20190927__ダウンタウンなう_の坂上忍さんの仕事

『ダウンタウンなう』の坂上忍さんの仕事 byキンコン西野

このnoteは2019年9月27日のvoicyの内容を文字起こししたものです。

どうもこんばんは。キングコングの西野亮廣です。 
お笑い芸人をやったり、絵本作家をやったり、美術館を作ったり、
国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしています。

今日はですね、先日出演して少し話題になりました『ダウンタウンなう』の
坂上忍さんのお仕事について少しお話したいと思います。
よろしくお願いします。

さて、 先日の『ダウンタウンなう』についてなんですけども、
本当に大変な反響で、面白かったよという声がもうほとんどで。

それはもう先輩方と、そして番組スタッフの皆様のおかげなんですけども。

まあ本当にありがたい声の中にですね、
「坂上忍さんの仕事はどうなんだ」
みたいな声が何個か交じっていてですね。

つまるところ、僕がいろんな話をしていて、
それをダウンタウンさんが聞いてくださって、
その話の腰を折るようなことを坂上忍さんがしている、みたいなことで。

「あいつは何なんだ?」みたいな声が結構あったんですけども、
それに関してひとつ言わせていただくとですね。

先日の放送ではありませんでしたが、
例えば、僕がクラウドファンディングの説明をした時にですね、

大体知っている人は、ふむふむと話が聞けるんですけど、
視聴者の方が全員クラウドファンディングを知っているわけではないので、それに対して、坂上忍さんとかが、
「クラウドファンディングっていうのは詐欺なんじゃないか?怪しい!怪しい!」
みたいな横槍を入れてくださると。

でもそのおかげでですね、
「いやちがうんです。クラウドファンディングっていうのは、
支援額に応じたリターンがあってですね、いくら支援してくださったら、
こういうお礼をするんです。返礼品があるんですよ。
つまるところ、予約販売みたいなものにすごく近いんですよ」
という説明をすることができる。

つまり、ちょっと雑な横槍を入れてくださるおかげで、
クラウドファンディングの話を深掘りすることができる。

これがですね、横槍がなくて
全員が「分かってる、分かってる」で話が進んでしまうと、
視聴者の方の中に、クラウドファンディングのことを知らない方がいらっしゃっても、 その人に説明ができないんですね。

なので、このあいだの『ダウンタウンなう』もそうですけども、
「西野くんこれ怪しいよ」とか、色々言ってくださるのは、
ぜんぶ僕の説明を加速させるための結構良いパスだったということですね。

まあ先輩に、「すごくいいパス出して下さった」っていうのも、
非常に生意気な話なんですけども。

でも、なんかそういう見方をすると、
「ああ、必要なんだな」っていうのが見えてくるんじゃないかなと思いました。

実は、自分も『はねるのトびら』という番組のMCをずっとしていた時にですね、
やっぱり、芸人さんが海に落ちたそうにしているなって思ったら、
「落ちるな」って言うし、
芸人さんが騒ぎたそうにしているなと思ったら、
「ここちょっと真面目にしてくださいね」って言わなきゃいけないんですよ。

そうすることによって、
ふざける人が立つし、海に落ちる人がおいしくなるしっていうことで 、
逆の方にポジションを取らなきゃいけない。

そうすると、結構あったのがね。
今はもう笑い話ですけど、
27時間テレビの8時から9時までのMCを自分がやったんですね。

そこにですね、総合MCのさんまさんが来られるわけですけど、
はねるのトびらの企画をさんまさん軍団、芸人軍団が対決するんですね。

実は、なんとなくの落としどころはもう最初から決まっていて、
生放送なんですけども、台本というか「こういう方向に持っていこうね」
っていうのは何となく決まっていてですね。

それは何かというと、
僕がとにかくゲームコーナーを進めようとするから、
趣旨説明を頑張ってしようとするから、

さんまさん率いる芸人軍団が、とにかくその説明を邪魔して、1時間邪魔し倒して、

「結局、明石家さんまさん、あんたがしゃべりすぎたせいで、
ゲームできなかったやないかい!さんまさんしゃべりすぎや!」

みたいなところで、オチをつけようっていう感じの1時間だったんですね。

当然、その時の僕の役割っていうのは、『ゲームをしようとするやつ』ですね。
で、さんまさんのお仕事っていうのは、『それを邪魔しようとする人』ですね。

そして、僕は「なんとかのコーナー!」って始めて、
このコーナーは何ちゃらかんちゃらでって説明したら、
さんまさんが前を横切って邪魔をして 、
「ちょっとちょっと、聞いてくださいよ」とか言って。

やっぱりさんまさんが邪魔するわけですから、非常に面白いんですね。

で、ドッカンドッカンウケるんですよ、 邪魔すればするほど。

でも、僕はとにかく
「ちょっと皆さん真面目にね、ゲームやりましょう、ゲームやりましょう」
っていうのを1時間やり続けたんですね。

で、それをさんまさんもずっと邪魔をして、あの手この手で邪魔をして、
ザキヤマさんとか皆さんが邪魔をして、
ドッカンドッカンドッカンドッカンウケて、
そして、結局1時間たってもゲームができなくて、
「さんまさん、あんたが喋りすぎたせいで、ゲームできなかったやないかい!」
で、 チャンチャンで終わったんです。

すごく盛り上がったんですね、そのコーナーっていうのは。
それで、やった、やったって言って、皆さんにすごく褒められて、
「ありがとうな」って。

「いや、とんでもないです。
本当にいい邪魔をしてくださって、どうもありがとうございます。」
みたいなことで終わったんですけど。

そのあともうフジテレビに苦情が山ほど来てですね、本当に山ほど来て。
その苦情は何かって言うと、
「キンコン西野は何でそんなにゲームがしたいんだ」って。

あの、僕は別にゲームをしたいわけではなくてですね、お笑いをやりたくて。
お笑いをやるためには、ここで笑いを取るためには、
その前に「ゲームしようよ」って言う人が、
誰かひとり必要だっていうことですよね。

でもやっぱり額面通り伝わっちゃうんだなっていうのは、
ちょっとテレビの恐ろしいところではあるんですけども。

そんなことを思い出した『ダウンタウンなう』の坂上忍さんの一件でした。 

くれぐれも言っておくと、
坂上忍さんがいて下さったおかげで、本当に現場はしゃべりやすくなったし、
ここ数か月で一番楽しい仕事だったんじゃないかなって思えるぐらいの
本当に楽しい仕事でした。

それは本当に、坂上忍さんはじめ、 ダウンタウンさん、諸先輩方、
そして、スタッフの皆さんのおかげだったので、
そこに意地悪な人は、ひとりもいなかったですっていう話です。

僕は、本当に気持ちよくお仕事をさせていただきました。

テレビ出演で言うと、
近々、又吉君と梶原君と3人でフジテレビの『ボクらの時代』っていうのと、 

その次にですね、いよいよ やってまいりました、
年一の恒例なんですけども、
『ゴッドタン』で、劇団ひとりさんとの対決。

「もう一度 、キンコン西野を嫌いになろう」っていうですね、
もう史上最低の対決が、先日収録が終わりまして。

私は号泣しておりますので(笑)、ぜひそちらの方をご覧ください。

というわけで、今日はテレビのお話でした。

またお会いしましょう。おやすみなさい。

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