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キンコン西野が「オンラインサロンの今」を解説してみる。 byキンコン西野

このnoteは2021年1月8日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:映画公開日に読まれる順が来ると予想して「本日12/25映画公開おめでとうございます」100歳まで趣味美容師うるま さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前に近況報告をさせてください。

昨日もお伝えしましたが、僕が働いている会社『株式会社NISHINO』が学生インターンを募集しておりまして、こちらの締め切りが1月11日までです。

世界を相手にエンターテイメントを仕掛けるのであれば、かなりオススメの会社です。

このお知らせをするのって、少し複雑で、お知らせをすればするほど面接の負担が増えてしまうのですが、一方で、「本当にこんなチャンスはなかなか無いよ」と思ってもいて、やっぱり楽しいことは増えた方がいいので、次の世代の挑戦は応援したいんですね😊

なので、エンタメでドカンといきたい学生さんは是非、応募して観てください。

西野の絶望的な仕事量を学生の間に見ておくのもイイと思いますww
応募は、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』内で受け付けておりますので、要チェックです。

(※こちら↓)

そして、お知らせの二つ目。

「グッズが少なすぎる」でおなじみの『映画 えんとつ町のプペル』ですが、このたび、映画のアニメーションを担当した「STUDIO4℃」製作による『映画 えんとつ町のプペル 卓上カレンダー』が、とりあえず1000部限定で販売を開始いたしました。

こちらは元々、販売する予定はなく、スタッフがデスクに置くように作られたものなのですが、それにしてはクオリティーがしっかりしすぎているので、「とりあえず1000部ぐらい販売しとく?」みたいなノリで、販売することになしました。

今のところ、オンラインショップでしか販売していなくて、お求めの方は「『映画 えんとつ町のプペル』の卓上カレンダー(2021年版)」で検索してみてください。

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さて。
そんなこんなで本題です。

今日はオンラインサロンについてお話ししたいと思います。

特に目新しい情報はなく、なんとなく「今のオンラインサロン界隈って、こんな感じになってきてるよね」という話です。

オンラインサロンって、もともとは起業家系の人達やビジネス系のインフルエンサーさん達界隈で面白がられていて、近くで見ていると、2018〜2019年あたりに、なんとなく一つ目の山を迎えた感がありました。

それでも世間的には全然認知されていませんでしたが、イケダハヤトさんや、はあちゅうサンとかがやっていた『脱社畜サロン』が出てきたあたりがオンラインサロンの一つ目のピークだったような気がします。

その頃、多かったのが「稼げるようになりまっせ」を前面に押し出したサロンです。

その手のサロンって、入会して半年経ったのに稼げるようになっていなかったら「辞めようかな」となるし、無事に稼げるようになれたら「辞めようかな」となるので、どちらに転んでも大きくなっていかない構造になっているので、サロンを運営し続けていくのは、なかなか大変だろうなぁと思って見ていました。

それでも中には、それができるオーナーさんもいて、それは本当に凄いことだと思います。

で、これはビジネス系YouTuberさんもそうですが、そういった人達が乱立してくると、実業の結果が伴っていない人が結構厳しくなってきていて、「この人、ビジネスのことを語っているけど、そもそも何の仕事で結果を出している人だっけ?」という人が苦しくなってきているのは一つあると思います。

そして、2020年。

新型コロナウイルスがやってきて、それこそ演者はイベントの類が一切できなくなってしまって、くわえてTVのバラエティーもソーシャルディスタンスを保たなきゃいけないので、「出演枠」が大幅に減ってしまった。

タレントが大勢ひしめき合うような番組がなくなって、結構なタレントさんが食い扶持を無くしてしまい、その結果、YouTubeやら、オンラインサロンの方に流れてきました。

2020年はタレントの「ダイレクト課金元年」だったような気がしているのですが、その中には、当時、ダイレクト課金に対して「信者ビジネスでしょ?」と揶揄していた人達が、ダイレクト課金をシレ〜と始めていて、ここに関しては、お客さんは結構シビアに見ているなぁという印象があります。

オリラジの中田君とかはその辺を上手くやっていて、「時代についていけてなかった原始人芸人」と言って自分を落として、なんか「禊(みそぎ)」のようなものを済ませて、共感を得ているのですが、それこそ「オンラインサロン」にアンテナを立てている少し感度高めのお客さんからすると、やっぱり、どこかで「いやいや、お前、否定してたじゃん」はあって、そこの筋を通さない限り、その人達からの支持は得られなくて、「ファンクラブ」の域を突破できない感はあります。

ここのポジションの整理は甘く見積もらない方がよくて、「お前は、誰の代弁者なの?」を明確にすることって、すっごく大事なんです。

『映画 えんとつ町のプペル』を一般に広げる為の戦略を話す上で、最近、よく僕のオンラインサロンの中で「イノベーター理論」が引用されるのですが、情報が普及していく過程は5つの層に分かれていて、情報感度の高い順に「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティー」「レイトマジョリティー」「ラガード」ですね。

難しいカタカナばっかりですみません。。 

「ラガード」というのは、なぜかスマホ否定派になり、最後までガラケーを使っていた人達のことです。……結局、スマホを使うことになるのですが。

で、何事も真っ先に始めてしまう「イノベーター」と呼ばれる人は全体の2.5%、次に情報感度の高い「アーリーアダプター」が全体の13.5%、「アーリーマジョリティー」が34%、「レイトマジョリティー」が34%、「ラガード」が16%とかだったと思います。

ちょっと数字が若干間違っているかもしれないので、あとで調べていただきたいですが、でもボリューム感はザックリとこんな感じで、間違いないです。

情報に対して慎重派である「アーリーマジョリティー」と、情報に対して懐疑的で、周りの皆が始めないと自分は始めない「レイトマジョリティー」が大半を占めています。 

中田君はスタンスを明確にしていて、上から二番目の「アーリーアダプター」の代弁者なんですね。

「イノベーター達はこういうことを言っている」ということを、メチャクチャ丁寧に、ボリュームゾーンの一角である「アーリーマジョリティー」に説明している。 

戦略として圧倒的に正しくて、ポジションを明確にすることで「アーリーアダプター」と「アーリーマジョリティー」からの共感をキチンと得ている。

さっき言った「禊(みそぎ)を済ませていないタレント」というのは、本質は「ラガード」なのに、「どうやらオンラインサロンが稼げるらしい」という理由で、「アーリーアダプター面」をしてしまっているので、アーリーアダプター層からの支持は得られずに、本当に、「ライブに来る熱狂的なファンに月額課金してもらう」という域から超えられていない。

本当は芸能事務所がそういうところの交通整理をしてあげなきゃいけないのですが、インターネットの性格を把握しないままモノマネで始めちゃっているので、それこそ吉本興業が始めたオンラインサロンを始めたのですが、そこそこ苦戦すると思います。 

「なんという結論なんだ」という話ですが、これが「オンラインサロンの今」です。 

オンラインサロンをするタレントさんの打ち手としては、そもそも表現力はある人達なので、「オリラジ中田君をモデルケースにして、禊を済ませて、アーリーアダプターの代弁者になる」が一番勝率が高いと思います。


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