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オンラインサロンは何故、うまくいかないのか?byキンコン西野

このnoteは2020年8月24日のvoicyの音源の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:西野さんのそれでは素敵な1日をお過ごしくださいの言葉で素敵な毎日をスタートできていますえんとつ町の孤高の焼肉屋さん さかいりょうすけ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「オンラインサロンは何故、うまくいかないのか?」
というテーマでお話しします。


みなさんの周りでも「オンラインサロンやろうかな?」って言う方は増えてきてると思うんですよ。お店の売り上げの補填としてオンラインサロンやってみようかなって。

僕もそういう相談って受けるんですけど、基本的には「やめとけ」って言うんです。

ほぼ100パーセント無理だから。そこに投下した時間が無駄になるから、オンラインサロンだけは手を出すなと。

もちろん、全員が全員、無理じゃないですよ。

でも、難しすぎるんですよ。オンラインサロンって。

何が難しいのかというのは普段から言っているんですが、今日は別の角度から掘り下げていきたいと思います。

フロービジネスとストックビジネス

フロービジネスとストックビジネスって聞いたことありますか?

フロービジネスのフローは「流れ」っていう意味で、要するに、その都度、収益をあげていくスタイルのビジネスのこと。

居酒屋、レストラン、クリーニング屋、コンビニなどですね。

物を売って、その都度、お金をいただく。お客さんとの取引が一度きりである。継続的な利益があげられないんです。なので、ずっと物を売り続けなきゃいけない。

ユーチューバーなんかも、実はフロービジネスです。

チャンネル登録者数が多かろうが、発信し続けないと収益が発生しないから。

梶原くんのYouTubeの登録者数って200万人くらいいると思いますが、過去の動画がちょっとずつストックされてはいるものの、発信し続けないと過去の動画を見てもらえないわけです。

チャンネル登録者数が多いというのは、ただ単に、人通りの多い場所にレストランをだしているだけの話で、人通りが多かろうがレストランを経営しなきゃいけないことに変わりはなくて、料理を出し続けなきゃいけないんですよ。

なので、ユーチューブっていうのは、フロービジネスなんです。

つぎに、ストックビジネスはなんなんだっていうと、

ストックビジネスのストックは「たくわえる」って意味で、顧客と契約を結んだり、会員を確保することで継続的な利益を得るビジネスです。

こちらは定期的に収入が入ってくるので、収益が安定しやすいと言われています。

新聞、賃貸、メンテナンス系(ウォーターサーバーなど)、習い事、フランチャイズなどがそれにあたります。

ここで一度おさらいをすると、

フロービジネスは、都度、収益を上げていくスタイルのビジネス。
ユーチューバーもそれにあたる。

ストックビジネスは、会員などを確保することで継続的に収益を上げるビジネスのことを指す。

これが、ざっくりとしたフロービジネスとストックビジネスのちがいです。

オンラインサロンはストックビジネスではない

新聞にしたって、賃貸にしたって、ウォーターサーバーにしたって、解約があるわけじゃないですか。

なので、ストックビジネスとはいえ、100パーセント継続的に収益が得られるわけじゃないんです。

そこで、いちばん注目しなくちゃいけないのは「解約率」だと思うんですね。

たとえば、3日で習得できてしまう教室があったとして、もはやフロービジネスですよね。ずっとお客さんを呼び続けないとまわらないので。

ここと同じで、オンラインサロンもストックビジネスと思われがちだけど、じつはストックビジネスなんですよ。

じつは「解約率」がめちゃくちゃ高いんです。ここを押さえておかなきゃいけない。

オンラインサロンをやっていこうと思ったら、ずっとネタを仕入れ続けなきゃいけないんです。

僕だったら、オンラインサロンで毎日記事を投稿するために、絶対にレギュラー番組の仕事は受けないようにしています。レギュラーをもってしまうと新ネタが入ってこないし、インプットができないからアウトプットができない。

よくお店の売り上げの補填でサロンをする、みたいな相談を受けますが、それではネタを仕入れることができないですよ。フロービジネスの補填でフロービジネスをしているので。豆腐屋の売り上げの補填で居酒屋をやります!みたいなことなので。

だから、うまくいかない。

オンラインサロンはみんなが思っているほど、ストックビジネスじゃない。というのが今日のお話でした。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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