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新入社員にオンラインサロンの開設をすすめてみた byキンコン西野

このnoteは2021年3月24日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:漫画開設美少女ぶいちゅーばー ゆいちゃん さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


まずは、昨日のサロン記事の振り返りから。

昨日は『現代の「オリジナル」とは何か?』というテーマで記事(2799文字)を投稿させていただいました。

日本人がオリジナルを打ち出すのが苦手な理由を、歴史から遡って考えて、「ならば、どうすればいいのか?」というところまでの一連を書かせていただいたのですが、国際競争に参加せざるをえなくなった僕らが向き合わなくちゃいけない大きな大きな問題だと思っています。

コメント欄には、サービス提供者さんからのコメントも多く、やはり、皆、同じような壁に当たっているんだなぁと思いました。

※こちら↓

そして、【お知らせ】です。

4月19日に開催するオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』の受講者数が【2200名】を突破しました。

こちらの講演は、小学生高学年〜お爺ちゃん&お婆ちゃんを対象に、学校では教えてもらえない「生きていく上でとっても大切なお金の超超超基本」を、キングコング西野がメチャクソ分かりやすくお話します。

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くれぐれも言っておきますが、お金に詳しい人からすると「知ってるよ」という話なので、すでにお金に詳しい人は何か新しい情報を期待して受講しないでください。

チケットは800円。
参加を希望される方はオンラインショップ『CHIMNEYTOWN BASE』で検索してみてください。

そんなこんなで本題です。

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新入社員にオンラインサロンの開設をすすめてみた結果。

by 西野亮廣エンタメ研究所


僕は吉本興業を独立する前から、(株)CHIMNEY TOWNという会社で働いておりまして、事務所に所属していた頃は、メディア露出の際のマネージメント以外の仕事は、ほとんど(株)CHIMNEY TOWNでやっていました。

絵本の制作とか、VRの開発とか、イベントまわりとか、サロンの運営とか、国内外の個展とか、あとはレンタル会議室とか、他にも、アレやコレやと。サロンメンバーさんと「業務提携」という形で進めている事業もいくつかあります。

この会社はサロンの中から定期的に学生インターンを募集していて、時々、インターン生の中から「社員として働きたい」という奇妙な子が出てくるので、気がついたら僕は「上司」という立場になっていました。

難しいのが「新人教育」です。

ルーティンの仕事なら「こういう時は、こう」と教えてやれるんですけど、絵本を作ったと思ったら、次はVRを作って、その次にカフェをスタートさせたと思ったら、次に映画を作り始めて、その次に海外の支援活動…といった感じで、お仕事内容がめまぐるしく変わるもんだから、教えようがないんですね。

「西野さん、映画のことを教えてください」と言われても、「知らねーよ。俺も初めてなんだから」です(笑)

「アカデミー賞って何を着ていくの?」という絶望的なレベルなんです。
助けてください。

ウチには新人教育のフォーマットが無いもんだから、「彼らに何をしてやれるかなぁ」というのは結構考えるんですけど、その時に、「自分だったら、どういう条件だったら、厳しくても、面白がってやれるかなぁ?」ということを僕は考えたりします。

「厳しい」は外さないんです(笑)。
それは〝ありき〟で考える。

それこそ、今、社員として働いてくれているセトちゃんという子は、インターンの時ですでにエッフェル塔の個展の責任者を担当させられていて、「先にフランスに入って、準備しといて」とか言われる始末です(笑)

ただ、その環境を選んだのはその子達なので、あまり過保護にするつもりはなくて、基本、「なんとかしてみろ」なんですね。

なので、まぁまぁ厳しい環境であることは間違いないのですが、それでも、何を持たせれば面白がりながら戦に参加できるかなぁと考えた時に、一つ、「裁量権」があるなぁと思いました。

要するに、「プロジェクトの全ての意思決定権を持たせる」ということですね。

当たり前ですけど、普通、会社だったら1年目の社員さんはそんなもの持てないんです。

上司から言われたことをやるのでいっぱいいっぱいなので。

ただ、「でもなぁ」と思うわけです。

というのも、僕らの時代と違って、彼らは会社に入る前から、フォロワー数を増やして発信力を上げたり、メルカリで商品を売って、それを軍資金に次の買い物に出たり、つまり、社会に出る前から結構な意思決定をしていたワケじゃないですか。

アルバイトでお金を稼いでいた子もいると思うのですが、YouTubeやnoteでお金を稼いでいた子もいるわけで、そこを一度通ってしまうと、人によっては「いついつまでに、これをやって。あれをやって」と言われるのが窮屈に感じる子もいるだろうなぁ、と。

もちろん「指示された方が嬉しい」という子もいますが。

「いついつまでに、これをやって。あれをやって」と言われるのが窮屈に感じる子が「会社員」という選択肢を避けるというのも少し勿体無い気がしていて……やっぱり、会社って上手く使えれば、自分の活動にとって、こんなに都合のいいブースターはないんですね。

で、比較的早い段階から「裁量権」が持てる会社にすれば、これまで「フリーランス」を選ぶしかなかったような子でも、「ちょっとCHIMNEYTOWNに入ってみようかな」と考えるかなぁと思ったんです。

(※「ちょっとCHIMNEYTOWNに入ってみようかな」も何も、ウチのインターンの倍率は100倍とかだから、思ったところで、実現までいくのは簡単じゃないんですが。)

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そこで、この度、新入社員のセトちゃんが「オンラインサロン」の開設をすすめてみました。

副業OKどころか、副業を斡旋しています。
オンラインサロンの売り上げは当然、彼が全て使い道を決められる。

べつに、全額呑み代に使っても構わない。

言い方を変えると、「すっごい独立しやすい状態」なわけですが、でも、僕だったら、こんな会社で働きたいなぁと思ったんです。

で、「セトちゃんのサロンなので、当然、売り上げは何に使ってもいいよ」と言ったわけですが……「11月に僕のプロジェクトがあるので、とりあえず11月までの売り上げは、そこに充てます」と返ってきました。

面白いですよね。

新入社員が個人で作った売上が、新入社員の意思で、新入社員のプロジェクトの追加予算になっている。
なんか「社内起業」みたいなことが起きているんです。

でも、分かります。

「浪費」に充てるよりも、自分の好きなプロジェクトに「投資」する方が明らかに面白いので。

新入社員に「オンラインサロン」という選択肢を与えてみたところ、これまでの会社の雇用関係と少しズレた感じが出てきましたよ、という話でございました。

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