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キンコン西野の『お金』の使い方

このnoteは2019年10月16日voicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:早川春子さん

おはようございます。
キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン
『西野亮廣エンタメ研究所』
の運営をしたりしております。

今朝は、
「キンコン西野の『お金』の使い方」
というテーマでお話ししたいと思います。

生活費には興味がない

いろんなところでね、
「僕はお金に興味がないんだ」って言う話をすると、
本当にいろんな方から、
「嘘つけ、お金に興味がないわけないだろう」とか、
「今だから興味がなくなったんでしょ、今は余裕ありそうだし」
とかって言われるんですけど、

これがですね、冗談抜きで、
相方梶原君なら、横でずっと見ているから知っているんですけど、
デビュー当時から本当に興味がなくて。

そもそも、給与明細っていうの、
もらったことがないんですよ。
いや、吉本興業はうちの実家には送ってますよ、
僕が実家に送るようにしてもらったんですけれど。

いちいち給与明細見ても、
テンション上がったりしないものだから僕は。
いちいち紙を受け取るのがめんどくさいと思って。

加えて、贅沢に興味がないものですから。
みんなみたく、そんなにお金がかからない
っていうのも一つあると思います。

あとは金銭でテンション上がったり下がったりしたくないという。
給料の額で。

デビューして一番最初に、
先輩方が給料少なーいって落ち込んでる姿見て、
なんか、ぼくそういったもので一喜一憂するのやだなぁ
と思っちゃったんです。

で、もう給料とかいいやと思って。
実家の方に送ってもらうようにしてるんで。

それは今も変わらないんですね。
だから今、月にどれくらいもらってるか、あんま把握していない。

これが20歳の時から今でもずーっと続いているんですね。
本当にお金というものにはあまり興味がないと。

「あんまり」という言い方をしているのは、何かと言うとですね。
自分の収入には興味がないんですけれど、

美術館を作る時とかはやっぱりお金が要るので、
映画を作るっていう時はお金が要るので、
個展を開催する、イベントを開催する時はお金が要るので、

生活費には興味がないんですけど、
制作費には、やっぱり非常に興味があって、
ここをクリアしないと、
僕たちクリエイターは生きていけないので。

制作費みたいなところにはシビアに
メスを入れるんですけれども、
自分の生活費、自分にかけるお金ってのは、
本当に興味なくて。
これは変わんないですね。

今日の「キンコン西野の『お金』の使い方」というテーマなんですけどね、
どっから喋ったらいいかなって、
喋る前に想像してみたんですけど、

多分これが一番わかりやすいんですど、
なんとなく僕たちのテーマとして、
「家は借りた方がいいのか買った方がいいのか」
という2択あるじゃないですか。

みんなこの2択に迫られますよね。
借りたほうが得なのか、買った方が得なのかっていう

で、これは19、20歳の時の僕にも、
この質問が迫ってきたんですね。

考えたんですよ。19歳の時に。
「家って借りた方がいいのか買った方がいいのか」
ちょうど引っ越しをした時ですね。

19歳で一人暮らしをスタートさせたんです。
19歳の時は家賃が4万円弱ぐらいだったんですよ。

で、比較的売れるのが早くて、
20歳の時には、家賃が12万円ぐらいになってたのかな。

で、一つ思ったのが、
このまま僕は家を借り続けるのか、それとも買った方がいいのか。

あと、大前提として、引っ越しめんどくせえ。
引っ越しなんでこんなめんどくせえ。
いちいちい荷物まとめて出て、また運んだらまたそれを広げて、
みたいな。

引越しに時間割きたくないな
っていうこの2つがあったんですよ。

整理しますね。

「家は借りた方がいいのか買った方がいいのか」っていうのが一つ。
「引っ越ししたくない」っていうのがもう一つ。

で、これからどうするか、20歳の僕は考えるわけですけど、

まず、買った時のデメリット。
家を買った時のデメリットって、色々あるんですけど、
一番ベタなのは大きな借金ですよね。

大きな借金ができると。
でもそんなこと言い出したらですね、
一生借りるって決めたらですね、
一生家賃払わなきゃいけないわけですから。

これ、ローンと家賃で、言葉が違うだけで、
状況一緒ですね。

ずっとお金を払い続けると。

で、このお金を20歳の時にちょっと計算してみたんです。

20歳の時に住んでた家の家賃が12万円、
ここからもっと売れるとしても、
