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これから間違いなく大きくなる『コミュニティー』の力 byキンコン西野

このnoteは2019年月11日3日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
提供:宮治 理陽さん

おはようございます。
キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、
国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

ゴッドタンという悪魔

さて。
数日前からお話ししております、よしもと男前ランキング。

これの中間発表みたいなランキングが出ましてですね、
今は圧倒的な差をつけられて5位であると。

こんなことならね、
ハナから参加せずに「興味ないんだよ」みたいなことを言って
目立たなければよかったんですけれども、
なんかスイッチが入っちゃって、「やりたい」とか言い出してしまって。

言ったはいいものの、圧倒的に差をつけられての5位でですね。

なんかもう、悪目立ちしてですね
非常に恥ずかしいことになっているんですけれど。

とはいえね、ここからまくれるだろうなと思ってたんですよ。

っていうのも、このよしもと男前ランキングが始まったこのタイミングが非常に良くて。

よりによって、私がエッフェル塔での個展を成功させたタイミングだったんですね。

海外の人たちを、感動させてですね、沸かして。
海外の子供もですよ、すごい喜ばせてるんですね。
エッフェル塔で大成功したと。

そして帰国後すぐにですね、渋谷のハロウィン翌日のゴミ拾いをして、社会貢献も忘れていないっていうね。

『男前度』でいうと、もう天井叩くぐらいの活躍を、この4,5日の間にギュッとしててですね。

まぁこんだけの活躍をすれば
今は5位かもしれないですけれど
こっから男前っていう評価が上がってですね、

「西野さん素敵!」とか
「キャー!」とか
「抱かれたい!」みたいな感じで、

キラキラ系女子がですね、
票を入れてくれるんじゃないんだろうかという
淡い期待を抱いていたんですけれども。

このタイミングで、昨夜のゴッドタンですよ。

もう最悪で。

『尻ベーター』っていう、
劇団ひとりさんと僕の、お互いの尻を顔に・・
なすりつけあう、コスリつけあう、っていう。。

『肛門バラエティ』をお届けしてしまったんです。

もうこんなんね、
キラキラ系女子はだっれも見てない。

キュンキュン、恋愛から一番遠い場所にあるのが『尻ベーター』ですから。

最悪なんですよ。
顔にウンコつけてる奴、誰が投票するんですかって話じゃないですか。

事実、顔に劇団ひとりさんのウンコをつけてですね、
私は「最悪やー!」って最後に泣き叫んでいたわけですけれど。

こんな奴、もう男前ランキングで票なんかいれてもらえないなぁと思って。

吉本男前ランキングっていうのは女子だけではなくてですね、
肛門系男子も一日一回投票することができますので、

もう仕方ないのでね、女子票はもう諦めてですね、
あとはもう肛門系男子に期待するしかないなと思っています。

吉本男前ランキングの順位を一つでも上げようと思っておりますので
この放送をお聞きの肛門系男子のあなた、
ぜひ西野に清き一票を入れてください。

以上、肛門系男子って言いたいだけでした。

変な酔っぱらいがいなかった

というわけで今朝はですね、
『これから間違いなく大きくなるコミュニティの力』というテーマでお話したいと思います。

11月1日にですね、渋谷ハロウィンのゴミ拾いをしたんですね。

サロンメンバーのみんなに声をかけて、300人ぐらいでゴミ拾いをしてですね、

その後にですね、
渋谷で飲食店を出しているサロンメンバーに店を開けてもらって。
7〜8店舗ぐらいですかね。

改めまして、本当にご協力いただいたサロンメンバーの皆様どうもありがとうございます、なんですけれども。お店を開けていただいて。

そっからですね、
6時から8時までゴミ拾いして、8時からみんなで渋谷で飲み歩いたんですよ。

で、この体験について・・

これを僕は今から言葉で説明するんですけど、
多分体験してみないと
実際のその凄みというか、感覚って絶対にわからないと思うんですが、

すっっっっっごい良かったんですよ。

お店の中に、サロンメンバーしかいないっていうか、

言い方変えるとですね、
お店の中にですね店員さんも含めですね
共通の言語だとか共通の世界観を持っている人しかいない空間っていうのが・・

むっっっちゃくちゃ幸せだったんですよ。

で、えっと今回のイベントに関してはですね
ドレスコードを設けていて
『黒の上下』であると。

だから飲み歩いていて、向こうから黒の上下の人が歩いてきたら
サロメンバーの人かなと思って声をかけてみて、
「ですよねー」みたいな。
まぁ僕も「ですよねー」みたいな顔してるんで。

