って。だから、2018年1月から「よし、増やそう!」と思ってサロンの人数が増えるように活動していったんですね。

増やしていくたびにいろんな職種の方が入ってくる。カメラマンさん、音響さん、美術さん、照明さん。いろんな人が入ってくるほど、オンラインサロンって広告代理店になりうると思ってきたわけです。

その心はなにかと言うと、オンラインサロンに企業がオファーをだしたらCMをつくる過程がサロンメンバーと共有されるから、CMをつくる過程がCMになる。

うちのサロンでCMをつくるとなると、そのCMが世に出る前に最低でも3万3千人(当時。2020年4月末現在、5万3千人)には伝わる。しかも、いわゆる邪魔者扱いされるCMとしてみられるのではなくて、3万3千人が、自分たちが携わってるCMとしてみている。

オファーが来たところからサロンメンバーに投げるわけですけど「これやる?やらない?」って相談して「やろう!」ってなったら、サロンメンバーと共有してコメントで意見だしあって会議しながらCMつくっていくわけです。

そうすると、そのCMは3万3千人がかなり好意的にみるわけですね。

なぜなら、CMをつくることが目的になっているから。
CMをつくることそのものがコンテンツになっているから。

たとえば、僕とあなたがふたりで本をつくったとしら、最低でもその本って2冊は売れると思うんですよね。僕たちが1冊ずつ買うから。ってことは、10万人でつくっちゃえば10万部売れるじゃん。

僕たちはお客さんを増やす作業をしてきたけど、そうではなくて、作り手を増やしたら、作り手はそのまま消費者になる。

CMも同じで、ひとりでつくるCMと10万人でつくるCMなら、10万人でつくったほうがCM効果あるじゃないですか。

オンラインサロンっていうのはその側面があるなぁと思ったんですよ。

僕が企業だったら、影響力をもっていて、かつクリエイターが集まってそうなオンラインサロンに広告の依頼をだすなーと思ってまして。

僕が思うってことは僕と同じようなロジックで考える人は同じ答えをだすわけですから、サロンが広告代理店化するのはぜんぜんありうるなぁと思ったんですよ。

案の定、ここ最近、うちのサロンにCM制作の依頼がたくさん舞い込んでくるようになった。

くれぐれも信用が非常に重要だと思っているので、すべての依頼をお受けするわけじゃなくて、自分たちがほんとにいいなと思ったサービスだけを宣伝するようにしているんですけど、少なくとも依頼はたくさんくるようになりました。

キャリオクのCMの第2弾もそのひとつで、ヒューマンキャピタルって会社からうちのオンラインサロンにCM制作の依頼を直接いただいたんですね。広告代理店業務を頼まれたんです。

前置きがめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、そのキャリオクのCMキャラクターとして梶原くんを選ばせていただきました。梶原くんっていうかキングコングですね。

このことをきのう放送の『毎週キングコング』のなかで発表させていただいたのですが、「相方思いですね」みたいなコメントがたくさん届いて少しだけ認識のズレがあるかもしれないと思ったので、僕が梶原くんを選んだ理由をここで改めてご説明したいと思います。

キャリオクっていうのは転職サービスで、キングコングは芸人から絵本作家、芸人からYouTubeに転職した稀有なコンビ。転職した認知も世間にある。

転職を伝えるキャラクターとしては適任だと思ったんですね。

相方だから選んだってことではなく、芸能界をフラットに見渡したときに
梶原雄太だった。

広告代理店として仕事を受けた以上、キングコングの未来の二の次で、最大の目的はキャリオクを世に広めること。ここを線引きしておかないとおかしなことになる。

もっと言うと、梶原くんの背中を押すのは一生涯やり続けるし、べつに今回やらなくていい。

フラットで見てマスコットキャラクターはキングコングが、梶原くんがよかったってことですね。

カジサックはカジサックの衣装ででたがっていたけど、これはカジサックのCMではなく、キャリオクのCMなので。

梶原雄太というひとりの人間を前にだして、転職することに対する想いを語ってもらったほうがいいと思ってCMキャラクターとして選ばせていただいたということです。

べつに相方想いだからどうこうってことではなく、それとはべつで相方のことを想っております。というお話でした。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

(完成した対談はこちら↓)


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