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【今、リーダーに求められていること】 byキンコン西野

このnoteは2021年1月14日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:「飲食店のみなさんまだまだ厳しい状況が続くとは思いますができる範囲で応援しています。頑張ってください」と言いたいダーキーこときだ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


今日は真面目な話をします。拡散していただけると嬉しいです。

本題に入る前にお知らせが二つあります。

まずは、毎度おなじみですが、明日(15日)から、『映画 えんとつ町のプペル』の「副音声付き上映」がスタートします。
こちらは、専用アプリをダウンロードしていただくわけですが、なんと、スクリーンから出る音と同期する形で、副音声が流れるんです。

副音声は、僕が喋る制作の裏話や、えんとつ町のトリビアや、後は時々、お客さんと化して、感想を言ったりしています。普通に「お〜」とか言ってます(笑)。

家のリビングで一緒に映画を観ているような感覚を、映画館で味わっていただけます。

是非、一度、お試しください。
くれぐれもイヤフォンはお忘れなく!

副音声付き上映の参加方法につきましては、『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページの方でご確認ください。


(※こちら↓)

そして、二つ目です。

スタジオ4℃が制作監修した『映画 えんとつ町のプペル』のアートブックが発売となりました。

こちらは、映画のストーリーが追える場面写真を一挙公開の他、制作の為の設定資料(キャラクター設定、プロップ設定、美術設定等)を網羅しております。

この本の制作に関しては僕は関わっていないのですが、超絶オススメです。

僕のようなメイキング好きにしてみれば、ヨダレものの一冊となっております。
今見ると、amazonで売っているみたいなので、『映画 えんとつ町のプペル アートブック』で検索してみてください。

本当にオススメの一冊です。


(※こちら↓)
https://www.amazon.co.jp/dp/4865181075/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_GK6.FbXFJF4F7


そんなこんなで、今日の本題です。

今さら言うまでもありませんが、緊急事態宣言が出て、今、みんな大変な状況にあります。

昨日、ご飯を食べに行ったのですが、夕方18時半という食事時なのにも関わらず、お客さんが僕ら以外いなくて、19時にはアルコール類の提供は終了し、20時には閉店…という有様で、まぁ、どう考えても厳しかったんですね。

コロナに限らず、状況が悪い時って「自分の視野が狭くなっているハズだ」と考えることが非常に重要だと思います。

よくあるのが、お金が底をつきかけた時に、「一発逆転の施策」をやりがちなのですが、普通に考えて、「その施策でお金が手に入るなら、なぜ、平常時にやってなかったの?」ということじゃないですか?

つまり、平常時に「打ち手として、よくない」と捨てたハズの打ち手をなのに、非常事態になった途端、「これしかない!」となっている。

「冷静さを欠いている」というよりも「視野(選択肢)が狭くなっている」というところで、最大の問題は「視野が狭くなっている自覚がない」というところだと思います。

なので、多くの場合、負けている時って、負けが続くんです。

僕、いろんなプロジェクトをやっているのですが、大事なのは「勝つ」ことよりも、負けないことなんですね。

「死なない」ということです。

で、このラジオをお聴きの方で経営者の方もいらっしゃると思うので、釈迦に説法になってしまうのですが、「勝ちパターン」ってあんまりないんですけど、「負けパターン」は確実にあるんです。

「勝ち」は偶然が絡んでくることがあるのですが、「負け」は必然なんです。

なので、まず、やらなきゃいけないのは「負けパターン」をリストアップして、徹底的に潰すことです。

「これをやったら、失敗するよね」をチームの皆と共有し、片っ端から潰す。

今、世界は未曾有の事態に陥っていて、どの業界もヒーヒー言っています。

100年に一度の混乱なので、ぶっちゃけ「こうすれば上手くいく」という正解は無いですよ。

だから、試行錯誤を繰り返さなきゃいけない。
大切なのは、試行錯誤の優先順位です。

まず僕らがやらなくちゃいけない作業は、「どうすれば成功するか?」を探ることではなく、「どうすれば失敗するか?」をリスト化して、皆で共有することだと思います。

一つ、これだけは今すぐにでもやめた方がいいなぁと思うのがあって、あの「自粛警察」と呼ばれる人達っているじゃないですか?

僕は、この「自粛警察」と一括りにしてしまうのは、結構乱暴だなぁと思っているクチなのですが、まずは、「自粛警察」と呼ばれる人達の中にも、「正しいことを言っている人」と「感情まかせに、間違ったことを言っている人」がいることを理解し、そこは別の人種だということは共有しておいた方がいいですよね。

で、ここで議論したいのは、特に後者の人のことなんですけども…

今、飲食店の方とかって、大変じゃないですか?

それでも時短営業を粛々と受け入れて、19時以降のお酒の提供を控えています。

もう、やってられない中で、それでもルールを守って、そのルールの中でのたうち回っているわけじゃないですか?

「お昼間になんとか」という形で。

それに対して、一部の「自粛警察」と呼ばれる人達が、「営業するな〜!」とか、「集客するな!」と言ってしまっている現状がある。

ここは大きく間違っているなぁと思っていて、ルールを守って活動している人に納得がいかないのであれば、ルールを守っている人に物申すのではなくて、ルールに物申すべきだと思うんです。

ルールを守っている人に物申すって、言い換えると「ルールを守るな!」なんで、もうメチャクチャなんです。

法定速度を守って走っている車を無理矢理止めて、「もっとスピードを落とせ。このスピードで人を轢いたら、どうなるのか分かっているのか?」と言っているようなもので、「だったら、先人達が思考錯誤の末に導き出した「法定速度」は何の為にあるの?」となる。

ルールは皆が守ることによって、問題箇所が明らかになり、より良いルール改善が可能になってくるわけで、ルールを守っている人を否定してしまうと、データが蓄積されていかなくて、前進しないんです。

今、この国のリーダーが言わなきゃいけないのは、そこで、ルールを設定したんだったら、ルールを守っている人が攻撃されている現状は看過しちゃいけない。

ゴニョゴニョとした会見をするんじゃなくて、「ルールを守っている人を攻撃するのはやめろ。問題があるとしたら、ルールを設定したコッチなんだから、コッチに言ってこい」と言わなきゃいけない。

今回は、いきなり正解が出せない大きな問題ですよ。

だから、「あれをやってみました。ダメでした」「これを試してみました。ダメでした」を積み上げていくしかないんですね。

その時、ルールを守っている人を攻撃してしまう人が、一番の癌なので、そこは真っ先に潰さなきゃいけない。

ただ、その人は「自分なりの正義」で動いているので、相当、言葉を選ばないといけないですが、でも潰さなきゃいけない。

その瞬間は、多少恨まれると思いますが、たったそれだけのことで船が沈まないのあれば、いいじゃないですか。

このコロナ禍で「何をすれば日本が沈むか?」を考えた時に、パッと思い当たるのが今回のこと。

「ルールを守っている人を攻撃してしまう人を放置する」です。

僕は今、7万4000人ほどのオンラインサロンをやっていて、僭越ながら、そのリーダーをやらせていただいているので、もし、サロンメンバーの中に「ルールを守っている人を攻撃する人」がいたら、真っ先に飛んで行って、「それをやってしまうと問題解決が遅れるから、それだけはやるな」と言います。

それがリーダーの仕事だと思います。


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