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ライブコマース時代に「サイン会」が生き残っている理由【キンコン西野】

このnoteは2023年4月17日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。

  
 

サイン会にはネガティブな時間が1秒もない

 
4月19日に発売となる僕の最新刊『夢と金』のサイン会が昨日、紀伊國屋書店 新宿本店で開催されました。

整理券を持たれたお客さんが早くから集まってくださっていたので、それならばお客さん一人一人とお話できる時間が長い方がいいですから、サイン会のスタートを20分早めて、昨日は2時間20分で300名のお客様とお話しさせていただきました。
 
サイン会って、本当に申し訳ない気分になるんです。
 
僕がアイドルならまだしも、こんなオジサンに会いに来られても、何も返せるものがないので。 
 
ただ、出版社さんや本屋さんが企画してくださったのであれば、その気持ちにはできるだけ応えたいと思って、昨日も「申し訳ないなぁ」と思いながら、サイン会のテーブルに着いたわけですが…結論としては「やって良かった」と思いました。
 
昨日は、いろんな感情が生まれたんですけども、まずサイン会って「出版、おめでとうございます」と言われたりするんです。
 
前作から少し時間が空いたので、このあたりのことを少し忘れていたのですが、本を出すと「おめでとうございます」と言われるんですね。
 
お魚屋さんがお魚を売るように、アクセサリー作家さんがアクセサリーを売るように、本を書く人間が新刊を売っているだけなので、何に対して「おめでとうございます」なのか、自分の中に上手く落とし込めないですが、でもそういえば、個展を開催した時なんかも「おめでとうございます」と言われたりする。
 
昨日も、「おめでとうございます」という言葉をたくさんかけていただきました。
 
そして、それに対して僕は「ありがとうございます」と返すわけですが、「あれ、何に対して『おめでとうございます』と言われているんだっけ?」という気持ちは横に置いておいて、一つ確かなことは、そのコミュニケーションにはネガティブな時間が1秒もなくて、そして僕はすごく晴れやかな気持ちになった。これは確かなことでした。
 
 

「僕らの作品に救われる人がいる」ということが確認できた

 
あと2点あるんですけども…
 
昨日は「サイン会」と、サイン会終わりは、『夢と金』購入者特典のBBQ大会があったんですけども(メチャクチャ日焼けした)、そこで「直接お礼を伝えたかったんです」という言葉をたくさんいただいたんです。

「『もうダメだ』と思った時に、西野さんの作品に、言葉に、救われたんです」と何度も何度も。
 
こういう想い(言葉)って、普段は内に込められていて、あまり発信することはないし、なので、そういう想い(言葉)が僕のところに届くことって、あんまり無いのですが、でも確かに今、僕の目の前に、「ありがとうございます。ありがとうございます」と言いながら、目を潤ませている人がいる。 
 
「(この人)ギリギリで頑張ったんだな」と思ったし、そして、「スタッフと一緒に作っているモノが、僕らの知らないところで、こういう人を助けてる」ということが確認できた。
 
これが確認できたことって、やっぱり作り手として、凄く大きい。
 
クリエイティブの現場は理不尽だらけで、過酷だし、怖いし、不安だし、時には大好きな仲間と衝突することもあるし。
 
だけど、その先には、こういう「ギリギリで頑張っていて、僕らの作品に救われる人」がいる。そう思えると、僕もスタッフも「もうチョイ頑張ろう」と思えます。
 
そういう意味で、凄くエネルギーを貰えました。
 
 

「サイン会」という対面コミュニケーションに大きな意味がある

 
最後の一つは、「僕なんかのサイン会に来てくれて、本当にありがとう」と心から思えたこと。
 
これは本当に大きかったです。
 
昨日は、後ろのスケジュールが詰まっていたので、なんとサイン会のスタートが朝9時だったんですね。
 
遠くから来てくださった方も少なくなくて、「何時に家を出られたんですか?」と聞くと、「朝6時に出ました」と。
 
繰り返しますが、僕がアイドルだったり、イケメン俳優だったら、何か返せるものがありますが、僕は、毎日アトリエに籠ってチマチマやっている中年のオジサンで、そんなヤツの為に早起きして、足を運んでくださることに、申し訳なさやら、恥ずかしさやら、感謝やら、「こういう人がいるんだから、頑張ろう」というヤル気やらが、ムクムクと溢れてきました。
 
「サイン会」って、やっぱり下心(目的)としては新刊の宣伝だと思うんです。
 
だけど、昨日サイン会をやってみて、お客さんと1対1でお話しさせていただいて、そこでいろんな気持ちをいただいて、それは僕にとっては「新刊の宣伝」よりも、遥かに大きいモノでした。
 
本の届け方として「サイン会」というのは決してコスパが良いとは言えません。
 
もっともっとやりようがあるんです。
 
それこそ、LIVE配信で販売した方がたくさん売れるかもしれません。
 
だけど、あの対面のコミュニケーションに大きな意味があるから、2023年になった今でも「サイン会」という文化が残っているんだなぁということを再確認した1日でした。
 
明日は大阪・兵庫でサイン会です。
 
「事前に整理券を取りに行けない」という声が多かったので、それを受けて、幻冬舎のスタッフさんが「代わりに整理券を取っておきますよ」というサービスを立ち上げてくださいました。
 
下記に、リンクを貼っておきますので、「明日のサイン会に参加したいけど、整理券を取りに行けない」という方はリンク先に飛んでみてください。
 
それでは明日は大阪・兵庫の本屋さんでお待ちしております。
 

【4月18日 西野亮廣サイン会(大阪・兵庫)の参加はコチラから】

《西野亮廣 サイン会 4月18日(火)》
11:00~ 紀伊國屋書店梅田本店にて
13:30~ 紀伊國屋書店天王寺ミオ店にて
15:30~ ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店にて
17:00~ 紀伊國屋書店川西店にて

 
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