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「あなたが必要です」と言ってくれるコンテンツが強い!【キンコン西野】

このnoteは2023年9月26日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

昨日、面白い気づきがありまして…

 
昨日は青森県弘前市で講演会がございまして、講演会終わりは地元企業の経営者さん達との交流会がありました。

僕は講演会終わりのこの「交流会」が結構好きで、まぁ、体力的にはなかなかハードなんですけども、だけど、ここで各地方の(各業界の)経営者さんが、どんなお悩みを持っていて、それに対して「どんな手を打たれているのか?」「効果が無かった打ち手は何なのか?」を聞かせていただけることは勉強以外の何物でもなく、これ以上のインプットはありません。
 
西野亮廣が業界の垣根を越えてスイスイ活動できている(※実際はスイスイできているワケじゃないんだけど)原動力の一つに、この「異業種交流会」があって、ここで学んだことを転用していたりします。
 
そんな交流会で、昨日、面白い気づきがありまして…青森にあるとっても素敵な宿のプロモーションに悩まれていた方がいたんです。
 
宿の写真や動画を見せていただいたのですが、これが本当に素敵な宿で、僕も一度泊まってみたいと思いました。
 
僕がお客さんとして泊まってみたいと思ったということは、僕と同じような感性をお持ちの方も「泊まってみたい」と思うハズで、プロモーションに困るようなことも無さそうな気もしたのですが、どうにもこうにもプロモーション(販売)に苦戦しているとのこと。
 
で、「どうすればいいですかね?」という相談を受けたので、「今のHPはそのまま回しつつ、誰でも売れるようにして、売ってくれた方にアフィリエイトみたいな形で5000円キャッシュバックすれば、自動的に売れ続けるんじゃないですか?」という雑な提案をしてみたんです。
 
つまり、「何もあなたがプロモーションを頑張らなくても、小遣い稼ぎで、売りたい人に売ってもらったら良くないっすか?」という提案ですね。
 
これって、べつだん目新しい打ち手でもなくて、それこそ僕の講演会なんて、CHIMNEY TOWN主催で集客をしているわけじゃなくて、講演会の主催をしたい方をクラウドファンディングで募集して、あとはお任せしています。
 
【『西野亮廣講演会』のスケジュールはコチラ】
https://kouenkai.chimney.town/
 
「講演会を主催する権利を販売して、講演会の利益に関しては1円もいただかない」というウィンウィンの形をとっている感じっす。
 
これを始めたのは10年ぐらい前ですかね?
 
当時は吉本興業に所属していたのですが、地方の講演会って、吉本興業の社員が集客するよりも、地方の経営者さんとかが集客した方が、人を集めやすいので、「もう、自分達のコンテンツを自分達で売るのはやめよう!」と吉本興業とかけあいました。
 
それが10年以上、続いているのだから、このやり方は、まぁまぁ正解だったのだと思います。
 
 

『問題が解決することよりも、自分の役割が無くなってしまうことが怖い』

 
青森の宿もその方法をとれば売れる…というか、どうなるかは分からないけど、一度やってみる価値はありそうです。
 
ところが、相談者さんは、どこか浮かない顔です。
 
僕は「どの部分が腹落ちしていないのだろう?」と思ったのですが、隣に座られていた別の経営者さんが、すかさず助け船を出してくださいました。
 
曰く「『問題が解決することよりも、自分の役割が無くなってしまうことが怖い』というのがあるんじゃないですか?」と。
 
サラッと言われた一言だったのですが、僕にとっては大きな気づきでした。
 
青森の宿を売りたければ、売るのが得意な人に売ってもらえばいいんです。
 
地元の魅力を伝えたければ、伝えることが上手な人に任せればいいんです。
 
だけど、上手な人に任せてしまうと、私の役割が無くなっちゃう。
 
それは、問題が解決することよりも由々しき問題で。
 
なので、今回の相談の奥に隠れているモノを言語化すると、「私の役割が確保された上で、青森の素敵な宿をできるだけたくさんの人に知っていただきたいんですけど、どうすればいいですか?」です。
 
 

孤独を埋めてくれる「役割」が今すごく求められている

 
僕って、いとも簡単に他人に仕事を譲っちゃうんです。
 
自分がやった方がイイことは自分がやりますが、「自分よりも、あの人がやった方がいいな」と思ったら、すぐにお願いしちゃう。
 
それこそ、ミュージカル『えんとつ町のプペル 2025』の演出を吉原光夫さんにお任せしたり。
 
よくよく考えたら、あんまり聞かない話かもです。
 
前回公演は僕がやっているので、今回もそのまま僕がやるのが普通なのかもしれませんが、僕がやるよりも光夫さんがやった方が面白そうなので、「どうぞどうぞ」と。
 
でも、そうやってサクサクと仕事をお任せできる背景には、「僕の役割は他にもあるから」という理由が確実にある。
 
というよりも、僕の場合は全て仕事を誰かにあげちゃっても、「ゼロから何かしらの役割を作れる」という確信に近い自信がある。
 
でも、それは当たり前じゃなくて、普通の人はやっぱり自分の役割を失うことを極端に恐れていて、それは問題解決よりも、遥かに深刻な問題なんですね。
 
なので今回の相談者さんからすると、青森の宿がマイクロインフルエンサーにバンバン売られる未来よりも、「青森の宿を売るために私が頑張って、そして苦戦する未来」の方が、まだマシ…といったところだったのかもしれません。
 
人類は「戦争」や「飢え」や「疫病」といった課題を次々に解決してきました(ゼロにはなってないけれど)。
 
こうなってきた時、現代の課題は明らかに「孤独」であり、この孤独を埋めてくれる「役割」が今すごく求められているんだろうなぁと再確認した青森の夜でした。
 
 

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