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どうせ頑張るなら、頑張るタイミングを決めよう byキンコン西野

このnoteは2020年10月4日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:さわだとものり さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「どうせ頑張るなら、頑張るタイミングを決めよう」
というテーマでお話しします。


僕の朝は、まずはラジオを録って、それを配信して、
配信したものを文字起こしして、文章を整えて、Facebookとブログにそれぞれ投稿して、
そこからオンラインサロンの記事(2000文字〜3000文字)を書いて、投稿して、
そのあと、「キンコン西野のサイン本屋さん」というネットショップを開いて、注文を見て、
本にサインを入れて、梱包して、配送。

あとは体型維持の為のジョギングを10㎞。

これが僕の毎朝のルーティンです。

もろもろ終わるのが昼前ぐらい。 
そこから、仕事に向かいます。

今は何といっても映画『えんとつ町のプペル』の制作です。

今回、僕は「製作総指揮」という肩書きの他に、「原作・脚本」と「作詞・作曲」と「宣伝」も担当させていただいているので、その現場現場には立ち会わなきゃいけないんです。

たとえば、アフレコ収録の現場で、実際に絵に声をあててみて、「やっぱり、こっちの方がいいな」といった感じで、脚本家として台詞を変更させていただく場合もあるので、「アフレコ、やっといて〜」と丸投げするわけにはいかないんです。


そういった作業の合間に、毎週キングコングの収録が入ったり、講演会が入ったり、サロンメンバーさんのZOOMコンサルが入ったり、MV撮影が入ったり、次回の個展の準備が入ったり、新作絵本の制作が入ったりします。

お酒を呑む日は早々に撃沈するのですが、シラフの日は、だいたい朝7時から仕事を始めて、翌朝3〜4時まで働いています。

これが毎日なので、よく皆が言っている「仕事が立て込みすぎててテンパる」という気持ちが全然理解できません。


テンパって話が前に進むのなら、いくらでもテンパりますが、テンパったところで何も解決しないわけじゃないですか。

当たり前ですが、「やらなきゃ終わらない」
ただ、そんなことは皆、百も承知で、それでも皆「うぎゃうぎゃ」言ってる。

一方で、(自分で言うのもアレですが)僕は、毎日、大量の課題を淡々とクリアしているんですね。


昨日、スタッフと「西野って、どれだけ仕事が立て込んでいてもテンパらないよね?」という話になって、「なんでだっけな?」と理由を探ってみたのですが……よくよく考えてみたら、19歳でデビューした頃から、この感じのスケジュールでした。

幸か不幸か、僕はスピード出世で、デビュー直後から、朝から晩までテレビの収録が入っていて、収録合間や、ロケVTRを観ている途中に、頭の中で新ネタを作らないと仕事が回せない毎日をおくることになりました。

いろんな仕事の合間に、毎週1本の新ネタをおろすライブがあって、3ヶ月に一回、7本の新ネタを下ろす単独ライブがあって、月に20本のショートコントをおろすレギュラー番組がある。

もちろん寝る時間なんてなかったし、当然、気持ちをリフレッシュする日なんて1日もない。

朝から翌朝まで馬車馬のように働くんです。

じゃあ、「その時の自分はどうだったか?」というと…ネタ作りは僕の仕事みたいになっていて、その間、梶原君は呑みに行ったり、スヤスヤ寝たりしているわけで、その梶原君に対して腹が立っていたんですね。

「お前も、やれよ」と(笑)

新しい仕事が次から次へと舞い込んでくるわけですが、その度に、ネタを作る時間が削られる。しかし、世間的には「エリート」みたいな感じで紹介されて、期待値がイタズラに上げられます。

僕らは一度大阪で売れて、東京に出てきた組なのですが、『はねるのトびら』がスタートしたのが20歳。

ただ、それよりも、ずっと前に大阪で番組を持たせていただいて、右も左もわからないまま番組MCを任せられて、これが、全然うまくいかない。

それもそのハズ。
つい数ヶ月前までは田舎の高校生です。


今日の本題はここからです。

振りかえってみると、あの頃は仕事の多さに、めちゃくちゃテンパってたんです。

今みたいに、「ギャーギャー言ったところで、やらなきゃ終わらないから」と割り切ることができなかった。

きっちり、ギャーギャー言ってました(笑)

ただ、1年ぐらいしたら、えらいもんで、そのスケジュールに慣れて「こういうもんだ」となるんですね。

キャパが広がったわけです。

そうなってからは、どれだけ仕事が増えようが、感情が悪戯に揺れることもなく、淡々と課題を解決していけるようになりました。

つまり、「テンパらない」は生まれ持ったものではないという話です。

そう考えると、なるべく若いうちにキャパを広げておいた方がよくないですか?

19歳で無理をしてキャパを極端広げた人生と、35歳で無理をしてキャパを極端広げた人生とでは、とんでもない差が出てくる。

だって、キャパを極端広げた後は、変な話、頑張っていないんだもん。
「こういうもんだ」と思って、呼吸するように働いている。

ただ、キャパを広げ切っていない人は、都度都度、「ああ、どうしよう」「ああ、やばい」「でも、頑張らなきゃ」を10年も20年も繰り返しているわけで。

それって、メチャクチャ大変な人生じゃないですか。

こんなことを会社で言ったら、パワハラになってしまうので言えませんが、本音は「19〜20歳で、寝てんじゃねーよ」と思っています。

そこだけ頑張れって、キャパを極端に広げて、ビロンビロンに伸ばしておけば、後は結構ラクですよ。

これはもう先行投資みたいなもので、大量の仕事をこなせる身体作りは、なるべく若いうちに集中してやった方がいいと思います。


今日は【どうせ頑張るなら、頑張るタイミングを決めよう】について、お話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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