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「彼氏いるの?」って質問する奴はモテないし、仕事できないよね byキンコン西野

このnoteは2019年12月9日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:元気いっぱいの40歳 山口トンボ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日の提供。元気いっぱいの40歳。山口トンボさん。
頭が悪そうなキャッチコピーですが、うちのスタッフですね。
山口トンボさん、どうもありがとうございます。

今日はですね、
「彼氏いるの?」って質問する奴はモテないし、仕事できないよね
というテーマでお話したいと思います。

悪を生み出す人、ミスを生み出す人

タイトルで結論の99%言っちゃってるんですけど、
「彼氏いるの?」って質問する奴はモテないし、仕事できない。

その理由を、モテるし仕事ができるキングコング西野が、懇切丁寧に解説したいと思います。

「彼氏いるの?」って聞いたとして、
ほんとうに彼氏がいない可能性もあれば、
彼氏はいるんだけど、彼氏がいることを隠したいかもしれない。

もしも後者だった場合、
女の子は「いないよ」って嘘をつかなきゃいけなくなるわけですよね。

これ、女の子に嘘をつかせてやるなよって話で。
だって、嘘をついた人が悪者になるじゃないですか。

あとは「わたしのこと覚えてる?」って質問するのも同じ。
もし覚えてなかった場合、覚えてなかった人が悪者になりますよね。

このとき悪者を生んだのは誰なんだ?って話ですね。

答えは、
「彼氏いるの?」と聞いた人だし、
「わたしのこと覚えてる?」と聞いた人。

この質問さえしなければ、悪者は存在しなかった。
最大の加害者は質問した人なんですね。

こういう人間がモテないのは、いまので説明できたと思うんですが、
こういう人間がなぜ仕事ができないのかって話に移ります。

性善説と性悪説ってあるじゃないですか。
人はそもそも善か悪か、みたいな話。

これ、スタートがちがうだけで言ってることは同じで、
努力し続けないと立派な人間にはなれませんよ
みたいなことを言ってるんです。

けっこう間違ってとらえられてるんですが、性悪説を問いた荀子っていう哲学者が言っている性悪説の「悪」は「悪い」じゃないんですよ。

「悪い」ではなくて「弱い」なんですね。
「人は弱い生き物である」っていうのが性悪説です。

性格がひんまがってる生き物を性悪説ととらえてる人が多いと思うんですけど、ちがうんです。

これを現代風に翻訳すると、
性悪説は性弱説としたほうが、荀子の意図は伝わると思います。

でね、お仕事って仲間と力をあわせて行うじゃないですか。
誰になんの仕事を任せるか?って話になってくるんですけど、
これは主にリーダーの役割だったりする。

僕はオンラインサロンとか、その他にも、映画チームとか、絵本チームとか、まとめるリーダー的なポジションにいるんですが、
どのチームにいるときも、基本的には性弱説をベースに作るんですね。

性弱説の考え方の例をあげると・・

机の上に財布を置きっ放しにして席を離れた。
その財布を山口トンボくんが盗んだ。(とする。)

性弱説では、財布を盗んだ理由を「性根が悪い人間だった」とするのではなくて、「この財布を盗んだらいい思いができるかも」と誘惑に負けるくらい、誘惑に弱い人間だったと考えるんですね。

この山口トンボくんの弱さを引き出したのは誰か?
答えは、机の上に財布を置きっ放しにした人。

この人が机の上に財布を置きっ放しにさえしなければ、山口トンボくんは財布を盗むっていう罪を犯さなかったんです。

これが、性弱説をベースにプロジェクトを組むときの考え方ですね。

山口トンボくんに罪はない。
諸悪の根源は机の上に財布を置きっ放しにした人間。

そういう考え方ですね。

仕事のプロジェクトを設計するときは、これとまったく一緒で。
ミスを犯した部下が悪いのではなくて、部下にミスを犯させたシステムが悪い。

諸悪の根源が何か?を考えられないリーダーは、ミスを犯した部下を責めちゃうんですね。結果、システムが改善されないから、部下はミスを繰り返しちゃう。

これが悪循環になると、
部下を責めてしまうと、部下はミスを隠そうとする。
そうすると、上司に報告しなくなりますよね。
で、システム不備のままずるずるいっちゃう。
これで、チームが崩壊する。

部下がミスった場合に頭を下げなきゃいけないのは、
部下ではなくリーダーですね。

リーダーが言うべき言葉は
「ミスを犯させてしまってごめんなさい。すぐにシステムを作り直します」
です。部下は決して悪くない。

モテるやつ、仕事ができるやつは、相手を悪者にしない。

ミスを犯させない、という配慮が徹底してるんですね。

冒頭申し上げた「彼氏いるの?」っていうような目の前の女の子が場合によっちゃ悪者になってしまう言葉は絶対に選ばない。

「この女の子はほんとは彼氏いるけど、隠したいと思ってるかもしれない」
という可能性も考える。「彼氏いるの?」って言葉が頭の中に浮かんでいたとしても、それをつぶす。

ほんとに彼氏いるか知りたければ、察しろ、聞くなって話です。
会話の中でなんとなく「この子は彼氏いるんだろうな」ってことを察しろって。

くれぐれも女の子を悪者をにするな、部下を悪者にするな。

すべての諸悪の根源はどこなのか?と考えることが重要。

モテるやつ、仕事ができるやつは、そういうところの配慮ができている。
その代表例が、キングコング西野ですね。

なので、ぜひ僕を参考にしてみてください。
このへんの話は深掘りするとおもしろそうなので、
『革命家からの手紙』というリーダー論をまとめた本を書いています。

おたのしみに。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
んでもって、ビジネス書に掲載するレベルのコラムを毎朝投稿しています。
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