老後のことを考えたら、
俺そこまでそんな仕事とかしてるかなー
とか思ってですね。

一応、生涯12万円で住み続けるっていうふうに
計算してみたんですね。

そうすると、
12万円×12カ月×80年・・
100歳まで生きるとしたら80年ですよね。

ざっくり、
約1億1500万円くらいだなと。
払い続ける家賃は。
1億1500万払うのかーと思ったんですよ。家賃で。生涯。

賃貸と購入と、状況同じところがですね、
賃貸は最終的に資産にもならないと。

で、ここでオロオロっと思うわけですね。

住むことにお金がかかるという条件は、
購入であろうと賃貸であろうと変わらない。

結果、毎月住まいを買ってるわけですね。

その月の住まいを。
ローンという形であれ、家賃という形であれ、
毎月住まいを買っていると。

「そっかー1億1500万円の家をどっちみち買ってはいるんだなー」

で、もし買うとして、1億1500万円で買って、
8年後に売るとして、半額ぐらいだとして
「5000万円」ってなってきたらですね。

20歳ときの僕に問われていたのは、
1億1500万かけて5000万円を買うか、
1億1500万円かけて0円を買うか
って言う、
そういう2択になってくるなあと思った時に、
これ2択でもなく、これ1択じゃんと思ったんですよ。

なんでわざわざ1億1500万円をかけて0円を買っちゃうんだ
と思ったので。

これ買うしかない。

と、20歳の時に思ったのが一つですね。

それよりも何よりも、資産になるかならないか、
ということよりも、何よりも思ったのは、

家を買ったら、
家を自分好みにカスタムできると。

ここの廊下ちょっと広くしてとかここの壁何色にしてとかここに穴を開けてとか。

今も、僕の家は、知ってる方もいらっしゃると思いますし、
ネットで探したら出てくると思うんですが、

なんと浮世離れした家に住んでるんだ

っていう感じなんですよ。
もう壁ぶち抜いてもう外みたいにしてしまって。街の中かよ。
みたいな感じになってるんですけど、家の中がですね。

というのは、
僕は、家の中で作業する時間が長いので、
ここを快適にした方がいいなぁ
と思うんですね。

で、自分好みにカスタムできるって、
これ言い換えるとですね。

ストレスを抱えながら作業するか、それとも、
お金をかけてストレスを取り払って作業効率を上げるか
という。

つまるところ、
自分に対する先行投資ができるか否か。

で、僕ずっとそうなんですよ。
これは、デビュー当時から変わってなくて。

お金の使い方っていうのが、
消費と浪費と投資、3つあるとしたら、

消費は仕方ないですね、みんな使うから。
浪費、贅沢には、1ミリも興味はないんですけど、
投資は割としっかりしていて。

自分の仕事の効率が上がるような、
環境づくりには、お金をかけているっていうところですね。

ドングリを食べさせる

豚に普通のメシ食わすか、ドングリ食わして最高級のイベリコ豚にするか、
みたいなことに近いかもしれないですね。

僕は「いい感じのイベリコ豚になりたいな」っていうのはあったので。
結構どんぐり食わしてるっていう。

どんぐりを自分に食わすか食わさないかっていうところが、
分かれ目になってくるなぁと思いました。

そこで、「いや、ドングリは我慢だ」っていう人も
いらっしゃるし、それが一概に間違いだとは思わないですけれども。

自分のやり方が正解だとは言い切れないですけど、
少なくとも僕は、こうしていますという話です。

まとめ

まとめますね。

家は借りた方がいいのか、買った方がいいのか。
という、この問題に対してはですね。

「自分が出した答えが正解で、
周りが出した答えに疑問を持たないのが不正解」

というところだと思います。
環境は人それぞれ違うものですから。

で、僕が出した答えというのは、

自分の作業効率が上がる環境づくりには、
比較的投資しているっていう。
お金をかけますよっていう。

一方で、生活費は、大学生より掛かってないと思います。

最近ちょっと炎上した、手取り14万、日本終わってますみたいな、
あのツイートが、わーって盛り上がってますけど、
14万かーって。

僕、月の生活費なんか10万かかってないなあと思った時に、
結構良い生活じゃん、とか思えたんですけど。

まぁそれくらい、自分は生活費にはあまり興味ないんですけど、
環境づくりには結構しっかりお金をかけて、
しっかり働ける体づくりをしております。

ということで、
「キンコン西野の『お金』の使い方」というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な一日をお過ごしください。西野亮廣でした。

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