今、求められているリーダーの歩き方byキングコング西野
このnoteは2020年1月1日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:池永 香織 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
今日はですね、
今、求められているリーダーの歩き方
というテーマでお話したいと思います。
リーダーは手を動かすな
年が明けまして2020年ですね。今年もよろしくお願いします。
なるべくみなさんのタメになるようなお話をしたいと思っているんですが、とはいえ年初めですから、抱負のようなものも喋りたいなーとか思ってまして。
今朝のブログでも似たようなことを書いたんですけど、今年は『えんとつ町のプペル』の公開があったり、春頃に発表になると思うんですけど、もうひとつ大きな挑戦があったりですね。
きょねん以上に、世界にアプローチをかける回数が増えると。
1年くらい前に比べたら仕事の規模は明らかに大きくなっているんで。
ことわざで「早く行きたければ一人で行け、遠くに来たければみんなで行け」ってすごく有名な言葉があるじゃないですか。
いま僕が目指している場所というのは一人じゃ確実いけない。
そのことはかなり前から実感していてですね。
あるときから、プレーヤーでもありつつリーダーとして勤めることを意識するようになったんです。
今日はですね、2020年のリーダーはこういう風に振る舞ったらいいんじゃないの?っていうようなことをお話ししたいなと思っております。
リーダー像の答えって時代によっても違うし、チームの規模によっても違うと思うので、あくまで西野の場合ですけどね。
2020年を生きていて、さまざまなプロジェクト、絵本だとか、映画とか、美術館とか同時進行していて、3万3000人(2020年5月現在は5万3000人)のコミュニティを運営しているリーダーの場合。
この観点からお話しさせていただきたいんですけども。
まあ多分ですね、気をつけなきゃいけないポイントというのは
ざっくりこんなところだと思うんですけど
①理念を語る
②手を動かさない
③みんなが解きたくなるような問題を用意する
④みんなが導いた答えと理念を照らし合わせて微調整をする
⑤多数決は参考にしても反映しない
⑥各スタッフに合わせた報酬を考え抜く
⑦責任を取る
こんな所だと思います。すべて説明しますね。
①理念を語る
もう10年前、20年前、30年前も、そして今も10年後も非常に重要だと思う。
目的地を示してメンバーに共有しないとメンバーはその船の漕ぎ方が分からないからね。
帆を貼った方がいいのか、どの角度に貼って帆を向けた方がいいのかっていうのがわかんないから。
理念を語るっていうのは非常に重要。
何回か前のvoicyでもお話しさせていたんだいたんですが、今、物語があるところに人がすごく反応しているので、応援したくなるような理念は非常に重要だなと思っていて、まずはリーダーは理念を語るのは今も昔も変わらず重要だと思います。
②手を動かさない
これも昔からあんまり変わってないかもしれないですね。
現場に足を運んで作業すると、すごく見られ方もいいじゃないですか。
リーダーが率先して動いてるみたいで、すごく見栄えもいいしイメージもいい。
だけど、チームのことを考えていくのに、果たしてそれ正解なんだろうか。
この間フィリピンに行って、フィリピンの子どもたちに絵本を配ったんですね。
それは子ども達の反応とかが、次の僕の活力になるから。
それはそれでプラスになるんですね。確実に。
だけど一方で、絵本を運んだりしている時間に思ったんです。
チームのこと考えたら、僕は絵本を運ぶより、その時間を使って新作でも作ったほうがよくて、そうした方がチームのみんながまだ食っていけるんじゃないか?って。
リーダーが率先して現場に足は運ぶとみんな褒めてくれるし、逆にいうと、「現場に来るなよ」「メンバーを考えて手作業じゃなくて、農作業しろよ」っていう人ってあんまりいないので。
だから、手を動かした方がリーダーも気持ちがいいから、ちやほやされるから、ついつい手を動かしがちなんですが。
やっぱりチームのことを考えたら1歩2歩下がって、俯瞰でチームの動きを見なきゃいけないですね。
③みんなが解きたくなるような問題を用意する
これが非常に重要だなと思っています。
トップダウン型で指示するのは、ちょっと今の時代にあってなくて。
みんな発信力持っているし、発信力持ってる人に発信させないっていうのっていうのはちょっとあれだなーっていうのがあって。
あとはやっぱ、考える作業って楽しいんで、それを奪ってしまうとあまりよろしくない。
だから、みんなが解きたくなるような問題を用意することですね。
つまり、丸投げするっていうことですね。
けっこう勇気がいるんですけど。だって、自分が答えを出して「はい、これやって」の方が大ハズレはないじゃないですか。
だけれども、そんなことを渡されてもスタッフはあまり気持ちよくはないので、クイズを出すということは非常に重要ですね。
④みんなが解いた答えと理念を照らし合わせて微調整をする
たとえば、僕が空間を作って、そこでスタッフが「これをもっと楽しくするために着ぐるみを作ろうよ!」って言い出した時に、果たしそれいいんだっけ?っていう。
お客さん参加型のエンターテインメントを作っていて、着ぐるみっていうものを作ってしまうと、お客さん参加型ではなくてお客さんが主人公を見に行くエンタメになってしまう。
着ぐるみ作ることって、これ一見楽しいけれど、それ正解だっけ?って言う答え合わせを理念の照らし合わせですね。
これをするのが非常に重要だと思っています。
⑤多数決を参考にして反映しない
やっぱりエンタメとサービスが細分化されていって鋭利なものしか選ばれないので、みんながいいねというような丸っこいものっていうのは、どうしても選ばれないから、最終的には多数決に参加した人が不幸になっちゃう。
ちょっとワガママでも「これでいこう」って言い切らなきゃいけない場合があるということですね。
⑥各スタッフに合わせた報酬を考え抜く
これも大事ですね。
お金だけじゃない。もしかしたらその報酬がお金+言葉かもしれないし、ご飯に行ってあげることかもしれないんで、それは各スタッフに合わせてリーダーが考え抜く。
この人は何を欲しがってるのかな?ということを考える事は非常に重要だなと思っています。
⑦責任を取る
これはもう問答無用でリーダーがやらなきゃいけないことじゃないかなと思ってます。
ざっくり現在のリーダーがやらなきゃいけないところは、こんなとこかなぁ。
今年1年こんなことを気をつけて頑張って行きたいと思います。
それでは2020年も一つよろしくお願いします
というわけで、
今、求められているリーダーの歩き方
というテーマでお話させていただきました。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。
※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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