「あーどうもどうも」
「今からちょっと餃子食いに行きますけど一緒に行きます?」

みたいなやりとりをして、次の店に一緒に行ったりするんですね。

僕は結局5, 6軒くらいハシゴをしたのかな。もう6軒目ぐらいでもう酔い潰れて記憶にはあんまりないんですけれど。

もうずーっとタダ酒をごちそうになりました。
ごちそうさまでした。ありがとうございます。

まあお店の中にはもうサロンメンバーしかいない
っていう空間だったんですね。

で、これなにがいいかっていうと、何から説明するとわかりやすいかな。例えば・・

渋谷ハロウィンでね、
去年トラックを倒した人がいるじゃないですか。

あれって、周りからするとすっごいイヤなことですよね。

あんな暴れ方って品がないし、迷惑かけているし
「何でそんなイヤなことするんだよ」って思うじゃないですか。

でも、やってる本人からすると、あのトラックを倒すことには実はメリットがあって。

それは渋谷単位でみると完全にマイナスなんですけれど。

このトラックを倒そうとしている、
自分のまわりの5,6人くらいのちっちゃいコミュニティの中では、
あのトラックを倒すとヒーローになれるわけですよね。

「いったれー!」
「お前やったな!すげーなー!」

みたいな感じでやっちゃってて。

「こんな暴れてる俺どうや!」
っていう、そのもうちっちゃい5, 6人ぐらいのコミュニティの中では、ヒーローになれると。

結局最低なことやっているわけですけれど。

でこれは渋谷全体で見たときに、
「何てことするんだ!」
ってなる訳ですけど、
そのちっちゃいちっちゃいコミュニティでは、
あのトラックを倒すことにメリットがあったということですね。

これをすべてにおいて言えて。

居酒屋とかで、
「なんかこうもう隣の席の客うるさいなぁーー」
とか思ったりするじゃないですか。

あれとかもう隣の席のお客さんとか、
俯瞰で物事を見ていてなくて
自分の席の中だけで世界が完結してる。

自分の(狭い)世界の中では騒いでもアウトになってないからやっちゃうっていうこと。

世界にはいろんなコミュニティが混ざっていて・・

で、AのコミュニティとBのコミュニティとCのコミュニティはルールが違うから、
Aのコミュニティは騒ぎたい、
BとCのコミュニティは静かにしたい、

それが同席しているから、
そこで不快感が生まれている。

という、こういう構造じゃないですか。

だけれども、今回のイベントっていうのは
もうお店の中に一つのコミュニティしかないんですよ。

僕の今回の場合でいうと、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の人しかいないんですよ。

店の人もお客さんも。

そうするとねえ、ここで暴れてしまうと、
変な飲み方や変な騒ぎ方をしてしまうと、
変な騒ぎ方をした人は、このコミュニティ内における自分の立ち位置が悪くなる。

つまり騒ぐことにデメリットしかないですよね。
デメリットしかないですよ。

なのでどうだったかというとですね、

みんな朝8時から昼過ぎまで飲んでたんですけど
もうイヤな酔っ払いが一人もいなかった。

全員優しいんですよ。全員お店のお手伝いをするし。

やっぱり人がいっぱいだからね、
例えばビールを奥の方の席まで配ろうすると、大変じゃん。

そうするともう店員さんが手前のところに置いたら、
「ああ、やりますやります」
「僕手伝いまーす」
みたいな感じで、みんな優しいんですよ。

でえっとその時に
やっぱりその1人の方が言っていたんですけどこのコミュニティにはドリームキラーがいないと。

「次僕はこういうことをしたいんだ!」っていう人がいたとしてね、

それに対して聞き役で
「そんなん無理だよバーカ」とか「バカじゃねーの」って言う人は一人もいなくて。

なんかしたいっていう人がいた時に、
「それ難しいかもしれないけど、じゃあどうすればそれが実現できるかな」っていう議論から始まるので。

何かしよう、挑戦しようということに対して、ハードルが非常に低かったですね。

「ぼく次これやりたいんだ」って、話しやすい空間になっていたっていう。

同じ共通言語共通の世界観をもった人しかいない空間っていうのは、
むちゃくちゃ居心地がいい。


こっからなんですけれどよく言っているんですけれど
あらゆるサービス業はもう機能で差別化を図れなくなってしまっていて
まあどの店行って
も大体おいしいってなってきたと。

「どの店にいってもだいたいサービスいいよね」っていう風になってきた。

クオリティがあがってそれが均一化されてるから、機能で差別化は図れなくなってきた。そうなったら・・

僕たちがお店に行く動機っていうのは、絶対に『人』になるわけですよね。

『あの人』が働いてる店に行きたいとか。
『あの人』が働いてる店にお金を落としたいとか。
結局絶対『人』に行っちゃう。

で、店員さんだけじゃなくて、客席にも絶対動くなと思っていて・・

要はああいう『お客さん』がいるお店に行きたい、という。

ああいう人はいうお店に行きたくないとか、
あの店に行くとあの人に会える、あのお客さんにまた会える、つまりお店自体がもう待ち合わせ場所になっていて。

スナックはもうそういう状態になっていると思うんですけど。

お酒の味だとかつまみの味が集客理由にはなっていなくて
「あのお店に行ったらあの人がいる」っていう、
お客さんが集客装置になっているっていう、
スナックってそういう形じゃないですか。

コミュニティを持っている、コミュニティで回っているお店だとかは、
そうなってくるなあと思った時に、すっごい可能性を感じました。

で、イヤなお客さんが一人もいないと。

ホームレス小谷は「ブロックチェーンみたいですね」みたいなことを言っていたんですけど、これは言い得て妙で。
全員で管理しあってて、
全員で監視しあっているので、

そこにおまわりさんみたいな人はいないんだけれども
住人全員が住人全員をお互いに監視しあっているから、
なんか変な悪さをする奴がいないって言う、
すっごい安心できる空間が出来上がっていて、
ここを巻き込んだお店が勝つなっていうことをすごく強く感じました。

まとめ

ほんとにね、
すっごく良い空間だったんですよ。

「なに!?この多幸感にあふれたこの空間は!?」

っていう感じですね。

あれたぶん渋谷じゃなくても、どこでもいいんですけど。

どこの街でも良いですよ。
その街自体にさしてコンテンツがなかったとしても、「サロンメンバーみんなで行こう!」っていう時点でもう多分楽しくて。あの仕組みでまわすとですね。

街の中にサロンメンバーがいっぱいいてて、
ほんで向いから歩いてくる人に声かけて「おー、飲もうぜー!」みたいな。

「なにしてんの?」みたいな話を聞いて、
「それいいねぇ」みたいな。

同じことを面白がっている人しかいないっていうのって
すっっっっごいエンタメだなと思ったし、
すっごい集客理由になるなと。

改めて、
コミュニティってのはこっからすごく力を持ってくるなあっていうのを
まざまざと見せつけられたなぁという感じです。

僕はね、たぶん昼過ぎぐらいまで飲んで、
でもそっから、他のサロンメンバーは
もう三次会とか四次会とか、さらには夜まで飲んだり。

初めましての人たち同士ですよ。

初めましての人同士で、結局朝8時から夜まで一緒に飲んで、
みんなでカラオケいったりとかしてたんですけど。

あれも本当すごいなぁと思いますね。

提供していただいたお店のお料理全部おいしかったですし、
お酒も美味しかったんですけど、
たぶんあのお料理がそんなにおいしくなかったとしても
あのお店に入っていたし。

そうなんですよ、美味しくなかったとしても行ってたんですよ。

で美味しくなかったとしたら、
多分サロンメンバーながらその店員さんと喋って
「これもしかしたら、こうやったらもっと美味しくなるかもしれない」って
提案をして、

そこの店員さんも
「ホンマー?じゃあ次試してみるわ〜!」
みたいな。
「じゃ次もまたくるわー!」
っていう風になっていただろうな、
ずーっとこういう感じで集客ができていくんだろうなー
っていうのを感じましたね。

なんというか、すごい体験をしました。

確実に、11月1日はゴミ拾いをしたあとにオンラインサロメンバーと飲んだくれるっていう日にしようと思っていて。

これは東京だけじゃなくて大阪・名古屋・札幌・福岡もいろんなところでそういうふうにしようぜ、っていうことにしたら、別に僕がそばにいようがいまいがあんま関係ないと思うんですよ。

「僕と同じようなことを面白がっている人がいる」っていうことの方が大事だと思っていて、

11月1日はみんなでゴミ拾いして、そのあとみんなで飲みに行くっていう日にしてみたら、面白いことになりそうだなぁとすごく感じました。

とかく、ここからはコミュニティというものを持っていないと
若干ね、ちょっと厳しくなってくるなあっていうのを感じました。

ていうわけで今朝はですね、
「これから間違いなく大きくなる『コミュニティ』の力」というテーマでお話しさせていただきました。

それでは素敵な一日をお過ごしください。
西野亮廣でした。

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